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暴れん坊将軍II #92
#92「天下を占う大姐御!」(1985年・S60・1月26日OA)

甲府藩ではここ最近で年貢の取り立てが急増、農民たちは生活苦にあえぎ、若人たちの藩政への不満は極限に達している。
「この奸賊め、天誅だ!」
甲府城から出てきた裃姿の城代家老・平岡監物(天知茂)はいきなり若侍に襲われ肩を負傷した。藩主・柳沢吉里が病弱で引き籠っているため、監物と大目付の根津主水(北町嘉郎)が増税の元凶と憎まれているのだ。だが、付き添っていた根津たちにメッタ突きに遭う若侍に向かって「愚かな奴だ…」と呟く監物の眼は、なぜか哀しみに満ちていた。

事件を目撃した御庭番の半蔵(荒木ストロンガー茂)は吉宗(松平健)に報告。窮状を知った上様は自分が行くと力強く宣言、爺(有島一郎)や越前(横内正)、それからめ組の人々をも引き連れ、ほぼ慰安旅行のノリで甲府を目指す。甲府へ入った途端、怪しげな占い師の尼僧・妙締(特別出演:淡谷のり子)に呼び止められ「この町に入ってはいけない、命に関わる危険が」云々と諭される上様だが元気よく歩みを進め、若侍・滝沢隼人(大場順)を助けた。隼人は改革派のリーダー的存在で、家老と大目付を排除し、江戸家老の柳沢帯刀(遠藤太津朗)を擁して藩の立て直しを図ろうとしていた。

監物宅に奉公している彼の恋人・香織ちゃん(内山みどり)を送りがてら、上様は問題の監物に会う。なぜ増税で藩民を苦しめるのか、との問いに監物は盆栽をいじりながら、木を助けるためには花も実も落とさねばならん、わしはこの鋏だ、切られる身にとっては憎かろう、だが幹を枯らす訳にはいかんのだとコワモテに似合わぬ落ち着いた(そして意味深な)答えを返すのだった。

御庭番ズの調べによれば、どうやら大目付の根津がボスを裏切って(だめじゃん北町さん)江戸家老の柳沢とつるみ、ある目的のために軍資金を貯め、藩民の恨みを監物に集中させようとしていることが判明。しかしその時には隼人ら若侍と農民たちは踊らされているとも知らずに一揆を決行しかけていた。上様は辰五郎(北島三郎)に頼んで民衆を足止めさせたものの、隼人たちは香織ちゃんの制止を振り切り根津の屋敷を襲い、一網打尽に。

恵林寺にいた監物に会った上様は彼の真意を問う。貴方は根津らの背後にいる人物を知りたいがためにあえて奸賊の汚名を被ったのではないのか、そう図星を指された監物は、黒幕が尾張大納言であること、尾張に甲府藩の実権を握られては幕府存亡の危機に繋がるとみたためだと告白、「だが“心頭滅却すれば、火もまた涼し”とは申せ、凡夫の身には辛い…辛い毎日でござった…!」とただでさえ辛そうな顔をさらに歪めて床に突っ伏す。実は陰腹を切っていたのだ。 吉宗の正体を知っていた監物は、自分の命と引き換えに甲府藩の庇護を懇願、上様の肯きに安心したようにぱたりと倒れ、帰らぬ人となってしまった…(あとは北町っちゃん&エンタツさんが成敗され、監物サマの心を知った隼人たちが仲良く墓参、実は隼人くんの母だったのり子姐さんも現れてめでたしめでたし、上様一行は富士山を見てニッコニコ、のハッピーエンドだがもはやそれはどうでもいい

*淡谷のり子さんとのブルース対決(違)は、タイトルその他で彼女に華を持たせつつ、その実は天っちゃんのワンマンショーだった。殺陣が無く(冒頭もやられっぱなし)ひたすら耐えてる監物さまが最後に見せる決死の覚悟が泣かせる。こういう“静”の人も力みなく演じられるお年頃になってきたのに、数か月経ったらもう…と思うと残念だ。

*香織ちゃんの“ご家老さま”発言を聞いた隼人の台詞「あんな奸物監物で十分だ!」…もしやこのシャレのために名前が「監物」だったのか?

*そういやまた予告編をチェックするの忘れました(泣)…ご覧になった方、どんなだったか御教示下さると嬉しいです。

*(2008.3.23追記:再放送でめでたく予告編チェック。300回記念作品!ということでタイアップ先のホテルや素の格好でロケバスに乗り込むレギュラー陣が映ったりしていたが、果たして天っちゃんは甲府まで行ってるんだろうか?)

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| TVドラマ(時代劇)::暴れん坊将軍 | 12:33 AM | comments (x) | trackback (x) |
暴れん坊将軍 吉宗評判記 #15
#15「春を呼ぶ藪医者」(1978年・S53)

小石川養生所の評判がすこぶる悪い。主任医師・小川笙船(天知茂)の顔がとにかく怖いからではなく(いや、それもありなのか?)、タダをいいことに怪しい薬を怪しい土瓶で煎じまくっては試しまくり、何人も殺しまくって平然としている、などという悪評でせっかくの施設は閑古鳥。所轄の町奉行・大岡越前(横内正)の責任問題に発展している有様を憂慮し、吉宗=徳田新之助(松平健)はみずから笙船に事の真偽を問い質すが、物は云い様と肯定も否定もしない。

そんなある日、数少ない入院患者の一人が急死。ウワサの薬を飲まされた後だっただけに、遺族は笙船を訴えた。なぜ死んだのか申してみよと詰問され「息が止まったからでございます」とここでも誤解招きまくりの発言をする笙船だが、この患者が何者かに窒息死させられていたことを見抜いていたのだった。しかし鬼与力でも人相見でも探偵でも刑事でもない彼は、誰の仕業なのかを突き止めることは出来ず(せず)、沙汰があるまで「手鎖10日」つまり謹慎を言い渡される。

吉宗&お庭番ズ(宮内洋・夏樹陽子)の調べで、病人をタダで看るのは営業妨害だと養生所を煙たく思っている町医者たちと、大岡を失脚させて自分が町奉行にと企む役人がゴロツキとつるんで養生所の評判落としに暗躍していることが判明。一方、養生所の小間使い・卯助(佐々木・2号ライダー・剛)は金のために悪人たちの片棒を担いでいたのだが、同じく養生所勤めの恋人・おみつ(村地弘美)の説得で改心し真相を打ち明けようとしたところでゴロツキに刺されてしまった。

養生所に担ぎこまれた卯助は助手の手には負えない重傷だった。吉宗は笙船の手鎖をぶった切り、彼に手術を任せる(ここから額に汗して頑張る見せ場あり←ここしか見せ場がないのも事実)。吉宗が悪人たちを成敗している間に改造手術(違います)は無事成功、卯助・おみつのカップルに春を(そして再び養生所に人を)呼んだということで、めでたくおひらき。

*養生所にいると薬を煎じたり書物を読んだりしてるだけなので少々物足りない笙船さん。ダーク・ヒーローな町医者でいてくれたほうが面白かったなあ(身の回りの世話をしていた三吉少年の役割がいつのまにかおみっちゃんに代わってるし)。


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暴れん坊将軍 吉宗評判記 #2
「素晴らしき藪医者」(1978年・S53・1月14日OA)

江戸の町にタチの悪い風邪が流行していた。金が無いため医者にかかれない町人たちが次々に死んでいく一方で、法外な治療費をせびる強欲医者がいると聞いた、将軍になりたての若くて青い吉宗=徳田新之助(松平健)は、その医者に談判に出かける。

彼が薬草畑に脚を踏み入れるなり突如空から鎌が降ってきた(危ない)。と同時に草むらから現われる笠を被った小柄な人物。理不尽な!(全くだ)と憤る新之助の胸をぐいと押し、足元の薬草の新芽を大事そうに撫でる男こそ、悪名高い小川笙船(天知茂)その人だった。

新之助のストーカー的存在(?)・山下幸内(浜畑賢吉)は、笙船は世間の評判ほど悪い人物ではないと言うのだが、それが信じられない新之助は同じくまだ若くて青いお庭番・助八(宮内洋)に笙船の動向を探らせたところ、抜け荷のどさくさで負傷した大店・十海屋の主人から大金を強請っていることなどが判明。今度は医療所まで押しかけていった新之助は、そこで笙船が貧乏人を無償で看てやっているのを知って驚く。

急患の手術を手伝ったり一緒に一杯やったりしているうちに、ズケズケと物を言うが人情味に溢れた笙船の人柄にほだされ始める新之助。ところが、十海屋の番頭(北町嘉朗)を殺したかどで笙船が捕縛されてしまう。笙船を逆恨みしている人足崩れの巴屋(藤岡重慶)と、町人をタダで看る彼が煙たくて仕方が無い将軍家お抱えのご典医・桜井玄石(南原宏治)が仕組んだワナだった。

すぐさま大岡越前(横内正)と接触を図った新之助は、奉行所で笙船に会う。こんな場所までしゃしゃり出てくることが可能な彼に怪訝な目を向けた笙船だったが、話を聞くうちにハタと正体に気付いた。・・・ようなのだが、それをおくびにも出さずに今の世の医の道について説くあたりがやたらと渋くカッコいい(←贔屓目)。

巴屋と玄石は黒頭巾(=新之助)とお庭番ズ(宮内&夏樹陽子)によって成敗された。そして笙船は、彼の説教にウットリきた(←推測)新之助=吉宗の命で作られることになった小石川養生所の主任医師として、今日も町人を怒鳴りつけつつ治療に勤しむのだった。

*口は悪いが腕が立つ人情派の医者を好演。長屋の少年を助手に使っているところも良い感じ(でもって少年の母親=後家さんともなにやら良い感じなのではないかと想像できるあたりも良い感じ)。「大岡越前」で志村喬さんが演じておられた呑舟先生も好人物だったが、若いマツケン上様をバックアップするベテラン、という役割を十二分に果たしていた天っちゃん47歳、良い意味で安定感があった。

*ただ、医者なので殺陣が拝めないのが物足りない。えらい勢いで飛んできた鎌を見たときは喜んだものだが、序盤で巴屋の面々(宮口二朗さんら)に絡まれた際、おっ、これからびしばしやってくれるのか?と思いきや新之助がすぐに助太刀に来たのが残念だった(まったく余計なお世話だよ新さん)。

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