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非情のライセンス 第2シリーズ #102
#154「自供」(1976年・S51・10月14日OA)

下町の焼鳥屋“一平”。「山岡商事の課長が奥さんと無理心中したらしいよ」「なんでまた奥さんと」客の会話にさりげなく交っていた店主に電話が。「おばちゃん、後は頼むぜ」ハンチングをひょいと被って彼が向かった先は、警視庁特捜部。彼の名は堀一平(財津一郎)、矢部(山村総)に頼み込んで特捜部に志願した、長崎訛りのばってん刑事である。

憧れの先輩・会田(天知茂)と組んで心中事件を担当することになった堀は、一課の捜査に割り込んで生き残った松本課長の妻・良子(谷口香)に接触、なんと彼女とは学生時代からの知り合いだったことから、橘(渡辺文雄)の苦い顔をものともせずに真相を聞き出そうとした。若いころスポーツ(卓球)で汗を流した者は悪いことはしない、という持論から良子を擁護する堀だが、「夫は病弱だった」「拳銃の出所は知らない」など、明らかに周囲とは違う発言を繰り返す彼女を会田は疑う。

良子の背後には白いシガレット・ホルダー使いの部長・松崎(山本清)の影がちらついており、この禁煙パ○ポ(違)が決めてとなって、彼が拳銃を入手したことが判明。子供のためにも“賄賂の運び屋”という汚名を着るよりは消えてもらったほうがいいじゃないか、それに君にはブティック開店の費用を出すよ、などと松崎にそそのかされた良子がその拳銃を夫に渡し、一緒に死んでくれと取り乱した彼に撃たれたのだ。

堀の粘り強いアプローチによりすべてを告白した良子。会田は、会社のために課長夫妻を手玉にとった松崎に激しい憤りを向けるのだった(昭和ブルースは4番)

*堀刑事登場編(ファーストネームは右田さんと同じ←投げやりなネーミングだ)。財津さんといえばかなりイッちゃってたトラック運転手(#3)の印象がまだ強いのだが、こちらはおしゃべりが達者で気のいいおじさんである。

*それにしてもオープニングの流れは、元締めに呼び出された仕事人みたいだった(そういう路線を狙っているのか?←ってどんな路線だか)

*強烈な個性を発揮させながら容疑者を落とす堀さんの取り調べを聞きながら「取りえはあれだけですか」と先輩風をふかす会田に矢部さん、厳しい一言。「人のことが言えるか!」(そのあと、「…ねぇ、」と小声でセルフツッコミしてる会田が可笑しい)

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非情のライセンス 第2シリーズ #101
#153「恋心」(1976年・S51・10月7日OA)

麻薬組織に潜入した公安の大和田(井上孝雄)からの定時連絡が途絶え、それ以来警察の動きが筒抜けになっていた。会田(天知茂)の今回の任務は、大和田が寝返ったのかどうかの裏を取ること。香港(天っちゃん的発音ではホン↑コン↑)まで偵察に向かった帰り、とあるCAがヤクの取引らしきことを行っている現場を目撃、その女性・滝悠子(篠ヒロコ)をマークする。

会田に詰問されてもシラを切り通していた悠子は、ある日大和田と遭遇した。彼らは恋人同士で、結婚の約束をしたまま雲隠れした彼の真意を測るために、悠子はあえて組織に近づいたのだった。俺を信じろと言う大和田だが、彼の腕に注射針の痕を認めた彼女はある決心を固める。

大和田との関係がバレて組織に軟禁されていた悠子を救い出し自宅へ匿った会田は、訪ねてきた矢部(山村総)の口から意外な真相を聞かされた。なんと彼女は交通課から転属してきた特捜刑事だというのだ(そんなことはもっと早く言うべきでは矢部さん)。用済みとなった者を警察に始末させるのが組織の常とう手段であり、次のターゲットは大和田である可能性が高い。彼を生きたまま捕らえたい会田に対し、麻薬組織の一員になり下がるくらいなら自分の手で『殉職』させるつもりでいる悠子。

会田が単身向かった組織との取引場所には、やはり大和田が来ていた。ほぼ無傷で手錠を掛けたところへ、銃を構えた悠子が現れる。大和田を自分の体で庇った会田だが、彼に突き飛ばされた隙に、悠子の銃が火を噴いた。「俺は刑事だ…」そう呟いて逝った大和田に悠子は取り縋って涙を流すのだった。

警察を辞めるか、矢部に聞かれて悠子は、(大和田殺しを肩代わりした)会田に借りを返すまでは…と続投を決意した(昭和ブルースは4番)

*今回から新機軸。「兇悪」文字が消えたのもだが、タイトルロゴがどう贔屓目にみても以前よりしょぼいのがさびしい。画面いっぱいの毛筆がインパクトあったのになあ。

*江沢さんのとき(#2)のようにクレジットに「刑事」表記がないので悠子さんが新たな特捜仲間だと知ったときは会田並みに驚いた。タレこみ情報の指定時刻を1時間サバ読んだり(おかげで会田はひとりで連中と銃撃戦を繰り広げる羽目に)、今回の矢部さんは少々ブラックだ。

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非情のライセンス 第2シリーズ #100
#152「兇悪の憧憬(あこがれ)」(1976年・S51・9月23日OA)

マンションで女が絞殺された。凶器のネクタイは相思相愛の恋人のもの。
仕組まれた完全犯罪。
彼女は会田(天知茂)に告げていた。
――私の身に万一のことがあれば、テレビの裏側を見て――。

女の名は幾野純子(范文雀)、暴力団が仕切る銀座の高級クラブ「エンパイア」のNo.1ホステスである(源氏名は「ジュン」←姓がサンダースかは不明)。立て続けに同僚(坂井&右田)を亡くしてメランコリックな会田は、矢部(山村総)から(銀座が似合う云々の理由で)彼女の身辺調査を命じられた。女性の海外進出など問題外の某国出身者であるにも関わらず日本へ来ている彼女は、マスコミや政財界の大物を顧客につけ、取引のため多額の札束を持ち歩いているらしい。

新聞社の経済部長(名前は大久保平三郎)に扮して純子に接近した会田。例のごとくすぐバレるが、ヤーさん連中の厳重な監視をかいくぐり自宅へ押しかけた彼にほだされたのか、純子は海外出国を条件に情報機関のスパイめいた仕事をさせられていることをほのめかす。だが真相をすべて明かすことへのわずかの逡巡の隙に殺されてしまったのだ。

ルポライターの小寺茂(睦五郎)は妻子ある身でありながら、そんな純子を不憫に思い関係を培ってきたのだが、組織に知られ、犯人に仕立て上げられた。そして会田がテレビの裏で見つけたのは、某国の情報機関の重要人物の写真。相手が相手だけに、特捜部の存続を賭けて組織に挑んだ会田たちは、小寺の協力を得て黒幕たちに手錠をかける。

処遇待ちの特捜部屋にて。特捜部が潰れても他でやっていけばいい、と呑気な浮田(松山英太郎)と何も言わないけどそう思ってるっぽい岩田(岩城力也)にふざけんなとばかりに「この部屋を出て二度と戻ってこなかった者たちのためにも、俺は最後までここにいる・・・!」と再び坂井&右田の写真を見ながら眼をうるませる会田。そんな彼を矢部部長は「俺が眼の黒いうちは潰させやしないから安心しろ」と励まし、皆を飲み会に誘うのだった(昭和ブルースは1番)

*キリのいい時期の100回記念作品。それゆえ(ではないだろうが)久々にR指定なお休みシーンあり。しかし、二度と戻ってこなかったのは坂井さんや右田さんだけでなくもっといたよ会田!(生きてても戻ってこなかった若い刑事もちらほらいたし)

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非情のライセンス 第2シリーズ #99
#151「兇悪の殉職・右田刑事」(1976年・S51・9月16日OA)

背広の新調(強引に)を条件に、広域暴力団壊滅作戦を遂行中の会田(天知茂)のカバーに回ってくれと矢部警視(山村総)に頼まれた右田(左とん平)。祖父江組の高額な上納金が払えず難儀している支部長の梅津(桑山正一)に牙を剥かせろとの命を受けてしぶしぶ梅津と接触するが、病気持ちで気の優しい彼に、組長に楯突く気は毛頭ないと軽くいなされる。

祖父江組が彼への鉄砲玉として村上雅(越村純一)という青年をリクルートしたことが判明してもまったく慌てない梅津、そしてなんとか彼らの間でひと悶着起こし、祖父江組解体を目論もうとする矢部&会田の態度に、梅津に父親のようなシンパシーを感じてしまっている右田は焦燥を隠せない。

会田が組長の祖父江(富田仲次郎)を雇われ者のヒットマンぶって刺激したことで、雅が梅津を狙いに出動。大金を渡し「仕事が済んだら親父に会わせてやるよ」と笑顔で送り出した祖父江は、行方不明の彼の父がターゲットの梅津その人だと知っていた。そして梅津も雅が息子だと気づいており、彼に撃たれるなら本望だと、右田のマークをかわして雅に対峙する。

右田が駆け付けたときには、梅津は銃弾に倒れ、父の証拠だという“男一匹”の刺青を梅津の体に発見し自分の行いに泣き崩れる雅の姿が。おまけに雅は祖父江組の連中に射殺されてしまった。完全に頭にきた右田は、祖父江を逮捕せんと単身で乗り込むのだが、梅津サイドの刺客だと思われて(←たぶん会田のせい)、子分たちに蜂の巣にされてしまう。

一方、雅を追ってホテルまで行ったはいいが雑魚に手こずりまくり、ずいぶん遅れをとって現場へたどり着いた会田は、血まみれの右田をみて逆上、祖父江や部下を一人残らず撃ち殺す(弾丸無尽蔵)。そして祖父江の死体を右田の側まで蹴飛ばしながら運ぶと、彼の手にあった手錠をしっかりと掛け、生前の思いを代行した。部長もそんな会田の行為を静かに黙認、「バカタレ、とんでもねえところではみ出しやがって…!」と部下の死を悼んだ。

さびしくなった特捜部屋で、右田を回想する会田。そんな彼に「これを右田に着せてやってくれ」と矢部は真新しい背広を手渡すのだった(昭和ブルースは1番)

*不幸な境遇に生まれ、弱者に優しかった右田さんらしい最期に合掌。矢部さん、いくら会田が心配だからって(←想像)、彼を援護につけるのはどうかと思うなあ。おまけに右田さんのために新調した背広が会田みたいな紺ストライプってのもどうかと思ったぞ矢部さん(ウルッとくるはずのラストで笑いが漏れてしまった)。

*でもって今回の会田、去りゆく人に華を持たせなきゃ〜、という趣旨はわかるが間に合わなさすぎなのがトホホだった。

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非情のライセンス 第2シリーズ #98
#150「兇悪の女将」(1976年・S51・9月9日OA)

市民局日照部の山川雄一(西本裕行)が収賄罪で連行された。賄賂受け渡しの場所となった高級料亭「よし美」の女将・田島美沙(弓恵子)は山川の幼馴染だが、賄賂のことなど知らぬ存ぜぬを通すしたたかな女。警視庁きっての猟犬を自認しているらしい会田(天知茂)と右田(左とん平)の今回の任務は、この“女狐”を追い詰めることにあった。

山川は日の差さないアパートで身体を壊した妻や子供達と細々と暮らす、いわば捨てゴマ。美沙と愛人関係にある上司の園田(北原義郎)が彼女と共謀し、彼だけに罪を被せるつもりだった。だがそれを薄々感じていた山川は、取引日時を克明に書き記したメモを武器に彼らから金をせびろうとしたものの、縊死させられてしまった。

会田は綾(岸田今日子)の協力で新聞記者と偽り、直接美沙と顔を合わせる。が、すぐに身分がバレた上、メモの話をすると少し動揺を見せたものの、証拠がありませんわと澄まし顔の美沙にちょっと押され気味。

大事なメモは園田によって焼却されたが、そのコピーを療養中の妻・静子(町田祥子)が所有していることを掴んだ会田らは彼女をマークする。静子は美沙を呼び出し、コピーの存在を告げる。それを売ってくれと札束を差し出す美沙の顔を、夫を奪われた恨みをこめて傷つける静子。そこへ現れ彼女たちを拉致しようとした園田の配下たちを、会田たちは一網打尽にした。

後日。美沙は場末の居酒屋に身を落としたが、それなりにしたたかに生きていた。そして「F」では、綾がクラブを閉めることを決意。会田クンに会って、まだまだ弱い立場の人がいることを知った、今後はまた弁護士として、まずは静子の弁護をしたい――。
「これからは、会田さん、って呼ぶわ」
そう告げる彼女に、会田は笑顔で頷いた(昭和ブルースは1番)

*旦那(=宮口さん)が殉職した次の回に奥様登場、やり手の女将を悪女っぽく熱演。

朝の4時半の銀座をぶらつく綾さんと会田(どんだけ夜更かしさんなんだ)。そらそうと綾さんって、前のママが出所するまで店を預かるんじゃなかったのか?(#75「兇悪のワイン」)

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非情のライセンス 第2シリーズ #97
#149「兇悪の殉職・坂井刑事」(1976年・S51・9月2日OA)

青年実業家・太田(村上幹夫)がライフルで狙撃され死亡した。彼が嫁さんの遠縁に当たることから、メンツに賭けても事件を解決したい捜査一課の橘(渡辺文雄)は、かつてライフル射撃で鳴らした坂井(宮口二郎)に応援を要請するのだが、すげなく断られた上、呼んでないお邪魔虫(=会田:天知茂と浮田:松山英太郎)まで現れて渋い顔。

とある出来事の後、二度とライフルは握らないと心に決め、その手の事件を避けてきた坂井だが、狙撃犯人に心当たりがあった。もしや、大学射撃部の後輩・羽島宏文(和崎俊哉)では――しかも羽島の前妻・光子(二本柳俊衣)は、死んだ太田と再婚しようとしていた。ところが単独で調べを進めるうち、羽島が事件前日にライフルを盗まれ、事件当日から姿をくらましていることが判明、彼の無実を確信する。

犯行に使われたライフルが決め手となり、羽島は指名手配されてしまった。そんな折、坂井あてに彼から電話が掛ってくる。「やっと、あのときの先輩(=坂井)の気持ちが分かりましたよ……」
――あいつは俺を裏切った女だ。死んだからって許せるものか。
坂井の妻は、彼が射撃大会に行っている合間に男と間違いを犯し、心中を図った挙句に自分だけ命を落としたのだ。そのときに放った坂井の言葉をなぞる羽島。彼は、光子とその父・徳永(増田順司)が邪魔な自分をワナにかけたのだと信じ込んでいた。2〜3日したらすべてを清算します、そう言って電話は切れた。

一方、私情が絡んで危うい状況にある坂井をバックアップしようと、会田たちも行動を開始。光子がライフルを扱えることを調べ上げ、尾行の末に真相を聞き出した。父の命で太田と政略結婚することになっていた光子は、土壇場で太田に拒まれ、家にあったライフルを、羽島の物と知らず持ち出し射殺したのだという(そう仕向けた元凶は父親)。

自白した光子を連行しようとしたその時、ライフルを持った羽島が徳永邸に押し入ったとの知らせが入った。急ぎ駆けつけた会田は、坂井が中に入ったと知り、自暴自棄になった羽島の弾丸を避けながら(1発当たりつつ)自らも侵入する。

「俺は先輩と同じことをしようとしているんです、止めないで下さい!」
光子を呼べと叫ぶ羽島を、自分の過去を見るようで制圧しきれないでいる坂井。だが橘の命令でライフルを持ってきた警官をふっとばした彼は、それなら俺が行くという会田を制すと、拳銃を手渡し、丸腰で羽島に対峙しようとした。そこへ投げ込まれる催涙弾。パニック状態になった羽島のライフル弾は、坂井の胸を貫いた。駆け込んだ会田が見たものは、「(彼女を)許してやれよ…」そう呟いて後輩の胸の中に崩れ落ちる坂井の姿だった。

「ヤツは立派に任務を果たしたよ」坂井の亡骸を前にした矢部(山村聡)の足元に、会田は警察手帳を投げつける。「その代償は何です、何が残りました…? 警視総監賞ですか、特進ですか! ……俺は辞める! こんなもののために、命を捨てる馬鹿はいませんからね!」

ひとり道を歩く傷心の会田の前に、坂井がふと現れた。
――会田さん、何渋い顔してんですか、気楽にやらなきゃあ、気楽に!
幻は、朗らかに笑って消えた。

あっちへ行きかけそうな会田を呼び止めたのは浮田だった。
「俺は辞めません、絶対に。辞めたら坂井さんに悪いです」
いっちょう仕込んで下さい、そう言って頭を下げる浮田の手から、会田は逡巡の後に手帳を受け取るのだった(昭和ブルースは1番)

*これまでも殉職した刑事は何人かいたが(大門・四方・江沢)、これほど丁寧に見送られた果報者は坂井さんが初めてだろう(そもそもタイトルからして気合が入っている)。一番の黒幕(=光子の親父)や実行犯(=光子)は無傷で、弱い立場の人間がいっそう救いようのない悲劇を導く展開もさることながら、ラストの会田の取り乱しっぷりが哀しさを助長していた。でも最後に手帳持ってきたのが(#99で殉職する)右田じゃなくて良かった・・・。

*半泣きになって「俺は辞める!」と駄々(?)をこねた会田に「いいだろう」とあっさり了承し、後からさりげなく使いを遣る矢部さんは懐が深いなあとあらためて実感(そしてあそこで反対されたり殴られたりすることを期待していたのか、肩透かしをくらってちょっと「え?」な感じになっていたような会田もかわいらしい)

*一課の橘さんは彼なりにベストを尽くしていた、と思う(いつもは下手に出るのに、珍しく矢部さんとも真っ向対立)。「強硬手段をとったのは、銃声を聞いて君たちが危ないと判断したからだ!」と、アカンというのに飛び込んだ無鉄砲な男(=会田。しかも玄関先で撃たれて派手に倒れてたし)を心配してのライフル渡しや催涙弾作戦だったろうに(←想像)、結局裏目に出てしまい焼き殺されそうな目つきで睨まれていたのがちょっぴり可哀想でもあった。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 10:34 PM | comments (x) | trackback (x) |
非情のライセンス 第2シリーズ #96
#148「兇悪のカムバック」(1976年・S51・8月26日OA)

「シュザンヌ、君は幸せかい…?」
恋人を友人に奪われながら、彼ら夫婦の幸せを念じ続ける男を描いた舞台「ミッシェル・オークレール」。数年前、啓子との辛い別れ(#95「兇悪のめぐり逢い」参照)を経験した会田(天知茂)にとって、当時見た舞台上の主人公ミッシェルの心情は痛いほど伝わってくるものだった。その舞台の後体調を崩し、今また5年ぶりにカムバックを果たした主演俳優・狭間次郎(西沢利明)の記者会見を偶然TVで見た会田は、彼の表情の暗さが気になった。

そんな折、マンション内で殺しが発生した。被害者・竹内節子(上野淑子)は会田が追う宝石密輸ルートとの関係が濃厚、しかも第一発見者&通報者は狭間だったことから、会田は一課の向こうを張って独自捜査に乗り出す。節子は狭間のファンで、後援会設立の相談を持ちかけられた彼が部屋を訪れたところ、事切れた彼女が床に倒れていたらしい。まもなく下田(山崎純資)というチンピラが捕まり、通り魔的な犯行かと思われた。ところが彼は、宝石密輸に一枚かんでいる沢田(田島義夫)の指令で、節子のマンションから手帳を奪おうとしていたことが判明。おまけに、刺し傷の数が供述とは違っていた。

会田は狭間に5年前の舞台に感動したことを伝え、わだかまりを抱いたままあの役を演じて欲しくない、とそれとなく自白を促す。帰宅後、妻・幸子(三浦真弓)に真実を打ち明ける狭間。結婚を強要するまでにエスカレートしてきた節子を、混乱に乗じて致命傷を負わせ殺した、と語る夫の言葉に耳を塞ごうとする幸子だったが、狭間の決意に打たれる。そして、盗聴器をしかけて狭間宅を張り込んでいた会田と浮田(松山英太郎)も、初日を終えるまで彼をそのままにしておくのだった。

かくして5年ぶりの舞台の幕は上がり、精一杯ミッシェルを演じきった狭間は、妻に見送られながら会田たちの元へと歩みを進めた(昭和ブルースは1番)

*前回の話を引きずっている会田。よっぽど啓子さんがエリート佐伯と結婚したのが辛かったんだなあ。

*橘班長(渡辺文雄)との舌戦は相変わらず絶好調。勘で狭間=犯人説を唱える会田に「捜査は勘じゃないよ、データだよ!」と突っ込んだ班長さん、この事件に口出しするのは何か裏があるんじゃないのか、俺にも教えろよ、と迫って「データのないことは喋れないね!」と突っ込み返されていた(そのやりとりを見ながら「ほんとにコイツら懲りないなあ」ってな顔で微笑んでる矢部さんがこれまたいい感じ)

*絶好調といえば、その筋のおねーさんをホテルに誘ってのお姫様抱っこ(もちろんby会田)もあり。

*母お気に入りの天野新士さん(←今ならマツケンの奥さんのパパ、といったほうが分かりやすいかもしれない)の名前を見つけたのだが、クレジット自体は悪くない位置ながら、顔もよく分からないようなチョイ役(=狭間のマネージャー風の人物)で視聴者(主に母)の溜息を誘っていた。

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非情のライセンス 第2シリーズ #95
#147「兇悪のめぐり逢い」(1976年・S51・8月19日OA)

矢部警視(山村聡)の友人で会田(天知茂)とも親交のあった小宮刑事(外野村晋)が殺された。葬儀におもむいた会田はそこで、忘れ得ぬ女性の姿を発見する。四方の奥さん(#3「兇悪の序曲」)…ではなくて、6年前に恋仲だった啓子(宮本信子)である。だが彼女は会田を見ると顔色を変え、逃げるようにその場を離れた。

小宮が自分の助けを借りたがっていたことを二課の古賀刑事(太田博之)から聞かされた会田は、彼が射殺された現場に居合わせたのが啓子だと知る。彼女の夫の佐伯(塚本信夫)は、とある収賄事件の重要参考人だった。夫と息子に囲まれ何不自由ない主婦生活を営んでいるかにみえる啓子は、小宮の死について聞き込みに出向いた会田をけんもほろろに追い返す。

啓子の態度には理由がある。6年前、暴力団の組長の娘だった彼女は、内偵にきた会田をそれと知らずに愛したが、手入れの際に父親を彼に殺されたのだ。小宮を撃ったのはかつての組の者ではないのか、と迫る一課の橘(渡辺文雄)の執拗な取調べにも、見かねた会田の助け舟にも口を閉ざし続ける啓子。しかし、彼女と結婚するために会田が刑事を辞職しようとしていた事実を知り、心が揺れる。

銃弾は小宮ではなく啓子を狙った可能性が高いとみた会田と坂井(宮口二郎)は彼女宅を張り込み、案の定、その筋の連中が押し入り啓子の首を絞めようとしたところを逮捕した。やはり狙いは啓子だったのだ。そして、彼女のコネを利用するため会社の指示で結婚した佐伯もまた、用済みとばかりに殺された。

マンションに連れて来られた啓子は、6年前、父を密告したのは自分だと会田に打ち明ける。ヤクザの血を呪い、父さえいなければ…そう思ったのだと。貴方が私を真剣に愛してくれていたのは知っていた、と言う啓子に、それならなぜ佐伯と結婚したんだ、子供まで作ったんだ!と詰る会田だが、子供は佐伯の愛人の子だと聞かされ呆然とする。自分の血が流れていない子供なら愛せると思った、でも本当は、愛する人の子供が欲しかった――。今度生まれ変わったら結婚してくれるわね、そう涙にくれる啓子を、会田はただしっかりと抱き締めるしかなかった(昭和ブルースは4番)

*会田の切ないラブ・ストーリー。現在のギクシャクした関係と6年前のラブラブな様子が交互に映し出されて(長髪で若々しい啓子さんと、髪型その他は一緒でもほぼ素で嬉しそうに微笑んでる会田は必見)、ついそっちに頭がいってしまうので、事件の真相がいまいち掴めていないような。啓子さん、別に人を殺してるわけじゃないから罪軽いんじゃないのか? 旦那死んでるし、子供は婆ちゃんが見ててくれそうだから、待っててやれよ会田!

*啓子さんの前で辞職云々の話を暴露したのは橘さん。実は会田をバックアップか?

*親友が殺され頭にきていたらしい矢部さん、取調べ室で拳銃取り出してどこぞの元締めのような凄みを漂わせていた。

*ロボコン、(ある意味)ゲスト出演。東映だもんなあ。

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非情のライセンス 第2シリーズ #94
#146「兇悪の判決」(1976年・S51・8月12日OA)

敏腕検事の伊達史郎(藤巻潤)が暴力団に便宜を図っている節がある――。
チンピラが岩川組の幹部を刺殺した事件で、伊達が3年という短すぎる刑期を言い渡していたことに疑問を抱いた矢部部長(山村聡)と会田(天知茂)は、自分たちが捕えた組長・岩川登(伊達三郎)の事件でも伊達が罪を軽くするのではないかと危惧して捜査を進める。

案の定、伊達は岩川の顧問弁護士・吉岡(穂積隆信)に何かを言い含められている様子。おまけに彼の妹・俊子(北村優子)は岩川の息がかかったナイトクラブで歌っていた。そして会田の顔を見るなり極度に怯えた伊達の妻・英子(北林早苗)。確かに怖い顔だが無論それが理由ではなく、彼女は「男」と「警察」を恐れているのだ。

服役中のチンピラ・佐川(高林謙)のヘタレな様子に、彼が幹部殺しのホシではないと直感した会田は、英子が事件の鍵を握っていることを確信する。事実、岩川組に拉致され、暴行されかけた英子が幹部を刺殺、その口止めに、伊達は岩川組に便宜を図るよう強要されていたのである。

自らの犯した罪に慄きながらも夫の立場を思い、何も言えずに心身ともに追い詰めらている英子に会田は自首を勧め、猛反対する伊達に「あんたは自分の体面しか考えていない!」と言い放った。かくして岩川の公判当日、伊達はありのままの事実を述べ、岩川と吉岡を糾弾。夫婦そろって会田に手錠を掛けられたが、その顔はどこか清々しかった(昭和ブルースは4番)

*特捜の刑事に目をつけられた、と吉岡に話す伊達さん。そんなもんくらいで、と鼻で笑っていた吉岡だが、彼の帰宅後に「あの会田が…!」と顔色を変えてボスに電話するのが笑えた。会田、人気者だ(そうなのか)

*その人気者の会田、今回もバイオレンス風。陸橋から落とされそうな勢いで締め上げられ「なっ、なにするんだ!」と怯えるチンピラにひとこと「事故死だよ!」

*英子さんが怯えたのは、会田が岩川組の幹部と瓜二つだったからか?などと想像してしまったが、幹部は似ても似つかぬ人相だった。なんとなく残念。

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非情のライセンス 第2シリーズ #93
#145「兇悪のM16自動小銃」(1976年・S51・8月5日OA)

銃弾で蜂の巣にされた若い男の死体が川から発見された。使用されたのは命中率抜群の米軍仕様の銃・M16自動小銃と判明。インターポールに依頼され、1年以上前から傭兵部隊の日本支部の存在を追っていたらしい会田(天知茂)は、一課の橘(渡辺文雄)に渋い顔をされながら事件に首を突っ込む。

まもなく2人目の蜂の巣死体が上がり、容疑者として谷口竜治(郷?治)が逮捕された。竜治はある組織の元傭兵で、8年越しの恋人・菊地真理(安西マリア)と暮らすため、脱退の条件として仲間を処刑し(=ひとり目の蜂の巣)自由を得たばかりだった。だが組織は彼に罪を着せようと、わざと次の裏切り者を彼の居場所の近くで処刑したのだ。

2人目が竜治の犯行ではないことを見抜いた会田は彼を逃がして匿い、組織の実態を聞き出そうとする。組織のことを話せば1人目の処刑のことを打ち明けざるを得なくなるジレンマに陥った竜治は(真理に自分の所業を知られたくない男心も手伝って)なかなか口を割ろうとはしない。そのうち、真理が組織の連中に拉致されかけ、護衛していた坂井(宮口二郎)が件の銃で撃たれ負傷。会田は右田(左とん平)を組織の居城らしきクラブに潜入させ、支配人のヘンリー・権田(五味竜太郎)にさんざん脅しをかけると、自らを囮に黒幕を洗い出そうとする。

しかし潜伏先のホテルで狙撃されかけた竜治が逃げ出してしまった。急ぎ真理の喫茶店に向かった会田は組織の連中と銃撃戦になり、真理が負傷するが、竜治の出現で場は収束。逃げるのはもうやめて、と懇願した彼女の後押しもあって今度こそ黒幕の名前と所在を聞き出すと、会田は後の処理を橘らに任せて黒幕・藤堂大三郎(潮万太郎)の元へと車を走らせるのだった(昭和ブルースは1番)

*橘班長さんとの相変わらず味のあるやり取りにニヤリ。(橘)「今どこにいるんだ!」(会田)「日本国内だ」には吹き出した。なんだかんだいって班長さんにちゃんと連絡入れてあげてる会田が微笑ましい。

*それにしてもインターポールから極秘依頼、って、会田凄いな(というより矢部さんが凄いのか)

*右田が潜入したクラブにいた外人(黒人)の傭兵さん、「悪魔のような美女」で真由美コレクションになってプルプルしてた人と同一人物だろうか?(チェックしなおすほどではないがちょっと似ていた)

*冷房がないという特捜部屋でシャツを着崩しながらトランプなんぞしている坂井&右田のところへ、寸分の乱れもないパリッパリスーツ(と髪型)で現れる会田。しかもなんだか匂う(香る)らしい(←「男の身だしなみさ」会田談)

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 10:40 PM | comments (x) | trackback (x) |
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