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非情のライセンス 第1シリーズ #17
#17「兇悪の友」(1973年・S48・7月26日OA)

陰湿なリンチの末に射殺された会社ゴロ・角塚茂(石垣守一)の事件を矢部警視(山村聰)から任された会田(天知茂)は、角塚の女だったクラブの歌手・水木夕起子(篠ヒロコ)に“角さん”の友人と偽り接触を開始、俺と組んで、角塚が強請るつもりだった会社から大金をせしめようと持ちかけた。

角塚発行の最新業界紙には、4文字名前の会社の仮面を剥ぐという暴露記事が載る予定だった。夕起子はそれが、自分がかつて勤めていた三竹商事だとあっさり推測。実は彼女は営業部長の越野(田口計)と通じており、会田の出方を探っていた。

該当記事のゲラだけが何者かに抜き取られて所在不明であることを伏せ、あたかも角塚から証拠を託されたように振る舞い越野を揺さぶる会田。死んだ角塚の筆跡で紹介状や封筒の宛先やらをエキスパートに偽造してもらう用意周到さで挑むが、越野は動じない。既に彼は角塚同様、市川俊男(森次晃嗣)に会田の抹殺を依頼していたのだ。

市川がその昔、窃盗・前科三犯の夕起子の父を射殺したことで拳銃使用規定違反に問われ、出世の道を閉ざされた現職刑事であることを鈴木刑事(梅津栄)の調査で知っていた会田は、夕起子の家にいたところを家宅侵入と強盗未遂で逮捕に来た市川に逆に手錠を掛けた。角塚殺しは夕起子の幸せを思うためでもあったと語り、観念したようにみえた市川だが、土壇場で情けが湧いた夕起子が後ろから会田を花瓶で殴り彼を逃す。

両手に手錠をかけられたまま、ベランダから階下に降りてタイヤを撃ち抜く会田のハードアクションに怖気づいたのか(推測)、足を滑らせ自らの弾で倒れた市川は、不明だったゲラの在り処を告げると息を引き取った。

三竹商事の悪事は明るみに出た。会田の後、市川の墓を訪れた夕起子は、詫びに来たのだと言った。
「あたし、どうしてあの人をあんなに憎まなければならなかったのか…」

「それが人間っていうやつの弱いところさ。…しかし、人間ってやつは、自分でその弱さに気がつけば、強く生きていくこともできる。今の俺が君に言えるのは、これだけだがね」
(昭和ブルース4番に被って名言を吐く会田でエンド)

*タイトルの「友」とは、会社ゴロの角塚との友人関係をでっちあげたことなんだろうか

*初めての店では一番安いウイスキー、が会田の主義

*篠ヒロコさんのクラブでの歌(「ベッドで煙草を吸わないで」「女の意地」)は吹き替えかどうか不明

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 11:46 PM | comments (x) | trackback (x) |
非情のライセンス 第1シリーズ #16
#16「兇悪の湖(うみ)」(1973年・S48・7月19日OA)

「おれ、人殺しなんかしてないんだよぉ、かあちゃぁん!」
ホステス殺しの容疑で拘留されていた木沢昭一(工藤堅太郎)が逃亡した。彼は竜巻太郎(左とん平)の友人で、会田(天知茂)とも2度ほど飲んだ仲。木沢の無実を信じる太郎に頼まれたものの、所轄に任せてはと捜査に乗り気でない会田だったが、「ホテル前で高校時代の顔見知りと出会った」という彼の証言に知らぬ存ぜぬを決め込んだ当の顔見知り・辻隆介(深江章喜)が、別件の強請の容疑者として浮上したことから、木沢確保にも本腰を入れ始める。

別件とは、父から5千万を強請りとった男を探し出して欲しいとの、鬼頭財閥の一人娘・真由美(水原麻記)からの依頼だった。彼女が漏れ聞いた電話の声は名古屋訛り、そして密会場所のホテルにいたのが、名古屋の総会屋の辻。彼が自身の不都合ゆえに木沢を切り捨てたと確信した会田は、坂井(宮口二朗)と鈴木(梅津栄)を連れて名古屋へ向かい、太郎とリサ(小牧リサ)も後に続いた。

一方、逃亡中の木沢も“東海の軽井沢”荘川ビレッジにて辻に接触。辻は、今度こそちゃんと証言してやると偽り、近くの御母衣(みほろ)ダムへ誘い込み木沢を消そうとしていた。その頃、会田の前に真由美が現れ、捜査を打ち切って欲しいと切り出した。かつて父が戸籍を偽り豪商の「鬼頭修平」に成りすましたことを辻に知られ、強請りの種にされていたのだ。自分たち一家が偽りの人生を歩んできたことを知った母はゆうべ自殺したという。

ホステス殺しの真犯人が自首し、木沢の無実は確定したが、本人は消される一歩手前。その時、ライフルを構えた辻が朱に染まった。一撃で辻を倒したのは鬼頭の腹心の部下・鮎沢(岩崎信忠)だった。「お嬢さんにだけは言わないで。あの人だけには、幸せになってもらいたいんです」そう訴えて神妙に逮捕された鮎沢だが、(それを聞いたのは坂井だったせいか)顛末を真由美に告げる会田。

「(鮎沢は)私の、婚約者です……」
木沢は晴れて妻子のもとに戻れる(太郎とリサもちゃっかりゴールイン)。だが、真由美のこれからを思うと、暗澹とした表情になる会田だった。
(昭和ブルースは1番)

*名古屋弁が決めてだったとはいえ、深江さんは別になまっていなかった(本場の人に教えてもらえばよかったのでは)

*天っちゃんはこの荘川ビレッジ(大三土地)の専属俳優だったらしく、前年(S47年)の村開きに招かれている様子や随筆が荘川ビレッジのホームページに掲載されている(「思い出の記」のぺージ2・3参照)。そこで知ったのだが、CMまで録っているようで驚いた。しかもどうやら2パターンはあるらしい。

*ビレッジ内のレストラン「白山」でかかっていたBGMは「人生」の口笛バージョン。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 11:45 PM | comments (x) | trackback (x) |
非情のライセンス 第1シリーズ #15
#15「兇悪の像」(1973年・S48・7月12日OA)

数日追い続けた強盗殺人犯をやむなく(にしては思い切りよく)撃ち倒した会田(天知茂)は、疲れた体を引きずり自宅でベッドにもぐり込んだのも束の間、東邦毛織の西沢営業課長(小林昭二)からの電話で叩き起こされた。最初は取り合わなかったものの、社長と部長から羊毛買占めの責任を負わされキレた西沢がライフルを持ち出し、会田と同マンションの北村(榊ひろみ)母子の部屋に押し入っていることを知り、引き受けざるを得なくなる。

同じく罪を押し付けられ投身自殺させられた経理課長が持っていた裏帳簿のコピーを17時までに探し出してくれ、との懇願を受けた会田だったが、課長の愛人だったコピーの持ち主候補、小原友美(小林千枝)は会社を辞めており、営業部長の池尻(根上淳)は傲慢な態度を崩さない。どうやら池尻は既にコピーを始末させたらしい。

トルコ嬢(現・放送禁止用語)になっていた友美は何も知らず、「手切れ金も貰ってないのよ」と愚痴る始末。また、西沢の妻・亜矢子(松風はる美)も、夫よりも会社の保証金を取った事実を、2つの豪奢な指輪が物語っていた。妻の言葉に耳を貸さなかった西沢だが、「はみ出し刑事のあんたにならやれるはずだ!」と会田を急き立てる。17時、それは池尻と社長の石坂(河村弘二)が豪州へ高飛びする時刻なのだ。

もう一度友美に会い、むちむちの背中をマッサージさせて彼女を落とした会田は、コピーがもう一部あると偽って池尻に取引を持ちかけることを画策。雇われ用心棒の山岡(北原義郎)たちに車で拉致された友美を追い、彼女の寝返りにも動じず乱闘を制して山岡を捕まえた。

からくりを知る山岡を連れた会田が間一髪で池尻達の渡航を阻止した頃、西沢が立てこもる部屋に坂井(宮口二朗)と鈴木(梅津栄)が乗り込んでいた。機動隊の物々しさにパニックになった西沢はベランダから落下、駆け付けた会田に礼を告げて事切れた。

はみ出し刑事(=会田)を非難する新聞記事をポケットに入れていた西沢。組織の歯車でしかない彼は、会田の一匹狼ぶりが羨ましかったのかもしれない――。とにかく事件は収束し、今度こそ会田は電話も外して眠りにつくのだった(昭和ブルースは4番)。

*西沢自身の理想像として彼の代わりに働かされた感のある会田。しかし切羽詰まっていたとはいえ、あまりにも無謀ですおやっさん。

*台本によると、友美役には最初、ひし美ゆり子さんの名が挙がっていた。アンヌ隊員が揉み揉みするところだったのか…。

| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=561 |
| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 11:44 PM | comments (x) | trackback (x) |
[22] 禁断の実の美女
今回の演出もシリーズ初が続いて貞永方久監督(必殺シリーズでお馴染み)。
初期に戻ったかのようなセンセイ、いわくつき美女に一目ぼれ展開と兄妹で半生賭けた復讐劇ですが、時代の流れのせいなのかセンセイに分別が付きすぎてしまったせいなのか、しっくり機能しているとは言い難い複雑な感じでした。とはいえ、妖しいタンゴのリズムに乗せて繰り広げられる人間椅子がらみのシーンのいかがわしさは秀逸です。

【明智先生ファッション劇場】 :センセイの服装をキャプチャーしてみました(お姫様抱っこもあります)

| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=298 |
| TVドラマ(現代劇)::江戸川乱歩シリーズ | 10:07 PM | comments (x) | trackback (x) |
野性の証明 #10
野性の証明 #10 (1979年・S54・3月10日OA)

(今までの大雑把なあらすじ)2年前、東北地方にある柿の木村で村人が大量虐殺されるという事件が発生。事件のショックで記憶を失った生き残りの少女・頼子(三輪里香)を連れ、羽白市へ越して来た謎の男・味沢岳史(林隆三)。大場一成(小沢栄太郎)を長とする一族に仕切られたこの市で、味沢には探さねばならない人物(=母が死に際ですら教えてくれなかった自分の父親)がいる。

その味沢の前に現れる三人の人物。
一人は柿の木村事件を担当する宮古署の村長刑事(小池朝雄)。大量殺人の犯人だと目されている頼子の実父・孫市(矢野宣)を殺めたのは味沢ではないかと睨み、自白を求めて付きまといながら、大場一族の暴挙からさりげなく彼を護ってもいる。
二人目は、死んだ頼子の母と瓜二つの羽白新報記者・越智朋子(浅茅陽子)。新聞社社長だった父を大場一族に謀殺され、大場の不正を暴くことに命を賭ける彼女は、味沢と深く関わるうちに、仄かな恋を芽生えさせる。
三人目は、料亭「桃山」の女将・絹枝(小川真由美)。自分の奏でる津軽三味線に異様な反応をみせる頼子が長井孫市の娘であることを知り、大場の囲われ者でありながら頼子を護ろうとする絹枝は、恩人であり師匠でもあった孫市殺しの真相を大場に迫る。

柿の木村事件の背後に見え隠れする大場の存在、一族に楯突く朋子に迫る魔手。味沢の父とは果たして? そして頼子の記憶は――。

(と、盛り上がっているところで10話)
唯一の協力者だった朋子を強姦の上殺害した大場成明(ピーター)を拉致し、成明の父で一族のドン・一成との直談判を要求する味沢。だが大場の長男・成太(佐藤慶)は頼子を人質にとり、成明との交換を持ちかけてくる。仕方なく成明を返しに来た味沢がならず者たちに囲まれピンチに陥りかけたとき、高らかに待ったの声がかかった。村長刑事と共に現れ窮地を救ってくれたのは、紺の三つ揃いをパリッと着こなした男(天知茂)。東京地検特捜部の乾と名乗った彼は、贈収賄容疑で大場グループを捜査中に柿の木村事件に行きあたったといい、大場の子飼いの中戸(山本清)を逮捕する一方で、味沢に事件の真相を問い質す。

これまでずっと沈黙を守ってきた味沢だったが、真摯に正義を追及する乾と村長(の顔と声と存在感)に圧倒されてか、ついに2年前の事件当日、柿の木村を訪れたことを初めて打ち明ける。そしてその供述は、中戸が雇った実行犯の生き残りの証言と一致。また成明の罪も確定し、大場王国の牙城が徐々に崩れ始めるのだった。

*余りにヒーロー然とした登場シーンに、シリアス展開なのにニヤケ笑いが漏れた。大場成太に「いずれ改めてお目にかかるつもりですが」と渋く言い放ってたものの、出番はこの回でおしまいなのだが、美味しい場面をたっぷりかっさらっての友情出演だった。

*監督が「非情のライセンス」等でお馴染みの永野靖忠氏だから「友情出演」だったのかどうかは不明。ちなみに1カ月後に知恵比べをする予定(「悪魔のような美女」)の小川真由美さんとの接触はなかった。

*(2010.10.30追記)#12の終わりで善人(良識人)サイドに寝返りそうになった成太が、謎の男たち(リーダー格は宮口二朗さん)に囲まれ、父親と乾検事それぞれにあてた遺書をしたためさせられて投身自殺させられるのだが、キャストがキャストだけに、彼らを雇ったのはもしや乾検事なのか!そこまでして大場グループを陥れたいのか!と一瞬思ってしまった(むろん親父の仕業)。

| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=544 |
| TVドラマ(現代劇)::その他(ゲスト) | 10:49 PM | comments (x) | trackback (x) |
あじさい
あじさい (1974年・S49・3月27日OA)NET 21:00-21:56
【江波と天知で荷風もの】
永井荷風の作品「あぢさゐ」をもとに成沢昌茂の脚本で放送。
主人公は女郎。明るく純真だが、境遇がら、体の血が騒ぐ。くるわで、美男の三味線ひきに惚れ、店を飛び出し、無住の寺に隠れ住むが、男を待つ間、退屈しのぎに関係した若者に、情がからんで殺される。
薄汚れた寺で、お君(江波杏子)は三味線ひきの宗吉(天知茂)が訪ねてくるのを待っていた。だが、もともと男好き。昼近く、境内でマキ割りをしていた近所の辰治(倉岡伸太朗)の若さにひかれ、ひとときをともにした。
女郎屋では彼女の行方を追った。店の主人(伊藤雄之助)は、寺のあたりと見込み、ソバ屋のお六(浦辺粂子)を訪ねた。欲ばりなお六に金をにぎらせ居所を知る。お君は、連れ戻しにきた主人に「三日間待ってほしい」という。お君の心は、やがて訪ねてくる宗吉と、わずかながらも夫婦の暮らしをしたかったのだが――。

(夕刊)
【人はわかっても…】
女・その愛のシリーズ「あじさい」(NET)は永井荷風原作のテレビ化。女郎お君役の江波杏子、相手役が天知茂と聞き一瞬とまどったような顔。「原作を読んで違った人を想像していたんです。だって、天知さんってピストルをかまえた青白きインテリって印象が強すぎて――」これを聞いたスタッフは「人はわかっても、自分のことはわからないらしい。江波さんの印象は、やはり片はだ脱いでツボを振る姿じゃないかなあ」

(大阪版)
女郎のお君(江波杏子)は三味線弾きの宗吉(天知茂)にほれて店を飛び出し、無人寺に住む。ほれっぽいお君は近くの辰治(倉岡伸太朗)とも関係をもつ。そんなとき店主(伊藤雄之助)がお君をつれもどしにやってきた。お君は三日待ってと頼む。
(以上、朝日新聞より引用)
お君(江波杏子)は、下谷・房花屋の女郎だったが、三味線弾きの鶴沢宗吉(天知茂)にほれて店を飛び出し妙蓮寺という寺にかくれ住んでいた。だが、生来多情な彼女は近所の辰治(倉岡伸太朗)と関係を結んでしまう。そこへ房花屋の主人〆蔵(伊藤雄之助)がお君を連れもどしにやって来た。原作・永井荷風。
(以上、読売新聞より引用)

*原作では宗吉の語りで物語が進行、ほれっぽいお君を殺そうと思ったら先に殺されてた、という結末だった。ドラマでもナレーションを担当してそうである。…しかし江波さん、ピストル構えた、はともかく「青白きインテリ」て…会田ってそんなイメージなのか?(やはり同業の人からみてもインドア派な匂いがぷんぷんするのか?)

*原作全文はこちら:
http://space.geocities.jp/nvngac/19.html

*(2012.12.25追記) 作品レビューはこちら

| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=543 |
| TVドラマ(現代劇)::その他(単発など) | 10:48 PM | comments (x) | trackback (x) |
赤ん坊夫人
赤ん坊夫人 (1969年・S44・8月5日〜9月9日OA:全6回) KTV 22:00-22:45
【京マチ子で「赤ん坊夫人」】
世間知らずの金持ち未亡人


フジテレビ系では「わが母は聖母なりき」の終了したあと、8月5日から京マチ子主演のスタジオドラマ「赤ん坊夫人」(関西テレビ製作、火曜午後10:00)を6回にわたって放送する。
世間知らずで、子どものように素直で、善意のかたまりのような金持ちの未亡人栗原多恵(京)をめぐって、おちゃめな妹千恵(土田早苗)、多恵にひそかに心をよせる誠実な青年・長沢(高橋悦史)、犬の運動係として住みこんだプロ・カメラマン三上(天知茂)らの奇妙なからみあいを、コミカルに描いていく。
ほかに春川ますみ、佐々十郎、吉川雅恵らが出演する。脚本は北村篤子、演出は山像信夫。
主演の京マチ子は「主人公は典型的な芦屋マダムだそうですが、私も大阪生まれの大阪育ち。製作局(関西テレビ)も大阪なので家に帰ったような気持ちです」と語っている。
(以上、1969年7月11日付読売新聞より引用)
てれび街 【巨犬ノイローゼ】

既報のようにフジテレビ系で8月5日から放送する「赤ん坊夫人」(火曜午後10:00)が、このほど収録を開始したが、主演の京マチ子やスタッフたち、ドラマに登場するイヌにふりまわされ、収録も難航をきわめている。
番組に登場するイヌは、セント・バーナードでジャッキーという名前。
スイスなどで遭難救助犬として活躍しているこのイヌ、からだが子ウシほどもあるのだが、性格は温厚で賢い。しかし暑さに弱いのが欠点。
体重が130キロもあるオスの2歳、値段は1500万円もするという貴重なイヌで、特別製の冷房車にゆられスタジオ入りしたものの、このジャッキー君、スタジオの熱気でごきげんななめ。
京マチ子との初対面でも、どこ吹く風とそっぽを向いたまま。調教師の必死の説得?で、やっとめんどうくさそうに“お手”をしたが、今度はその手を受けた京マチ子、重さに耐えかねてころびそうになり、すっかりジャッキーのあしらいにおびえてしまった。
ジャッキーの散歩係として登場する天知茂、そんな京のようすを見て「イヌってやつは扱い方によるんですよ。ぼくのやり方を見てごらんなさい」とジャッキーのくさりを持ったまではよかったが、押しても引いても動かず、出るのは天知の汗ばかり。
こんな調子では、6回分(9月9日まで放送)の撮影がもつかどうか――スタッフはやきもきしている。
(以上、1969年7月29日付読売新聞より引用)

*放映リストはこちら
*シリアス連ドラ「さすらい」や小平太さん@ああ忠臣蔵と同時期に演じていた犬の散歩係。いい息抜き?になっていたのかもしれない。

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| TVドラマ(現代劇)::その他(シリーズ) | 10:47 PM | comments (x) | trackback (x) |
非情のライセンス 第1シリーズ #14
#14「兇悪の愛」(1973年・S48・7月5日OA)

夜、非番の会田(天知茂)が帰宅すると玄関にはパトカー横付け、部屋では捜査1課の連中が主の帰りを待ち構えていた。半年前に彼が威嚇射撃で頭部に傷を負わせ逮捕した北見(高橋長英)が、刑務所から脱獄したのだという。その後遺症のためか狂っているという北見から会田を保護しようとする橘(渡辺文雄)の指示だったが、「自分の頭のハエくらい、自分で追える」と会田はさっさと部屋を抜け出し、独自に捜査を進める。

看守に話を聞いた会田は、北見の傷は治っているが時折神経発作を起こしていたこと、唯一人面会に訪れたのは、彼が射殺した大須賀刑事(山口譲)の妹、京子(ジュディ・オング)だったことを突き止め、京子のアパートを訪ねた。船会社に勤めていた彼女は、外国航路の機関士だった北見と知り合い恋に落ちたが、北見は兄の命令で密輸グループに囮として近づくことを強要され始め、それを断ろうとして揉み合う内に撃ち殺してしまったらしい。「あの人を犯人に仕立てたのは警察よ!」囮捜査を隠すために証言を封じられたと慟哭する京子。

その北見がアパートから京子を拉致。「檻をやぶった野獣には、それ相応の手段がいる…たとえ銃を使ってもな」あくまで完全逮捕(=生け捕り)を目指したい橘に、会田は手遅れだとにべもない。事実、逃げる途中で警官を撃つという最悪の行動に出た北見は、京子を連れて標的・会田のマンションへ。会田は自ら囮になることを決意し、北見の残弾3発が無くなるまで手を出すなと橘を牽制する。

単身自室に入り、まず1発を消費させた会田は「大須賀刑事は点数を上げるため強引にお前を巻き込んだんだ…妹を使ってな。」と単刀直入に真相を語り始めた。いいのかこの状況でそんなヤバいことばらしちゃって、と我々視聴者が戸惑う間もなく、唯一信じていた女性との出会いまでもが仕組まれたものだと知り当然のごとく京子に銃を向ける北見。だが、「撃っていいのよ」と涙を浮かべる彼女を見ている内に発作が起き、みんな殺してやる!と2発目を会田方向にぶっぱなし暴れたところを京子と揉み合い、3発目の銃声が。胸を押さえて倒れたのは北見だった。自分の手の中の銃が愛する男を殺したと知り、こめかみに銃口を当てる京子。だが弾はもう残ってはいなかった。

駆け込んだ橘たちに「俺が撃った」と銃を渡し部屋を出た会田(昭和ブルース3番開始)。その背後で、京子の叫び声が聞こえる。
――嫌いよ、警察なんて、大っきらい!

*第2シリーズ#9「兇悪の口紅」でも複雑な心情を吐露するヒロインを演じたジュディ・オングさん。5年後の「黒水仙の美女」(1978年)でもさほど変わらぬ美貌だった(そして今現在もお綺麗な)老けない人である…というより、天っちゃんの変化が激しいのか?

*記者のリサちゃん(小牧リサ)は会田のマンションの階下に住んでいるらしい

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非情のライセンス 第1シリーズ #13
#13「兇悪の化粧」(1973年・S48・6月28日OA)

OPテーマ曲が途中で途切れるといきなり舞台は夜の銀座。本日開店のクラブ「エリーゼ」に現れたコワモテ男は、張り切るママ・秋代(安田道代)にその兇悪な視線を注いでいる(というあたりで再びOP曲再開)。

翌日、刑務所へ面会に出向いた秋代に、グラサンで兇悪さを増したコワモテ男がまたしても接近。彼女の夫・高津(入江洋祐)が2年前、酔っぱらった勢いで国土庁幹部を刺殺し5年の軽い刑期を受けたことなどをねっとりと口にして付きまとうイヤミなコワモテ男に業を煮やした秋代は、店のスポンサーである菊池(森塚敏)に連絡。チンピラ連中を軽くあしらった男をホテルに招いた菊池は「ママに付きまとうな」と300万を渡そうとするのだが、相手は特捜部の刑事(もちろん会田:天知茂)だっただけに、とんだ墓穴を掘ることになった。

菊池は国土庁幹部が死んだことで得をした住宅会社の総務部長、そしてその背後にいるのは丸菱不動産。矢部警視(山村聡)は「また女をいじめんですか…」と機嫌が悪い会田(コワモテはともかくイヤミは演技だったらしい)に適役だろと引き続き捜査を続行させる。性懲りもなく店に現れる会田を自宅に招いた秋代は魅惑の太ももをさらけ出して色仕掛けで迫り、カメラマンにスキャンダル写真を撮らせようとしたが、動じる相手ではなく失敗した。

ところが菊池が国有地払い下げのカラクリをばらされたくない何者かに狙われ重傷を負い、会社への忠義のためか、まもなく舌を噛んで自殺した。次の標的は秋代だと悟った会田は、刑務所の高津に証言を促す。そして高津が吐いたと知り「アタシはどうなんの、あの店はどうなんの!」と自己チューの塊と化して取り乱した秋代をビンタした会田は、黒幕の丸菱不動産の手入れに踏み切った。

秋代は三流バーのホステスに逆戻り。ある夜、一緒に飲みたくて、と店を訪れた会田に「笑わせないでよ、人の幸せぶちこわしといて!」と水(酒)をぶっかける秋代。そんな彼女に哀しい瞳を向けて、会田は黙ってバーを去る。

――彼女の亭主が殺人を犯したのも、これで無意味となった。
あの男と女の人生を、この俺が踏みにじってしまったというのか――

(昭和ブルースは4番)

*どこかデジャヴが漂うなあ、と思ったら第3シリーズでリメイク版を先に見たんだった(#9「兇悪の化粧・総選挙殺人事件」)。最後に「俺が悪いんだ」と呟いた会田(第3)と、無言で去った会田(第1)。思っていても口には出さない会田が第1シリーズにはふさわしい。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 11:14 PM | comments (x) | trackback (x) |
[21] 白い素肌の美女
リアルタイムで期待度MAXで鑑賞したとき「いきなりディスコ〜!」「和服〜!」「(スーツ)きらきら〜!」と目が点になって、いまだにその印象だけが鮮烈なんですが、まあクライマックスの怒涛の謎解き以外はほぼオブザーバーに徹していたセンセイの見どころ的にはそれが正しいのかもしれないなと(どうせなら鉄心と二役とかして弾けて欲しかった気が)

美女シリーズ初演出の長谷和夫監督ですが、「雲霧仁左衛門」や「闇を斬れ」などの他、古くは『空白の起点より 女は復讐する』『殺すまで追え 新宿25時』『藤圭子 わが歌のある限り』でも天っちゃんとタッグを組んでいる気心の知れた間柄です。

【明智先生ファッション劇場】 :センセイの服装をキャプチャーしてみました(バリエーション豊富です)

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