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闇を斬れ:エンディング曲
「ゆるゆるな女性の歌声にのせてわんこと新さんの春夏秋冬プロモーション映像みたいなのが流れるエンディングになるとなんだか体中の力が抜けてしまう」(#8)なんてことを書いていたが、毎回聴いてるうちにクセになってしまったのがこの曲。

大橋純子「アプローズ」(ベストアルバム「MINDS」収録:1982年6月)

*サワリ部分を公式サイトで試聴できます。この後の展開が好きなんだけど。
*時代劇のエンディングとしてのシングルは出なかったのかなあ(たぶん人気が無かったんだろうな←本編の)

(2009.10.23追記)上のアルバム(「MINDS」)はまだCD化されていないようですが、今年6月にリリースされたCD(「Tea For Tears」)のボーナストラックに「アプローズ」が収録されています

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| TVドラマ(時代劇)::闇を斬れ | 11:18 PM | comments (x) | trackback (x) |
闇を斬れ#3
「夜伽女の怨みぶし」(1981年・S56・4月21日OA)

隠密わんこ・火山が運んできた兼子様(尾上松禄)からの密書には、達筆でひとこと「日光例幣使」。日光東照宮へ金幣を奉納する京都の勅使のことだが、今度の勅使・綾小路公友(白塗り・マロ眉の中尾彬)は田沼と懇意なのを良いことに、あちこちの宿場で取りたい放題ヤリたい放題の愚行を繰り返しているらしい。

新さん(天知茂)ら闇狩人メンバーは様子を探るうち、村の娘たちを夜伽に差し出せと強制され憤る百姓たちに遭遇した。なんとか彼女らを救ってくれと懇願された新さんだが、無言で放置。後日、娘たちは綾小路らの慰み者にされた挙句に自殺した。もう勘弁ならねぇ、例幣使を殺るぜ!と怒る安斉さん(山城新伍)や渚さん(坂口良子)をよそに、新さんは「俺達の使命は人助けではない。世直しだ」 と慎重を促す。それに今襲えば、警護を担当している愛しの殿様・松平定信公(沖雅也)に迷惑がかかるから、という理由も大きいらしい。

それなら警護の切り替えが行われる地点で、などと悠長な計画を立てている内に、定信公もへったくれもない件の百姓たちは綾小路の駕籠を急襲、新さんたちの目の前で皆殺しにされてしまった。許婚のおミッちゃんを失った利吉どん(本郷直樹)が握りしめていた血染めの娘たちの署名状を手に、新さん(紫頭巾&風林火山の白装束)はようやく綾小路を叩き斬るのだった。

*大義のためには多少の犠牲はやむを得ない、という新さんの徹底した非情の志、これが番組のオリジナリティのひとつだと思うのだが、結局いつも田沼というラスボスは放置したままなのだから、世直しを語るよりまずは「小さなことからコツコツと(←西川きよし風)」じゃないのか!と突っ込んでしまうのも確かだ。今回も「死んでいった者たちの恨み、思い知れ!」とか言ってばさーっとマロ中尾を斬っていたが、彼らを見殺しにした新さんへの恨みも相当詰まっているとみた

*戦闘時の紫頭巾、初登場。どうも好きじゃなかったらしく(オープニングには毎回登場するが)しばらくしたら消滅の憂き目に。

*お色気路線も初登場(山城さんがウハウハ)。美女シリーズの井上梅次監督、さすがの手腕である。

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| TVドラマ(時代劇)::闇を斬れ | 11:22 PM | comments (x) | trackback (x) |
闇を斬れ#2
「春風に泣いた血汐花」(1981年・S56・4月14日OA)

#1〜#3を見逃していた前回放映時、闇狩人メンバーがどういう絆でまとまっているのかが分からずもどかしい思いをしたのだが、どうも最初からうやむやではないのかという疑問が生じた。

隠密わんこ・火山が運んできた兼子様(尾上松禄)からの今回の指令は、市中を自分の足で見て回りたいという松平定信公(沖雅也)の警護。田沼の悪政を正すってんで仲間になったんだ、俺ァ定信なんざ知らねえぜ、と取り合わない安斉さん(山城新伍)と、私だって定信公なんか知らない、でも新さん(鳥居庄次郎あらため鳥飼新次郎:天知茂)のことは信じてるから協力するわ、と言う渚さん(坂口良子)&哲三(三浦浩一)が早速不穏な雰囲気。兼子様の言う打倒・田沼はすべて定信公のためであり、殿さま命の新さんも無論それに追随しているのだが、どうやら新さん、メンバーにはそこのところをはっきり説明していないらしい。ただ単に新さん自身がイイやつだからいっちょ一肌脱いでやるか、なボランティア仲間っぽいのだ闇狩人は(しかも「奥方になる人は自害しちゃって、お家は取り潰され、旦那(=新さん)には帰るところがねぇんですよ!(by 哲三)」と思いっきり同情されているリーダーってどうなんだろう)。

それはさておき、今回は最終話(#26)で重要な役割を果たすことになるおしのさん(松坂慶子)が登場。賄賂を嫌う心正しき米問屋の父は同業者に疎まれ、濡れ衣を着せられてスピード処刑。跡取りの弟・清太郎(佐藤仁哉)はしっかり者の姉に気後れしてか放蕩三昧、そこをつけ込まれてピンチに陥っている。

たまたま知り合った新さんとたいそう良い仲になっていたおしのさんはある日「刀の使い方を教えて下さい」と決死の表情で彼に頼み込む。身体を張って刀を教えた新さんだが、後日おしのさんがエイヤーと突きかかった相手はなんと定信公だった。「殿だけは斬らせるわけにはいかん。どうしてもというのなら、あなたを斬る…!」と新さん大慌てで愛しの殿をカバー。捕まった弟の命と引き換えに脅迫されていたおしのさんは、私いったいどうしたらいいんですかあと泣き崩れた(もっともだ)。

米問屋連中と勘定奉行が田沼ジュニア(原田大二郎)の意向によって米価釣り上げを画策、邪魔な定信とも懇意だったおしのさんの父を罠に嵌めたことが分かり(もっとも田沼ジュニアとの繋がりが見えないうちから「おのれ田沼め…!」と眉間を険しくしていた人が約1名いたが)、おしのさんが好みの顔だという理由だけで「俺も乗るぜ新の字」と安斉さんが加わって闇狩は実行された。

闇狩人の正体を知ったものは死なねばならない――メンバーはなあなあの関係なのにどこからそんな厳しい掟が飛び出してくるのか不明だが、図らずもメンバー全員と定信公の関係を知ってしまったおしのさんを成敗しようとする新さん、覚悟はできていますと眼を閉じた彼女に刀を振り上げる。

…血しぶきの代わりにハラハラと舞い落ちたのは、桜の花びら。「あなたはもう死人(しびと)だ」 粋なセリフと共におしのさんは救われた。いつか貴方がたのお仲間に…と言う彼女に、新さんは優しく頷くのだった。

*決め台詞「今の世の中真っ暗闇…その闇の世に刺す一条の光(キラン♪)…闇を、斬る!」初登場。どうしても「江戸の牙」の強烈なのと比べてしまうので地味さは否めない。

*「妻は死にました…私もその時死んだんです」そう言いながら嬉しそうにおしのさんに付き添って甘酒御馳走になってる新さん。そうですか死人だから何でもアリですか。

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闇を斬れ#1
「桜が呼んだ死人(しびと)たち」(1981年・S56・4月7日OA)

白河藩主・松平定信公(沖雅也)の乳兄弟ながら、あくまで影の存在としてひっそりとわんこ(=甲斐犬)のお守に精を出している鳥居庄次郎(まだまっとうなサムライ姿の天知茂)。きょうも犬笛をぴろぴろ吹いてわんこの火山と戯れている庄次郎さんだが、私もあなたの犬になりたいワとじゃれ寄ってくる可愛いフィアンセ・千草さん(范文雀)がいたりなんかして結構幸せ。そんな様子を温かく見守る、千草さんのパパで白河藩公用人の兼子八郎左衛門様(尾上松禄)も嬉しそうだ。

時は田沼意次(三国連太郎)親子の全盛時代。清廉潔癖で上様の覚えもめでたい定信公が鼻についてきた田沼ジュニア・意知(原田大二郎)は、ダディのような老獪な余裕に欠けるため、さっさと定信公を亡きものにしようと画策。それを受けた大目付の牧野(早川純一)は、口入屋の坪辰(稲葉義男)に定信暗殺を命じた。

一方、編み笠姿で町をぶらついていた庄次郎さんは、南町奉行所の玄関でひとりの同心が身ぐるみ剥がれ髷を切られた挙句に鞭打たれている場面に遭遇、おまけに逆恨み連中に付けられているのを見てとり助力を申し出るのだが、彼・荒谷龍之介(後に安斉と改名:山城新伍)は余計なお世話だとつれない。しかし危ないところを救った縁で仲間意識が芽生えることに。

坪辰の息がかかった刺客が次々に定信公の周囲に現れては失敗。ある晩忍び込んできて風林(←定信公のお気に入りわんこで、火山の親)や火山に阻まれ庄次郎さんに捕えられた女・渚(坂口良子)は、武田忍びの末裔でありながら今は斜陽の身で坪辰に使われていた。お嬢さんを助けてほしい、と捨て身で躍り出た同じく忍びの哲三(三浦浩一)にほだされた庄次郎さんは彼女の縄を解き、坪辰殺しを請け負う。

安斉さんと合流し坪辰へ夜討をかける庄次郎さん一行。定信公暗殺の依頼人・牧野の姿を見て驚く庄次郎さんだが、鬼と化して牧野もろともぶったぎった。しかし追及の手が白河藩に及ぶことを危惧した兼子様は、乱心のうえ切腹したことに見せかけ、別人として裏街道を歩んでくれと庄次郎さんに懇願する。鳥居家は断絶、野垂れ死にだけがお前の道だと言われても心得たとばかりにニヤリと不敵に笑って承知する庄次郎さんだが、ふたりの会話を隣で聞いていた千草さんは何を先走ったのか「先に死人(しびと)になります…」と自刃。兼子様の介添えで虫の息の彼女と夫婦になった庄次郎さんは、亡骸に取りすがって涙にくれるのだった…。

*前回放映時は4話目から見たので、謎だった人間関係がこれで一挙に判明して何よりだった。が、打倒・田沼の動機が薄かった(攻撃は最大の防御、ってことでつまりは先にやっちまいますぜなノリみたいだし)のと、メンバー同士、特に庄次郎さんと安斉さんの行き当たりばったりな仲間関係は意外。

*さらに意外といえばラストの千草さん。最愛の人(=庄次郎さん)が死人にされちゃって結ばれないショックはあるかもしれないが、ほんとに死ぬわけじゃないんだから、何も自害するこたあないだろうに。いくらあの世で待ってても彼はだなあ…!(最終回を知っているだけにツッコミたくもなる)。

*偽名・鳥飼新次郎は兼子様の命名。安直なネーミングにも眉根のクレバスをぴくりとも動かさないシリアスな庄次郎さんだった。

*「今の世の中真っ暗闇よぉ」の決め台詞はまだ。「何者だ貴様!」と言われて「鬼だよ」と名乗っていた(他にもなんとなく江戸の牙チックなことを言っていたような)

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闇を斬れ#26 (終)
「田沼意次没落の日」(1981年・S56・9月29日OA)

溺愛していたジュニア・意知(原田大二郎)の横死に動転する田沼意次(三國連太郎)。お前らが側に付いていながらどういうことじゃあ!腹を切れえ!と家来をベシベシどつきまくり、棺に抱きつき泣き崩れる半狂乱のダディを見ていると、前回ジュニアをぶった切った新さん(天知茂)がすこぶる悪いヤツに思えてきたりもする(それくらい三國氏の演技が濃いのだ)。

だがそこは天下の田沼意次。登城の際に愁傷に(というかしらじらしく)お悔やみを述べる闇狩人の総元締めの白河藩主・松平定信(沖雅也)にチクリと釘刺すのを忘れないばかりか、大目付に過去の行状を調べられそうになるとすべてジュニアの責任にして罪を逃れ、一方で精鋭部隊を呼び寄せて「死人(=しびと)狩り」(=闇狩人たちの抹殺)を命じる老獪さを披露してくれる。

追求の目がよりいっそう厳しくなったものの、ここまで来たら打倒・意次も果たさねば!と意気込む安斉さん(山城新伍)たちだったが、殿(=定信公)からOKサインが出ないうちは下手に動くな、ひとまず言われた通り江戸を離れようと新さんは(自分も悔しそうだが)仲間を諌める。

だが精鋭部隊は容赦なく彼らに迫っていた。夜、長屋にいるところを急襲された新さんは腕を射られてちょっとピンチ。咄嗟に逃げ込んだ民家には、ひとりの女性(松坂慶子)がいた。「まあ、新次郎さま」「おしのさん!」そうか良かったね知り合いで、って誰。 どうやら第2話目に出てきた人らしい(見逃してるっちゅうねん)

馴染の女性に傷の手当をしてもらって思い出話に花を咲かせている運の良い新さんとは裏腹に、安斉さんは江戸を離れる前に渚さんとしっぽり、などと不埒な考えを起こしたせいで渚さんの家の前で田沼精鋭にとっ掴まってしまい、えぐい拷問(=両足に釘刺して蝋燭ともして逆さづり、という気合の入りよう)を受ける羽目に。覚悟を決めた安斉さんは忍んできた哲三(三浦浩一)の助けを断り、彼を逃がすために自害して果てた。

だが屋敷を出る際に銃弾を受けた哲三も、いつもの寄り合い場所に着くなり倒れた。「お嬢さん(=渚さん)と海が見たかった」と呟き、渚さんの腕の中で息を引き取った哲。ちょっぴり手持ち無沙汰な新さんは安斉さんと彼の死にただ嘆くばかりだ。そして哲三の亡骸を船に乗せて海へ流そうとした二人だが、水中から表れた精鋭部隊に襲われ、渚さんがあえなく落命。哲と二人、仲良く手をつないで海へと旅立つことになってしまった。

仲間をほんの数分の内にバタバタと亡くした新さんは、最愛の(?)隠密わんこ・火山をおしのさんに預けると、数十メートル先から殺人オーラを振りまきつつ田沼意次の駕籠を急襲し、命を落とそうとする。のだが、他でもない松平定信公から止めが入ってしまう。ダディを無傷のまま(駕籠から出しもしないで)引き返させた定信公に詰め寄る新さん(そうだよな、せめて顔くらい見たいよな)。老中である田沼を殺れば政局が乱れて幕府が立ち行かなくなる、とすこぶる正論な(だが闇狩人たちの存在意義を真っ向から否定するような)理屈を並べる定信公、いざとなったら及び腰である(城内でダディ毒気に中てられたのか?それともポスト田沼を狙うが故の姦計か?)

死に場所を求める新さん、かくなるうえは将軍さまに直訴しようと向かった休憩所に、時の将軍・徳川家治さまがしずしずとおな〜り〜。演じているのはなんと天っちゃんだ(なんと、といってもオープニング映像の中で既に「家治:二役」と出てくるネタばらしの速いことといったら)。訴状を受け取ってもらえて(自分に)、やっと切腹しようとしたら将軍さま(自分)からも止めが入ってやっぱり死ねない。死人が二度も死んでどうする、生きてその身を役立てるようにと優しい言葉を(自分に)掛けてもらった新さんは、もう一度白河藩に戻って欲しいという定信公の頼みを断り、市井に生きる決心をして、おしのさんや火山に見送られながらいずこともなく去っていった(海岸を歩いていただけかもしれないが)。

そのしばらく後、田沼意次は失脚、松平定信が老中になりましたとさ、のナレーションでお終い。

*仲間が全員死ぬ、というのは「テレビドラマ 伝説の時代」で読んで知っていたのだが、前々から「目的達成のためには犠牲はやむを得ない」という新さんのスタンスが全面に押し出されていたせいもあってか、皆さんなんだかあっけなく逝ってしまわれた。やっぱり仲間はわんこだけで充分だったのかもしれない(失礼)

*しかし将軍さまと二役ってのはさすがに驚いた。画面がディープすぎてそれまでの展開を忘れそうになったほどだ。天っちゃんを説得する大事な役をこなせるのは天っちゃんしかいなかったというわけか。でも将軍さまと瓜二つだったら、他に闇狩人活動の仕方があったろうになあ。

*その将軍さま(=家治)、史実では田沼失脚より先に謎の病死を遂げているそうだ。やっぱり新さんに関わるとロクなことはなかったりして。

*とにかく、最終回でお腹いっぱいにさせてくれた新さん(天っちゃん)にアプローズ(=拍手)。楽しめました!

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闇を斬れ#25
「暗殺・血染めの死闘」(1981年・S56・9月22日OA)

冒頭、新さん(天知茂)ら闇狩人たちの今までの仕事ぶりがフラッシュバックされ、気付いたら(話が一つできそうな展開だったのにえらくあっさりと)また無実の藩がお取り壊しの憂き目に遭っていたりして、とうとう白河藩のお殿様から「意知(=田沼ジュニア:原田大二郎)斬るべし」の命が下った(怪我を負いながら文を新さんの長屋まで届けにきた隠密わんこ・火山、おつかれさま)。

しかし田沼ジュニアが黙って討たれるのを待つ訳はない。闇狩人周辺の唯一のウィークポイントともいえた、安斉さん(山城新伍)の愛妻・おまささん(結城しのぶ)を拉致、無事に返して欲しければ鳥飼新次郎(=新さん)を倒してこい!と安斉さんに迫る。かくして天っちゃん VS 山城さんの闘いが2度に渡って繰り広げられるのだが、お互い斬る気ナッシングなので形ばかり剣を合わせてぐだぐだやっているうち、おまささんは凶弾に倒れ、安斉さんの腕の中で息を引き取ってしまった。

怒りに燃えた闇狩人たちは田沼ジュニアが乗った駕籠を急襲するが、駕籠の中の人物は影武者だった。屋敷に乗り込み、田沼配下の者たちと剣を交えながら本物を探す一行。あっいた!と思ったらまた偽者だ(いちいち断末魔の表情で殺される原田氏、ナイス演技)。ジュニアの匂いを覚えているらしい隠密わんこ・火山の助けを借りて、奥座敷で茶を啜って余裕ぶっこいている本命を発見した黒衣装・袴履きの新さんは、すっと腰を下ろすと刀を背中に回し(ゲン@無宿侍!)、にっくきジュニアと対峙する。その鋭利な格好の良さだけでも眼福だというのに、あとがまた天っちゃん独壇場といおうか、あくまでふてぶてしいジュニアを前にして、刀をぐさっと畳に突き刺す! がばっと上着を脱いだら白装束(お経@江戸の牙は書いてありません)! 渾身のキメ台詞「今の世の中真っ暗闇よぉ・・・(中略)・・・闇を、斬るっ!」のあとずばーっと殺陣! のフルコースで魅せてくれた。死闘というほどのもんじゃないとはいえ(血染めも無いし)

いちおう後ろに控えていた安斉さん以下お仲間たちからもそれぞれ太刀を浴び、「父上〜」と呟きながらジュニアは絶命した。「次は意次(三國連太郎)の白髪首を必ず・・・!」兼子様&千草さんの墓前で眉根のクレバスも濃厚に誓いを立てる新さん。次回はとうとう最終話。どうなる、どうする闇狩人!

*史実ではジュニア意知は江戸城内で旗本・佐野政言に私情で斬られて落命、それがきっかけでダディ意次は失脚・謹慎となって家督を次男に譲るそうだ。ということは、ジュニアが死んだ時点で「これがきっかけで田沼時代は終わりを告げる云々」とナレーションを入れて大団円にすればけっこうスッキリと収まっていたと思うのだが、もういっちょ行くらしい(苦笑)

*腐れきっているとはいえ、仮にも「政治家」を暗殺するってどうなんだろうなあと思ったりするとこのシリーズの意味自体があやしくなるから深く考えないでおこう

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闇を斬れ#24
「大江戸・浪人皆殺し」(1981年・S56・9月15日OA)

一刀流の達人・川野十蔵(名前もじってますな:川辺久造)は要人の暗殺計画に加わり、妻子を国許に残して江戸へ出奔した男。胸を患って寺に厄介になっているうち、田沼派の某悪徳商人に腕を見込まれ、仕官のクチを世話してやるから8名の浪人たちを消してくれと依頼された。同じく雇われた男たちと次々に(とはいえ刀は既に竹ミツなのでただ居るだけなのだが)浪人を殺めていく十蔵。

そんな折、街で見かけた金魚屋(=哲三:三浦浩一)が提げていた折り紙がハッと目に留まった。その特徴のある折り方はもしやと思い尋ねると、母が死んだため、父を頼って上京してきた長一郎という少年が折ったのだという。それは息子の名前に間違いなかった。だが少し前、白昼で罪無き浪人を追いつめて惨殺したのをじっと見つめていた少年の存在を彼は思い出した。まさかあれが息子だったのか・・・?

悲惨な己の姿を顧み、父子再会を逡巡するうち、十蔵は浪人襲撃を妨害する小奇麗な身なりの深編み笠の浪人に出くわす。男は笠を取ると、オレの顔に見覚えがあるならこんなことは止めろ、熱い正義感に満ちていた頃を思い出せと迫った。果たして、その顔を見て十蔵は驚いた。かつて町道場で共に剣を学んだ白河藩士・鳥居ショウジロウだったからだ!(うわあビックリ(嘘):天知茂)。今までの浪人襲撃は、すべてこの8人目、闇狩人のリーダーと目される彼をおびき出すために仕組まれたことだと知り、揺れる十蔵。息子が世話になったという、死んだ妻に瓜二つの小唄の師匠(=渚さん:坂口良子)や、咳の発作で苦しんでいた際に偶然助けてくれた按摩(=新さんに頼まれた安斉さん:山城新伍)の親切な言葉で、ようやく足を洗う決心をつけた十蔵だが、様子が怪しいと悟られ、長一郎を人質に捕られてしまった。

「息子を返してもらいたければ、鳥飼(=新さん)を斬ってこい」

刀を貰い、長屋で鳥飼に対峙した十蔵は、果たして彼を斬ることが出来るのか・・・?

・・・とはいってもこの十蔵さん、登場したときから既に「ワケあり浪人かつ労咳もち」という薄幸オーラを振りまいていたこともあって、まるで勝負にならなかった。何しろ相手は、たとえ罪無き浪人たちや子供の命が掛かっていても「オレは今ここで殺されるわけにはいかん!」と打倒・田沼の大義に燃えまくってる男なのだから始末が悪いったらありゃしない(だからどっちの味方だよ>自分)。もう判ったからホラあっち行って! ってな具合に扱われ、よろめいているところを元・仲間の浪人連中にぐさっとやられた可哀相な十蔵さんは、駆けつけた息子の顔を見てから息を引き取った(合掌)。

*旦那(=新さん)は相変わらず何考えてるのかわかりゃしねえ(まったくだ)とぼやく哲に渚さんは、「(旦那は)命を捨てる日をじっと待ってるんだよ」と優しく諭す。で、来週そろそろなわけか。

*ラスト、安斉さんに預けていた隠密わんこ・火山が自分で長屋に戻ってきたときの新さんの嬉しそうな顔ったらなかった(「素」だ、素!)

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闇を斬れ#23
「顔を焼かれた女」(1981年・S56・9月8日OA)

田沼の口利きで新たに南町の筆頭与力に就任した中山帯刀と部下の岡部(若い!けどあんまり変わらない阿藤海)により、闇狩り詮議が一段と厳しくなった。安斉さん(山城新伍)の情報を探ろうとして失敗した小料理屋の女将をあっさり消し、さらに、アンチ田沼の商人たちをわざと中山の家紋をちらつかせて白昼惨殺、闇狩人を誘い出そうとする中山&岡部だが、それが罠だと気付いた新さん(今回はまた「静」のひと:天知茂)は動こうとしない。

そんな中、新さんをこっそり付ける御高祖頭巾の女がいた。下手人は中山たちだと書かれた投げ文の達筆文字を見た新さんは、ひとりの女を思い出す。「しのぶさんだ・・・」いきなり言われてもそれ誰だよ知らないよ!と画面にツッコんだ視聴者(=私)のために、話は3ヶ月前にさかのぼる。

夜の街角で男たちに襲われていた米問屋・越後屋の娘を助けた際、耳が不自由な彼女は筆談でお礼を書いてくれた。小料理屋で同席し、まるでどこぞの探偵さんのように「美しいひとだ・・・」と彼女にうっとりしまくる新さんだったが、越後屋が火事との知らせに急ぎ駆けつけると、彼女の両親や番頭は、何者か(=実はこれも中山&岡部の仕業)に斬られて死んでいた。幼い弟(たぶん殺された模様)を探し、新さんの制止を振り切って半狂乱で炎の中へ飛び込んだきり行方がしれなかったその娘こそ、しのぶさんだったというわけだ。「でもなぜそのひとは顔を見せないんです?」そう問う哲三(三浦浩一)に「美しかったからなあ・・・」と意味深に呟く新さん。

一方、小唄の師匠・渚さん(坂口良子)にゾッコンの同心・山村(穂積隆信)は彼女に付きまとっているうちに、渚さんが闇狩人の一員ではないかとの疑いを濃くしていた。だが根が単純なせいで、たいてい渚さんやかつての先輩・安斉さんがうまく丸め込んでいたのだが、ある日、山村の上司・岡部は渚さんを強引に拉致してしまった。

渚さんの身を案じる哲三や安斉さんは気が気ではないが、新さんの腰は相当重い。しかしそこへ頭巾のしのぶさんから、渚さんは中山の屋敷に連れて行かれたとの文が届いた。今度はすだれの陰から姿を現してくれたせいで「あんたのカタキは俺たちが討つ」とすっかりその気になった新さんは闇狩りに一直線。彼らを待ち受けていたはずなのになぜかしょぼしょぼな警護をかいくぐって渚さんを救出(by 哲三)、岡部を爆殺(by 安斉さん)。新さんは久々にキメ台詞途中の「その闇に差す一条の光!」でキラ〜ンと刀を光らせてザコをばさばさ退治、大ボス・中山をみね打ち(というより柄や素手でボコボコに)してから、しのぶさんに止めを刺させてあげた。

両親たちの仇を討ち、頭巾を取ったしのぶさんは仏門をくぐった。
涼しげな風鈴の音色を聞きながら長屋でアンニュイに寝転ぶ新さんの胸に去来したものは何だったのか・・・。

*序盤は渚さんの周辺で話が進んでいたので、しのぶさんの唐突な出現には戸惑った。しかも新さん、全然動いてなかったくせにイイトコ取りしてるし。まったく効率の良い男だ(主役の特権か)

*中山に止めを刺す際、火事で焼け爛れた顔が露出してしまったしのぶさんを見ないように、そっと背を向ける新さんがオトコマエ

*だがやっぱり人間の味方には非情のライセンスだったりするんだな

*ところで「顔を焼かれた」のは、火事の際に制止しきれなかった(しかも安否確認せずに立ち去ってしまったらしい)新さんに、という意味にもとれないかこのタイトル

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闇を斬れ#22
「血にぬれた母子草」(1981年・S56・9月1日OA)

夜。ぱりっとした紫の着物でエエトコ出の蘭学者みたいな新さん(実は長屋住まいの素浪人:天知茂)が読書をしていると、外に怪しい男たちの気配。だが彼らが探っていたのは新さんではなく、長屋に新しく越してきた梨絵(=なしえ:甲にしき)&長一郎親子だった。

長一郎の正体は、田沼ジュニア(原田大二郎)が遠州(静岡)で放蕩三昧していた頃の落としだね。身体が弱く余命幾ばくも無いと宣告された息子をひとめ父親に会わせようと、証拠の品である印籠と証書を持って江戸へ来た梨絵さんだが、側近に阻まれて面会すら叶わない。

一方、梨絵親子の住居に忍んで証拠品を奪おうとして失敗したジュニアの側近たちは、偶然にも同じ長屋に闇狩人ヘッドらしき男・鳥飼(=新さん)がいるのに気づき、父子の面会を条件に、新さんの身辺を探ってこいと梨絵さんに強要した。しかしフルネームまで分かってて、墓暴きまでしてたのに、まだ決定的証拠がつかめていないとはどうなっとるんだ田沼(どっちの味方だ>自分)。

長一郎は発作が続き、タイムリミットが迫っていた。そんな梨絵さんの苦境を知り、先に「聞きたいことがあるなら聞くがいい。何なりと力になろう」と直球勝負に出る新さん。「じゃあ、あなた闇狩人?」「仲間は誰と誰?」なんて聞かれることなど微塵もないと信じている自信家(もしくはマダム・キラー)ぶりだ。案の定、新さんの真正直さにころっと参った梨絵さんは、彼が一刀流の使い手(闇狩人ヘッドもそうだという情報は伝わっているらしい)であるということしか探れなかった。

*ここで「そんなに知りたいならお見せしよう」と言うや否やスパーン!(=手近の板を切った音)・スチャッ!(=さやを持ち上げて刀を納める音)と剣の腕を披露する新さんがカッコいい

梨絵さんの情報など「あわよくば」程度にしか思っていなかった田沼側近たちは、屋敷を訪れた梨絵さんに労いの言葉をかけるフリをして惨殺。だが、うすうすそうなる運命を察していた彼女は、証拠の印籠と証書を新さんに託していた。同じ頃、病の床についている長一郎が苦しい息の下でまだ見ぬ父を呼び続けているのを知った新さん、「万一のときは、代わりに父親として振舞ってほしい」との梨絵さんの遺言どおり、彼の手を握り「父はここにいるぞ!」と力強く励ました・・・のだが、その言葉を聞いて長一郎は安心して息を引き取ってしまう(なんだか新さんが殺したような気もしないでもない)。怒りに燃えた新さん一味は薄幸な親子の仇討ちのために田沼側近たちを斬り、印籠だけ突き返して闇狩りを終えた。

*ラスト、いきつけの居酒屋で酒を飲んでいる新さんの元に渚さんが「ねえ旦那、もうあそこの長屋引っ越したほうがいいですよ(バレそうだし)」と忠告しにくるシーンのBGMがやたら明るく、渚さんの表情もなんだか嬉しげで、悲惨な話の締めとしてはちょっと場違いだった(「なんならアタシの家に来ませんか?」とくるのか思ったらそうでもないし)・・・あれはなんだったのやら

*井戸に落ちて以来姿が見えなかった花沢さん(仮名)、復活。新さんの洗濯物を梨絵さんから奪い取っていた

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闇を斬れ#21
「人肌人形一夜妻」(1981年・S56・8月25日OA)

好色な大店の旦那衆の最近の夜のお楽しみは、大枚をはたいて買った「生き人形」――かどわかされクスリ漬けにされた生娘――だ。人形製造元・公儀施寮院の院長と大目付・矢部は田沼の要請で、闇狩人との疑いが濃い(実際その通りなのだが)小唄の師匠・渚さん(坂口良子)を捕らえようとして、誤って彼女の教え子を拉致。慰みモノにされた娘は家に戻され、翌日自害した。

極道医者の道之介(赤ひげ風、もしくはジャン・バルジャン風のヒゲ付き宮内洋)は阿片に犯されたその娘を診察、かつて友人だった施寮院の院長の仕業と見破るが、金を積まれて引き下がる。道之介は友人の妹・千鶴(黒田福美)と恋仲だったが、3年前、強引に割って入ってきた大目付・矢部と出世を目論む友人に仲を引き裂かれ(千鶴はまもなく死んだと聞かされ)、それ以来ちょっぴり屈折した男になっていた(・・・のだけれど、あまりそうは見えないところが宮内さんらしいというかなんというか)

だが実は千鶴さんは生きていた。矢部を拒み続けた挙句に身体を壊し、地下牢に閉じ込められている余命いくばくもない彼女を道之介にひとめ会わせたいと願う渚さんに、黒幕が田沼一派と知った新さん(天知茂)たちもバックアップ。屋敷に忍んできた道之介に抱かれ、千鶴さんは息を引き取った。だが道之介もまた、矢部の手の者たちによって斬られてしまう。ほんとにひとめ会っただけで

応戦する渚さん&哲三に合流した新さん。「千鶴さんは!」「たった今息を引き取りました」「では間に合ったのか!」「いやそれが道之介さんも襲われて」「何ぃ!?」って、ある意味いちばん間に合ってないのは新さんだよ! しかも、普通なら死んだ道之介たちに皆で黙祷するなり一言声をかけるなりしてもよさそうなものだが、アフターフォローいっさい無しでエンディング・テーマに突入。新さんに親切にされるとロクなことはないが、全く無視されても同じなのだとしみじみ思った。

*出番と動きが極端に少なかった新さん=天っちゃん、体調でも悪かったのだろうか? (それとも他の仕事が忙しかった?)

*立ち回りとか渚さんをオンブとか、一応見どころはあった宮内さん。ただでさえ大きい上に高下駄、という、龍@助け人のいでたちで、はっきりいってデカかった。大胆不敵にも主役を見下ろすつもりなのか、とドキドキしていたのだが・・・たぶん現場で出会ってすらいないんじゃないかこの2人。

*渚さん(坂口良子)の忍者衣裳が元通りに。うん、やっぱりアレ(=ピンクのシルク生地)はちょっとなあ。

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