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愛の誤算
スター劇場 「愛の誤算」(1970年・S45・1月6日〜3月3日OA:全9回)MBS 22:00-23:00
原作:三浦綾子「自我の構図」
出演(#1):司葉子、天知茂、野川由美子、近藤洋介、ジュディ・オング、荒木雅子、寺尾聡、志村喬、曾我廼家明蝶、安藤孝子

【夫の死に抱く未亡人の疑惑】
夫の突然の死による妻の悲しみ、その死因の疑惑をこえて、夫の友人への思慕、しゅうとめの冷たい態度など、美しい未亡人をめぐる愛憎の波乱を描く。原作・三浦綾子。
日本画家藤島曽吉(近藤洋介)は、画壇の集団蒼竜会の同人に友人の石南慎一郎(天知茂)が選ばれたのを怒り、海岸のがけの上で石南といい争ううち、曽吉は敗北感にうちのめされて自分から荒海に身をおどらせた。
慎一郎の報に、曽吉の妻美枝(司葉子)は疑惑にとらわれた。

夕刊あらすじ:日本画のライバル曽吉と慎一郎が争い曽吉がナゾの死。未亡人美枝らは慎一郎を犯人と思う…。

(読売新聞)前のシリーズと趣をかえ、サスペンスの要素を盛り込んだアクチュアル・ドラマ。三浦綾子の原作のドラマ化で、一人の男の死因をめぐるナゾ解きというミステリックなストーリー展開に、愛と憎しみに悩む人間の姿がからまって、現代の複雑な人間模様が浮きぼりにされていく。

#2(1/13)
脚本:辻久一
出演:司葉子、天知茂、野川由美子、ジュディ・オング、荒木雅子、志村喬、安藤孝子、曾我廼家明蝶、上本薫

【夫の死因を疑う妻】
画家の曽吉が行方不明となった数日後、ひとつの死体が海岸で見つかり、遺品から曽吉と確認された。警察では自殺として処理したが、妻の美枝(司葉子)、母の松江(荒木雅子)、妹直子(ジュディ・オング)らは「慎一郎がつきおとしたのでは…」という疑いを抱く。慎一郎(天知茂)は美枝を訪ね「自殺をとめられなかったおわびとして力になりたい」と画商から借りた金を差し出した。

(写真キャプション)慎一郎は美枝たちの生活を心配、香典に大金を渡す(仏前に座って司葉子さんと対峙する天っちゃん、左には彼から顔をそむけて立っている荒木雅子さん)

夕刊あらすじ:曽吉は自殺と断定された。母松江は慎一郎を告訴するという。慎一郎を信じようとする美枝。

(読売新聞)曽吉の遺がいが見つかった。岩礁と荒波にもまれて顔はよくわからないが遺品から曽吉と確認された。一人娘美津子を残され、未亡人となった美枝(司葉子)と曽吉の母松江(荒木雅子)、妹直子(ジュディ・オング)がかけつけ、ダビに付した。警察では自殺として処理されたが、美枝ら遺族は「慎一郎が突き落としたのでは……」といういちまつの疑惑をいだく。

#3(1/20)
出演:司葉子、天知茂、野川由美子、ジュディ・オング、寺尾聡、荒木雅子、安藤孝子、曾我廼家明蝶

夕刊あらすじ:夫の死因に悩み抜く美枝。宮永を通じ福島家(*藤島?)へ援助を続ける慎一郎は宮永の注文通りに描く。

(読売新聞)【解き明かされぬ真相】
夫の死因について悩み抜いた美枝(司葉子)は、慎一郎(天知茂)をたずね、曽吉が死ぬ前に書いた日記を見せて真相をただす。しかし、慎一郎は「藤島君がぼくをうらんでいたのは事実です。理由は今はいえない」と答えるだけだった。美枝はますます、慎一郎を曽吉がにくんで自殺したのか、慎一郎が曽吉を殺したのか分からなくなる。

#4(1/27)
出演:司葉子、天知茂、野川由美子、ジュディ・オング、寺尾聡、荒木雅子、志村喬、曾我廼家明蝶、安藤孝子

【遺品の画集に気になる言葉】
美枝(司葉子)は、宮永(曾我廼家明蝶)の強引なすすめで彼の画廊で働くことになる。そして一番大事にしていた曽吉の遺品「美枝の肖像画」を宮永にくどかれ、画廊に非売品として飾ることにした。ある日、曽吉の遺品を整理していた美枝は、画集の裏に“くたばれ石南、死”と書きつけてあった。やっぱり曽吉は慎一郎(天知茂)を憎んでいたのだろうか。

夕刊あらすじ:宮永の画廊で働く美枝は夫の出世作も譲る。夫の死のなぞの解けぬまま慎一郎を愛し始める。

#5(2/3)
出演:司葉子、天知茂、野川由美子、ジュディ・オング、寺尾聡、荒木雅子、曾我廼家明蝶、上本薫、柳原久仁夫

夕刊あらすじ:曽吉らしい人を松本で見たと言われ、美枝は自分で確かめようとするが、直子がケガをし断念。

#6(2/10)
出演:司葉子、天知茂、野川由美子、ジュディ・オング、寺尾聡、曾我廼家明蝶、上本薫

夕刊あらすじ:美枝と慎一郎は偶然に松本で巡り合う。そして胸に秘めていた愛の言葉を初めて告白しあう。

(読売新聞)【無理が重なり肺炎に】
美枝(司葉子)は、死んだはずの夫の姿を見たという知らせを聞いて松本へ向かった。しかし、夫らしい人物を見つけることはできなかった。美枝は疲れと寒さが重なり急性肺炎になり、病床で慎一郎(天知茂)の名を呼びつづけた。そのころ慎一郎は、松本の近くの宿にいたが、電話で美枝の話を聞き、彼女のもとへかけつける。

(写真キャプション)美枝は松本で偶然慎一郎にめぐり会い、愛を告白する(傘をさして向かいあうふたり)

(夕刊)美枝と慎一郎は偶然松本でめぐりあい、二人は一生で一番幸福な時間をすごす。そして今まで胸にひめていた愛の言葉をはじめて告白しあう。

#7(2/17)
出演:司葉子、天知茂、野川由美子、志村喬、寺尾聡、荒木雅子、曾我廼家明蝶、上本薫

【みにくいキバ】
病がいえた美枝(司葉子)を待ち受けていたのは画商文七(曾我廼家明蝶)がたくらんだ“慎一郎鉄斎盗作”の悲しいニュースだった。美枝が松本で慎一郎と一緒だったのをしゅうとめ(荒木雅子)にいいつけたのも文七。その笑顔の裏には男のみにくいキバがかくれていた。

夕刊あらすじ:画商文七が慎一郎の盗作事件をでっちあげ、沈黙を守る慎一郎を救うため純子の悲しい決意。

(読売新聞夕刊)慎一郎との楽しい思い出もつかの間、美枝は“慎一郎盗作事件”のニュースを聞く。一方、純子は慎一郎を助けるため自分を売ろうとする。

#8(2/24)
出演:司葉子、天知茂、野川由美子、志村喬、ジュディ・オング、寺尾聡、曾我廼家明蝶、安藤孝子

夕刊あらすじ:宮永の策謀を知った美枝は慎一郎の潔白を証明させる。曽吉遺作の美枝の肖像は慎一郎の作品。

(読売新聞夕刊)美枝(司葉子)は画商宮永のたくらんだ“慎一郎盗作事件”の真相をあばく。一方、慎一郎(天知茂)は画家として新しく出発する決心をする。

#9(終)(3/3)
出演:司葉子、天知茂、野川由美子、近藤洋介、ジュディ・オング、寺尾聡、荒木雅子、斉穏寺忠雄

夕刊あらすじ:美枝と慎一郎は新しい人生を夢みるが、曽吉は生きていた。堕落した曽吉へ憎しみ消える二人。

(読売新聞夕刊)結婚を約束した慎一郎(天知茂)と美枝(司葉子)だったが、美枝の夫が生きていることがわかった……。
(以上、朝日新聞・読売新聞より記事引用)

*友人の陰湿なジェラシーで人生が大きく狂う画家の役。画家ってことは絵も描いたのだろうか? “曽吉が生きていた”という展開は原作にはないので、ドラマの収束の仕方も気になるところだ。

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| TVドラマ(現代劇)::その他(シリーズ) | 10:05 PM | comments (x) | trackback (x) |
雲をつかむ男
雲をつかむ男 #24〜#26(終)(1964年・S39・11月13日〜27日OA)CX 21:45-22:15

出演:(#24)長門勇、天知茂、大木実
(#25)長門勇、小山明子、天知茂
(#26)長門勇、大木実、小山明子、天知茂、香月美奈子、渋沢時子

(#25のあらすじ)
パチンコ業界も伸び悩み、弱気になってきた金太郎に、綾子は“娯楽の殿堂”を造れと強く勧める。
(以上、朝日新聞縮刷版より引用)

*日本のパチンコ王・庭子金太郎(長門勇)の半生記とのこと。たしかパチンコ発祥の地は名古屋だったように思うので、後半でいきなり出てきた天っちゃんはもしかすると金太郎氏の御同輩かなにかで、お得意の名古屋弁でもしゃべっているのだろうか…?(と楽しく想像)

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アスファルト・ジャングル
アスファルト・ジャングル #21、#23-#26(1965年・S40・8月26日〜9月30日OA)NET 22:00-23:00

出演:高城丈二、天知茂、根上淳、広瀬みさ、ロミ・山田、野川由美子
(初回4/8の記事)
五味川純平の原作を、今村文人、桂一郎の2人が脚色、今夜から26回放送する。選挙違反、汚職という社会悪に、強い正義感をぶつけて対決する若者の行動を中心にしたサスペンス・ドラマ。
TVウィークリーの編集長・牧耕平(高城丈二)は、テレビ局のロビーで高倉映子(広瀬みさ)とぶつかったはずみに、彼女が持っていた衣装を汚してしまった…。
出演は 水上洋子(野川由美子)、醍醐(根上淳)、印南十四郎(二本柳寛)、野々宮蘭子(ロミ・山田)、高倉勇次(大村文武)ほか。

#23あらすじ:牧と国吉の奮戦もむなしく、公判はまたも弁護側に不利。二人はさらに綿密な計画を練った。
#26あらすじ:牧らの努力もむなしく勇次に懲役15年の判決が下り、失望した娘のぎんは、印南邸に放火する。
(以上、朝日新聞縮刷版より記事引用)

*出てると思っていなかったが、後半の数話に名前が載っていた(友情出演の類?)。#23のあらすじからすると、牧の味方っぽい「国吉」=天っちゃんではないかという気がする。しかし原作にはそういう名前は出てこないのでどんな役なのか不明。

*(2009.9.2追記)8月26日付朝日新聞大阪版夕刊にあらすじが載っていた。
#21あらすじ:
国選弁護人として徳次の弁護を引き受けることになった国吉と協力して頑張る牧の姿を描く。
(上記の「勇次」=「徳次」だと思われる)

同枠の次回作「悪の紋章」で主役を張ることになった天っちゃんの顔見せとしての出演、とみて間違いなさそうだ。

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妻こそわが命
妻こそわが命 「ピストン堀口」(1962年・S37・10月1日〜12月24日OA:全13回)
CX 22:15-22:45

作:藤本義一
演出:加藤哲夫
このドラマシリーズは、テーマを夫婦愛およびそれにまつわる親子、兄弟愛を描く。今夜は堀口の妻(稲垣美穂子)のけなげな愛情をドラマ化したもの。
#8(11/19)
恒男(高野真二)は橋本との試合で判定で勝ちはしたが、はげしいパンチのため、その夜ひどい耳鳴りに襲われた。
#9(11/26)
昭和10年の正月、堀口の家を坂上(天知茂)が訪れた。恒男は顔中にバンソウこうを貼って、フェザー級タイトル・マッチの激戦のあとをとどめていた。だが、彼には世界タイトルに挑戦する新たな苦難が待ち受けているのだ。
#10(12/3)
映画会社から出演交渉を受けた恒男は新ジム建設資金のためと一度は心を動かされたが、安規子にはげしく叱責され…。
#11(12/10)
ハワイでB・D・グスマンから東洋フェザー級チャンピオンのタイトルを奪った堀口は帰国後かずかずの挑戦をしりぞけた。だが一方、入門希望の弟子を自分の家に住まわせるので安規子は一日中その世話で…。
(以上、週刊TVガイドより引用)

*これだけしか情報がなかったので、果たしてどういう役柄なのか、出番は#9しかないのか、すべて不明。もしかしてボクサー仲間…?(フェザー級だからアリか?)

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| TVドラマ(現代劇)::その他(シリーズ) | 09:56 PM | comments (x) | trackback (x) |
昨日と明日の間
昨日と明日の間(1970年・S45・10月23日〜11月20日OA:全5回)NTV 21:00-21:56

原作:井上靖
出演:天知茂、村松英子、松岡きっこ、山形勲
【荒野めざす男を慕い……】
不可能と思われる事業に挑戦しそれを実現すると、また新しい荒野をめざす男と、その男を慕う女の愛を描く。脚本・富田篤人。
1枚のヒット曲で倒産寸前のレコード会社を救った白戸魁太郎(天知茂)は、祝賀会からそっと姿を消した。白戸の行動に興味を持つカメラマン弾正レイ子(松岡きっこ)の追求をさけ、その翌日、彼は北海道の利尻島にいた。
白戸は荒涼とした北の海をみつめる女を見た。彩田コンツェルンの総帥の妻萄子(村松英子)。
(肩にスーツしょってる写真あり)

(夕刊あらすじより)
#1:ローカル航空の発達に執念を燃やす白戸と、彼を慕う人妻萄子、カメラマン・レイ子らの姿。
#2(10/30):荒木三吉は白戸の誠意を認め新事業に取り組む決意。彩田は白戸と対決すべく行動を開始した。
#3(11/6):三吉は事故を起して負傷。その賠償に四苦八苦の白戸。彩田は事故を利用、事を有利に運ぶ。
#4(11/13):由紀の起した事件も無事解決。荒木航空の第1便が飛ぶ。萄子は夫周平の過去の秘密を知る。
#5(11/20):夫周平の過去の秘密を知った萄子は白戸を慕って稚内へ。周平は白戸を訪ね、萄子の事を頼む。

【周平と別れる決心をした萄子だが……】
彩田周平(山形勲)が萄子(村松英子)の両親を見殺しにして樺太から帰国、財産まで奪った秘密を秘書の鈴木(勝部演之)から聞いた萄子は、これまでの生活が夢にすぎなかったと気づく。周平と別れる決意をし、白戸(天知茂)を追い稚内へ来た。
翌日、荒木航空のセスナで周平が白戸を訪れ、萄子はやっと生きがいを見つけたらしいから、萄子を頼むといい、過去の秘密を打ち明けた。人間としての弱さをさらけ出す周平に萄子の決心は揺らぐ。
【写真キャプション】思い出のきこり小屋で萄子と白戸は…(和服の村松さんと、白い上着でうつむき加減の天っちゃん)
(以上、朝日新聞縮刷版より記事引用)

*原作の白戸は、何事もやり始めに生き甲斐を感じるが次第に飽きてくる、いわばB型人間。弾正レイ子(れい子)はカメラマンではなく、白戸にストーカーのようにつきまとうヤンキー姉ちゃんで、人妻・萄子が白戸への恋心をあらわにするとジェラシーに燃えまくり妨害を始めるので、もしや「悪銭」みたいな事態になるのか…?とヒヤリとさせられたが、白戸の懐の大きさが幸いしてか、うまく収束していた。

*1954年に鶴田さん主演で映画化されている。(あらすじを読むと、こちらはほぼ原作通りの展開のようだ)

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| TVドラマ(現代劇)::その他(シリーズ) | 09:34 PM | comments (x) | trackback (x) |
昼と夜の巡礼
昼と夜の巡礼(1971年・S46・1月8日〜29日OA:全4回)CX 21:30-22:26

原作:黒岩重吾
脚色:大野靖子
出演:栗原小巻、天知茂、菅原謙次、河村有紀、入川保則、山形勲
【企業の株買占めの裏を描く】
企業の株買占めの裏面に躍る“現代悪”と、愛の挫折に苦悩する女のかなしさを描いたサスペンス・メロドラマ。原作・黒岩重吾、脚色・大野靖子。
真月葉子(栗原小巻)は大阪の金属工場の社長秘書で27才。学生時代に傷だらけの不毛の愛を経験したため、妻のある事業本部長榊原良介(菅原謙次)と罪の意識なしに、秘密の関係をもっている。久しぶりのデートの後、榊原は葉子に800万円を渡し、もし自分の身に何か起きた時は、これでバーを開けといった。葉子は彼の真意がつかめぬまま、預かった。間もなく葉子は社長の富岡(山形勲)から榊原の失踪を告げられた。

#1(1/8):葉子は会社の部長榊原と不倫の愛を続ける。だが突然彼が失踪した……。黒岩重吾原作のドラマ化。
#3(1/22):【和枝のバーの買収図る葉子】
世界金属の事業本部長榊原(菅原)の行方は依然不明。彼の妻和枝(河村)も葉子(栗原)と前後してバーを開いた。葉子は和枝に対するひそかな復しゅうとして、和枝のバーの買収を考えた。その資金づくりと、榊原失踪の秘密を探ろうと、葉子は好色な世界金属の社長富岡(山形)に近づいた。
資金のメドはついた。葉子は証券会社の社長島(天知)に一切を依頼した。株の買占め屋といわれるナゾのこの人物は、榊原の失踪と何か関係がありそうだ。
(写真キャプション):葉子は、和枝のバーの買収を島に依頼した(胸に崩れ落ちている栗原さんを抱きながらあさっての方向を睨んでいる天っちゃんの写真)

(夕刊あらすじ)
#3(1/22)愛人榊原の失踪を追う葉子はカギを握る富岡に色仕掛けで接近。彼との箱根旅行に同意した。
#4(1/29):いつしか島を愛していた自分に気づく葉子。折りしも昔の愛人榊原が突然葉子の前に現れた。
(以上、朝日新聞縮刷版より引用)

*原作を読んでみた。
天っちゃんの役どころは謎の証券会社社長・島健次。「断崖の上に立って冬の冷風に耐えている凄絶な男に思える」と称されるような、やり手だがどこか影のあるキャラクターに、不倫相手が失踪中でなにかと孤独なヒロイン・葉子はくらくらっときてしまう。実は島社長は妻子持ちなのだが、奥さんがとある事件をきっかけに精神病院に入院、その彼女のために女性断ちしているストイックな一面を持っており、その凄絶なロマンチストぶりを知ってますます惹かれてゆく葉子。同じことの繰り返しのようでいて、うまく収束したといえるラストで読後感もまずまず。

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紳士淑女協定
紳士淑女協定(1963年・S38・10月9日〜 12月25日OA:全12回)CX 21:45-22:15

原作:岡田教和
出演:園井啓介、天知茂、谷幹一、田中邦衛、熊倉一雄、三原葉子
放映リストはこちら

「キザふうおしゃれが身についたスター」週刊平凡1963年11月28日号)だの「すっとんきょうな探偵」週刊平凡1963年12月19日号)だのと噂になっていた探偵モノ。

あらすじに載っていた名前から察するに、圭介=園井さん、茂=天っちゃん、谷=谷さんだろうが、「宮地」は果たして茂の苗字なのかどうかは不明。それからおそらく、初回あらすじの「探偵事務所長の葉子」は三原葉子さんではないかと思われる。葉子ねえさんの下で働く、キザでおしゃれですっとんきょうな探偵の天っちゃん。すごく見てみたい。

※(2009.9.4追加)週刊TVガイド 1963.10.11号より
【銀座を舞台にしたコメディー】
笑いと色気が混然としたハードボイルドコメディー。岡田教和、津瀬広、野末陳平が交代で書き下ろすオリジナルもので、殺伐な事件を追いながら、銀座の甘さと風俗を売りものにしようというのがねらい。
欲の皮のつっぱった銀座の紳士淑女が、自分達を守るために“おかしな協定”を結んで、ガッチリとスクラム組んで金もうけをしていく。
金になる仕事なら何でもやろうという調子のいいグループ園井啓介、田中邦衛、谷幹一と、そのグループにことごとく対抗する熊倉一夫、天知茂がレギュラー出演している。
物語は、生き馬の目をぬく銀座八丁を自由自在に動き回って、銀座の海千山千のホステスが回収できなかった連中を相手にスイスイ金を集めてまわる集金外交官になったり、交通事故の示談屋になったりして、銀座に住む人々の信望を集めていくグループのおはなし。担当の山本ディレクターは、「対抗番組にTBSの“こちら社会部”や、NETの“特別機動捜査隊”など社会ものがありますので、こちらも社会色を強く打ち出したコメディーにしていきたいと思っています」と語っている。
第1回ゲストは谷啓、ハナ肇、入江美樹、三原葉子、志ん朝を予定。


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悪銭(ぜに)
悪銭(ぜに)(1963年・S38・8月6日〜11月26日OA:全17回)YTV 22:15-22:45

原作:福本和也
音楽:南安雄
出演(ラテ欄クレジット順):
#1:宮城まり子、益田喜頓、芦屋雁之助、小山明子、天知茂
#2:北あけみ、天知茂、芦屋雁之助、小山明子
#3:天知茂、芦屋雁之助、山茶花究、小山明子
#4:天知茂、山茶花究、小山明子、芦屋雁之助
#5:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、石井均、北あけみ、谷晃、初音礼子
#6:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、北あけみ
#7:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究
#8:天知茂、芦屋雁之助、山茶花究、北あけみ
#9:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究、春風すみれ、曾我廼家明蝶
#10:天知茂、小山明子
#11:天知茂、芦屋雁之助、山茶花究、北あけみ
#12:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究
#13:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究、北あけみ、曾我廼家明蝶
#14:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、北あけみ
#15:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究、北あけみ、曾我廼家明蝶
#16:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、北あけみ
#17:天知茂、小山明子、芦屋雁之助、山茶花究、北あけみ、谷晃

(初回の解説)
日本テレビ今夜10時15分からは、新しく登場する連続ドラマ「悪銭(ぜに)」の第1回。これは、すべてが金で支配される現代機構の中で、そのウラをかき、鋭い頭脳と冷酷な行動で悪を悪とも思わずゼニをつかもうとする男の姿を活動的にえがく。主題歌はアイ・ジョージが歌う。
登場人物はすべて悪人。端役のひとりにも善人は登場しない。専門的な経済知識をもって会社乗っ取りをたくらむ高梨卓二(天知茂)、高梨の部下で、おのれの悪の才能にめざめ、高梨を倒して跡をつぐ六角(芦屋雁之助)、高梨に復讐を誓う田井杏子(小山明子)らがからまりあって悪の物語をすすめて行く。
(以上、朝日新聞縮刷版より記事引用)

*原作は、ガンの特効薬を巡って大手製薬会社や学会と駆け引きを繰り広げる六角の話がメインだった。高梨は既に乗っ取った会社をまんまと六角に乗っ取られ、ヒモ状態で悶々と暮らしている状態で、特効薬の件でも六角に横槍を入れるもいまひとつピリッとせず、「意外とスケールの小さい悪人」だの「往年の秀才ペテン師の面影はどこにも残っていない」だの言われ放題。しかも過去に色々あった杏子さんとは(今でも好きなんだけど)一度も接触がない上、愛人のところへ元・奥さんが押しかけてきて3人で川の字に寝る羽目になり、挙句の果てには(ネタバレ失礼)「誰にも渡さへん、殺してやる!」と愛人に刺されてドブの中で変死、という惨めな最期を遂げてしまうのだった。

とてもラテ欄のようなトップ・クレジットの役柄(と出番)ではないような気がするのだが、ドラマは別展開だったのかもしれない。(ドラマが1963年、初版本が1965年、ということは、原作はドラマの後日談、という可能性もあったりして?)

(2009.2.19追加)
*「悪銭」の前作にあたる「悪の決算」(1963年)を読んでみたところ、どうやらドラマはこちらを元にしている模様。とはいえこっちの高梨も女難で、愛人の弟に刺されて重傷を負っているうち、六角になにもかも奪われてしまうトホホな末路をたどっていた(そしてそのあとヒモ状態で「悪銭」に続く)。

[茶の間の茶] (週刊TVガイド 1963.10.4号より)
【250万円のタイトル・バック】
日本テレビ「悪銭」のタイトル・バックには本物の札束が毎回登場し視聴者を唸らせている。「いったい、あそこには、いくら位あるのかしら?」と気になる仁もあろうかと問い合わせてみると、なんと250万円也とのこと。
撮影の際、局の経理から現ナマを借り出したのだが、局の手持金はあいにくと60万円しかなく、それでは迫力がないというので、わざわざ銀行に出向いて差額を借り受け、文字通り250万円のタイトル・バックの制作と相成ったわけ。
ただし、制作費はフィルム代と交通費だけというから泣かせるネ。
※(2009.9.2追加)朝日新聞大阪版より引用
【登場人物は悪人ばかり】 雁之助主演で連続ドラマ
読売テレビ系で「悪銭(ぜに)」という連続ドラマが始まる。今夜から13回。原作は大阪出身で経済推理小説を得意とする福本和也の「悪の決算」だが、登場人物がすべて、程度の差はあるが悪人ばかり、という作品だ。
ドラマはまず東京から始まるが、すぐ舞台は大阪へ移る。主役は六角(芦屋雁之助)という男。父親が会社を乗っ取られて自殺したため、■然(*漢字不明)と悪の道に踏み込む。はじめは、鋭い頭脳でつぎつぎに経済的な悪を働く高梨(天知茂)の部下となるが、ついには高梨以上の大悪党となってしまう。
ほかに、2人の参謀格になる綿抜(山茶花究)、美しい顔の下に高梨への復讐心を秘めているヒロイン杏子(小山明子)、高梨を愛し、憎む美代(北あけみ)などがレギュラーの登場人物。なかなか多彩な配役だ。北あけみはテレビの連ドラ初出演で、映画のほうの仕事が詰まっているのに、ぜひ出たいと希望したそうだ。
また毎回ゲスト出演がある。今夜は宮城まり子が高梨の妻、益田喜頓が文真堂、江見俊太郎が村松課長という役で、それぞれ出る。
演出の荻野慶人ディレクターは、これまで「大阪野郎」「ごりがん人生」「C調紳士録」「女体」とあまり“善”といえない一連の作品を手掛けてきたが、「今度はもっと思い切って背徳的な、悪党のドラマにする」という。脚色は藤本義一、音楽は南安雄。
*さすがご当地というべきか、大阪版が一番詳しいようである(やはり「悪の決算」が原作なのか)。主演=雁之助さん、という記述もいかにもだが、原作からすると正しいと思う。

| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=501 |
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背徳のメス
スリラー劇場 背徳のメス(1963年・S38・1月4日〜2月8日・全6回)CX 22:15-22:45

原作:黒岩重吾
出演:天知茂(植秀人)、天路圭子(加納伊津子)、山岡久乃(佐藤信子)、市川和子(有吉妙子)、松本克平(西沢科長)
#1(1月4日OA):植秀人は女癖の悪い医師。回りの女性を次々とワナにかけてきた。きょうも看護婦の妙子とホテルの一室で…。
#4(1月25日OA):植は西沢のすすめる患者を手術して、誤って死なせたため、陰険な西沢科長と鋭く対立するにいたる。
#6(2月8日OA):自分を殺そうとしてのは誰か。植は必死に犯人を追及する。彼を憎む西沢科長も怪しい。と、意外な人物が…。
【以上、朝日新聞縮刷版より】

*「休日の断崖」(1961年)「脂のしたたり」(1961年)に続く、黒岩重吾作品での主演。昼は正義の医師(原作では産婦人科医)、そして夜は節操のないレディ・キラー・植秀人、実に似合いそうな役柄ではある。

*ちなみに1961年の映画版は主演が田村高廣さんで、何かと突っかかる西沢科長役が山村総さん。主演が入れ替わっていたら面白かったかも(会田vs矢部部長!)

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密会
密会(1968年・S43・10月3日〜翌3月27日OA・全26回)CX 21:00-21:30

「週刊TVガイド」(1968年・S43年・12月6日・328号)から引用(資料提供:naveraさま)
奥様が好きな「密会」の魅力
ヨロメキと日陰の愛と自由恋愛と…「密会」がくり広げる“大人”の恋模様


夫以外の男に愛情を抱きはじめる妻、妻ある男との“隠れた愛人”としてひたすら生きようとする古風な女性、愛する男と結婚せずに“自由恋愛”を続ける現代的なハイ・ミス――こんな、三者三様の愛に生きる、現代女性の一断面をみせているのが「密会」(フジ・関西・東海テレビ)だ。いわば、大人の愛情物語というわけだが、もし、あなたが、この立場になったら、どうしますか?

千沙子と拝島を早く結ばせて……

第8回(11月21日放送)までの3人をめぐる大ザッパな物語は別項(*下にあり)のをごらんいただきたい。来年3月末まで3人の愛情はどう進展するのか興味がもたれるところだが、早くも「拝島(天知茂)と千沙子(新珠三千代)はどうなるの?」といった質問めいた内容や、千沙子に同情する投書が担当者の机に舞い込んでいる。
「……千沙子と拝島は早く結ばせた方がいいと思います。男なんて勝手すぎます。いい奥さんがいながら、外に別の女をつくるなんて絶対許せないことです。夫に裏切られた千沙子は当然、好きになる拝島と結ばれた方が女性として幸せになるのではないでしょうか……」
と、自分の体験をまじえて千沙子を“激励”している四十歳代の主婦。

同じ年代でありながらも逆に千沙子に自重と反省を求めるものもある。
「……男の浮気は本質的なもので、妻たるもの、そんなことで心をぐらつかせてはいけません。デンと妻の座にすわって、愛する夫のために身も心も尽くしてやらなければ……。加納だって決して悪い男じゃないと思います。千沙子は余りにも家庭的に冷たく、お嬢さんすぎるため、それにあきたらない加納が志津子の許に走ったのではないでしょうか……」といった具合。
片や新珠ファンで、一方は菅原ファンらしいが、それにしても妻の心の傾斜に賛成したり、夫の行為に味方?したり、対照的な投書があるのは、女心の微妙さを表しているといえよう。
「それがネライなんですよ。2人がどうなるか、ハラハラしながら見てくださるファンが多いことを願っているんです」
と、“ヨロメキ太郎”の異名をとる、岡田ディレクターは予想通りの反響にニヤニヤしている。

面白いことには、志津子への同情が1、2あることだ。
「二号さんというのは決していい役ではないが、志津子は大変やさしく、女らしい面がいろいろある。妻千沙子にないところを備えているし、加納が志津子にホレるのもむりではないんじゃないかな……」
とは、中年の男性の投書だ。
確かに、献身的に尽くす女性は、男が好むタイプといえそうで、女性からの支持の投書も1通ある。
「日陰の“愛”に生きる志津子の心はつつましいものではないでしょうか」
――旦那のいる女性らしい。

現代的感覚をもつ玲子の愛の生き方については、やはり若い層に“理解”されている。
「なかなか勇気があって、かわいいわ。好きな人とデートすれば、そういう関係になるの当然だと思うの。その上、互いに自由な身なんですもの、私も玲子のように、女一人で生活できる立場にあれば、“自由恋愛”してみたいわ」
と、望んでいるのは都内のあるバーにアルバイトしている21歳のOLの感覚。
こうみると、三人三様の愛情の持ち方に、それぞれ共鳴者はいるのである。

新珠は弁護、河村はついていけない

では、こうしたヒロインを演じている女優陣に、もし、ドラマと同じ立場になったら……を語ってもらおう。
新珠三千代は「もしも」なんて考えたことがなく、芝居として考える方ですが……と前おきしながら、
「千沙子は大変つらいと思うんです。自分の気持ちを信じて、その気持ちについてゆくことができるかどうか、ともかく自分の信じた通りに行動することじゃないかしら」
さらに、
「心の空白をもつ千沙子が、機会あっておいしいものを食べ、おしゃべりする気持ちはわかるわ。ウチの中で夫に当たり散らし、髪の毛を逆立てるなんてのは長屋のカミさんがやることで、知性のある千沙子にできないわけだわ。ウサ晴らしに外に出て、アバンチュールを楽しみたいのもわかるような気がします」
と、全面的に千沙子の行動を弁護する。

日陰者の女として生きる役を演じている河村有紀は、お若いだけに、この役の人物にはとってもついてゆけないという。
「役としてはすごく楽しく打ち込んでいますが、とてもいやだわ。私って欲ばりだから、愛する男性は自分だけのものにしておきたい」

広瀬みさからは話がきけなかったが、3人をめぐる男・天知茂の代弁として純代夫人に語ってもらうと、
「女性は悲しいですよ。3人とも自分がこういう愛情じゃいけないな、と思うことがあると思うのですよ。こうした方がいいと思ってどうすることもできないのじゃないかしら。だから女は共通して悲しいと思うんです」

志津子については、加納とのことが千沙子に知られて、これまで控え目だったのが、がぜん“本妻には負けられない”といった意識が芽生え、開き直ったような場面もでてくるため「ズブトサがある」(純代夫人)「何もない立場はかえって強いことがいえる」(新珠)ようになると見ている。

また、現代的な玲子の生き方については、一見、縛られないで行動して現代風と見うけられ勝ちだが、1人の男しか愛することができず、段々とそのトリコになって、動きがとれなくなってゆくように物語は展開するようで「このドラマの中では昔からある一番古風な女になるんじゃないかしら」と、新珠も、純代夫人も一致した見方をしている。

最後にこのドラマの育ての親岡田ディレクターにしめくくってもらおう。「3人の女性の愛情それ自体はそれぞれの立場でかわいいと思うんです。愛情のもち方は、めぐり合う男によってさまざまだし、多角的であっていいと思います。これがいい、これが悪いと方程式のようにはピッタリいかないのが女の愛情なのではないでしょうか」

【写真キャプション(天っちゃん関連のものだけ)】
男性的な拝島(天知茂)に千沙子(新珠三千代)の胸はあやしくふるえる (煙草をくわえてあさってを向いている拝島の背後であやしくふるえているらしい千沙子さんと友人)
自由恋愛を実践する玲子(広瀬みさ)と拝島(天知茂) (スーツ姿・後ろ向きの拝島の肩に頬をよせている玲子さん)

☆登場人物とこれまでのあらすじ☆

このドラマをご存じない方のためにヒロイン3人の横顔を、あらすじもまじえながら紹介しておこう。

●加納千沙子(新珠三千代)
政界の黒幕・大曽根正道(三津田健)のひとり娘で、新日本建設KKの若手重役・加納信行(菅原謙次)と結婚、恵まれた環境にあるが、子どもはいない。知性と教養、才気にあふれた美貌の持ち主で、お似合いの和服姿がとても魅力的だ。
苦労知らずのお嬢さん妻なので、夫の行動などはあまり関心も持っていなかったが、ふとしたことから大阪出張でいないはずの夫の声を東京の電話で聞いてびっくり。疑ってもみなかった夫の行動に疑問を持ち始める。
そして、その裏には、ある土地の売買をめぐって、夫が千沙子の実父である大曽根正道との秘密のつながりがあることを知るようになる。
夫への疑いをもったまま同窓会などに出席してみるが、親友の桜井洋子たちから夫の浮気話などを聞かされ、人事ではなくなったと思う……が、嫉妬の感情はない。ここらは、やはり知性的なのだが、過去10年の夫婦生活をかえりみると、夫に情熱を感じていない自分に気づき、そんな新鮮な驚きにひたる。
外出に気をまぎらわす千沙子。たまたま、外人演奏家のチャリティ・コンサートに出かけるが、劇場前で切符をなくしたことに気がつく。困惑してバッグを探る千沙子に、1人の男が切符を差し出す。
これが、男性的魅力に富んだ38歳の若手実業家で、運命の男となる拝島司郎(天知茂)である。感謝しながらも、一瞬警戒の瞳を現わす千沙子に微笑を投げ「あなたの隣に掛けようとは思ってはいません」と、無造作に自分の切符を破って去る拝島の後姿が千沙子の胸に強い印象を残す。
そしてある日、千沙子の許へ娘時代から出入りの貴金属商・天宝堂の支配人が指輪の修理ができたと、見知らぬ指輪を届けてくれた。きけば妻の誕生日の贈り物だといって、夫が4年前に買ったものだという。千沙子は4年間、自分に隠れて夫に尽くした女を想像する。そして、宝石店へ自分の目には通らなかったことにして夫に戻すよう頼む。
問題の指輪が、美しいしとやかな女性の指に光っているのを見たのは、ある高級レストランだった。現実に夫の愛人を見た千沙子、心はやはり動揺した。夫に合わずその場を去った千沙子は、偶然、拝島と再会、空白な心の中に一歩深く拝島の印象は食い込んでゆく……。

●宮地志津子(河村有紀)
30歳くらい。加納信行の隠された愛人で東京・青山に妾宅を持ち、何不自由なく過ごしている。陽の当たらぬ場所を承知しながらわがままな加納に純愛の限りを尽くし、食事の買い物にもいそいそと出かけ、千沙子以上にかいがいしく身のまわりを世話している。加納がいなくては1日も生きていけない、といった古い型の女だ。
加納との4年間のこうした関係も、千沙子にうすうすと分かり始めて、志津子は不安がつのる。自分の存在が知れると同時に、手を切らされるのではないかという恐れがあったのだ。が、自分の指に優しく指輪をはめてくれる加納の態度に、志津子は「たとえ、あなたに妻があろうと地位があろうと、そんなことは無視して今の一瞬一瞬の愛を生きよう」と思う。問題の指輪であることを知らずに……。

●夏目玲子(広瀬みさ)
25歳くらい。貿易会社の社長秘書。近代的な美貌と才気のあるハイ・ミス。これまた3年間も拝島の愛人である。
会いたい時に会う、といったきまりで、お互いを束縛しない“自由恋愛”を実践、週1、2回、拝島とデートする。しかし、玲子は拝島を熱烈に愛している。
楽しみにしていたチャリティー・コンサートが聞けないなんて……と、一本気に怒る玲子を拝島は改めていとしく思うし、玲子も拝島の胸に抱かれれば、弱い女となってしまう。
絵が好きで、拝島と会えぬ日は好きな油絵描きに当たっている。ある日、鎌倉の寺で絵を描いているとき、北鎌倉に居を構える父親・大曽根正道に離婚話を持ち込んで一笑に付されてすごすご帰る千沙子が声をかける。
ふと行きずりに会った女同士。互いの環境は教えずに、女同士の話に興ずる。千沙子は情熱を持って1人の男(=拝島)を愛している玲子を羨ましいと思う。
この2人は、やがて1人の男性(=拝島)をはさんで愛の対決をすることになろうなどとは夢にも思わず、おたがいにひかれ合う……。

*この号の表紙も飾っているヨロメキ・ドラマ「密会」の全容。天っちゃんの言葉はないが、さりげなく奥様が登場して話をまとめているのが面白い。で、結局どうなったんだろうこの先。

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