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非情のライセンス 第2シリーズ #54
#106「兇悪の砂丘」(1975年・S50・10月23日OA)

カイロの砂漠で狙撃され父を失い、自らも撃たれたショックで事件前後の記憶を無くした少女・祐子(森川千恵子)。主治医・牧原和子(小山明子)は彼女の記憶回復のため、現場と良く似た鳥取砂丘へと連れ出すが、そこで再び祐子は命を狙われた。どうやら顔を見られた犯人が追いかけてきたらしい。祐子の記憶を取り戻させて犯人を捕らえるという使命を帯び、会田(天知茂)たち特捜部は鳥取(皆生グランドホテル)へと向かう。

警護を固める中、祐子の行く先々に現われる不審な男。動きがすべて筒抜けなことに、会田は身内に内通者がいるのではないかと疑う。おまけに発砲したところを取り押さえ尋問しようとしたが、男は何者かに射殺されてしまった。

祐子をこれ以上ここに留めておくのは危険だと判断した牧原女医は会田に計画の中止を訴えるが、「そんな時間はない」と一蹴された。ところが偶然、会田が服用している薬の名前(=6メルカプトプリン)を見てしまい、「時間がないのは貴方のほうじゃなくて?」と反撃を開始。…したのだが、会田が祐子の命を大事に思うからこそ一刻も早く記憶を取り戻させたいと考えていることを知って(チークダンスでほだされちゃったりなんかもして)、砂丘でカイロの事件を再現させることに同意した。

予定を変更して砂丘に向かった祐子たち。とそこへぶちこまれる銃弾。ハッとする坂井(宮口二朗)と右田(左とん平)の眼に映ったのは、カービン銃を構えて歩み寄るサングラスの男(=会田)。会田は無言で次々に祐子に向かって銃をぶっぱなす(←悪い人にしか見えません)。やがて祐子は「おにいちゃん、やめて!」と叫んで地に伏した。彼女と父親を狙撃したのは義理の兄――母・節子(赤木春恵)の前夫との息子・孝之介(倉島襄)だったのだ。

祐子を追って砂丘に来ていた孝之介は逮捕、殺人を依頼した節子はホテルの窓から身を躍らせ、事件は解決した。「お体を大切に…」祐子と共に機上に消えた牧原女医を、会田は黙って見送るのだった(昭和ブルースは3番)。

*ロケ地を元気に走り回っていたとはいえ、白血病設定は(2週目だけあって)まだ健在。しかしながら、眩暈を堪えていたりでお疲れの様子だなと思いきや、牧原女医に「センセイ、俺に付き合ってくれませんか…」とダンスに誘い出すムーディー会田。踊りながら「貴方ってひとがわからないわ」と言われてフッと笑みを漏らし「俺にも分からないね。ただ分かっているのは…死ぬまで生きる、ってことだ」と呟くシーンにはこっちが眩暈を起こしかけた。

*砂丘で恐怖のカービン銃を手に歩いてくるシーンも、胡散臭さが堂に入りすぎてて眩暈が。やりますねセンパイ!と言いたげにニヤッとする坂井刑事(宮口二朗)の表情もナイス。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:58 PM | comments (x) | trackback (x) |
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