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雲霧仁左衛門 #1
「初夜に賭ける凄い奴ら」(1979年・S54・7月3日OA)

今夜は呉服問屋・武蔵屋の祝言。親代わりの近江屋(財津一郎)に連れられて楚々と輿入れしたお千代(大谷直子)は、新郎はじめ家人が不自然な寝息を立て始めたときに本性を現した。彼女、そして半年前から女中働きしていたおみつ(池上季実子)らの手引きで入って来る黒装束の面々。ひときわ目を引く衣装(と面相)の男が指示を出す。「たとえどのような事があろうと、決して人を傷つけてはならぬ…」彼こそが天下の大盗賊・雲霧仁左衛門(天知茂)その人であった。

ケチで有名な呉服屋からまんまと大金をせしめた雲霧一党。「七化け(ななばけ)」の異名をとるお千代姐さんは、久々にお頭の隠れ家に呼ばれた。各地に散らばった仲間に行き渡る金を手に入れたら、お前と二人でひっそりと暮らそう――お頭のメロドラマな台詞に少女のように恥じらうお千代姐さん。隠れ家に同行した、密かに彼女に惚れている因果小僧六之助(江藤潤)は心中複雑だ。

次のターゲットを悪徳医者の竹村玄洞と定めたお頭は、まず富の市(荒井注)を送り込む。しかし、かつて雲霧一党にいたが人を殺めて破門された草間の勘蔵(堀口真三)もまた玄洞宅を狙って下工作を始めていた。そんな勘蔵を雲霧一味ではないかと睨んで接近したのが、火盗改めの密偵・お京(宮下順子)。火盗改め方新任長官・安部式部(田村高廣)のやり手ぶりを刀売りに扮して偵察したお頭は、小頭の吉五郎(財津)と二人で玄洞宅を見張ることに。

勘蔵の性分から決行の日が近いと踏んだお頭の読み通り、その夜勘蔵一味が玄洞宅へ押し入った。ところが中はお京が呼び寄せておいた役人でいっぱい。どさくさに紛れて逃げようとした勘蔵の前に姿を現したお頭は、畜生働きをした上に刃を向けてきた彼を一刀の下に切り捨てると、州走りの熊五郎(谷隼人)に命じ、玄洞が肌身離さず持ち歩く金蔵の鍵の型を取らせた。

勘蔵たちが全員捕縛された翌日。雲霧一党がいつものように無殺生のまま、完成した合鍵で金蔵をごっそり空にしたとの知らせをうけた安部式部は、憎き男の名を呟くのだった。「雲霧…仁左衛門…!」(そして普通に嬉しそうにデカイ魚を釣り上げて笑ってるお頭でエンド)

*雲霧第1話。時代を(というより軽く美女シリーズを)感じさせるヤンヤンみょんみょんいってるライトなテーマ曲&BGM、そこまでせんでも顔で十分目立ってますよなお頭の一人色違い盗賊衣装などなど、「ドラマはフィクションで夢や娯楽を売るもの」という天っちゃんの基本姿勢が垣間見られるサービス精神旺盛な雰囲気が漂っていた。もうちょっとシリアスでもいいとは思うんだが、時代が時代なんだろう。

*たしかに話を詰め込み過ぎているので(とはいえ武蔵屋襲撃だけだとお頭の出番がショートだから仕方ないのか)、登場人物の描写などは物足りない。…っていうか、もう出てくるのか富の市。

*「宮川一郎の仕事―自選シナリオ集」に収録されているシナリオと比べると、お頭が自発的に勘蔵を斬る件(原作もそう)が変更されているのが興味深かった。あと、目を血走らせた火盗の面々とすれ違う深編傘のお頭、という渋いシーンでラストだったのが、呑気な釣りシーンになっているのは、お頭の余裕シャクシャクぶりを表すのにはこっちがいいのと判断だろうか。

*それにしても、エンディングにはオレの唄、とかいうサービス精神はなかったのか天っちゃん。…あったらあったで微妙かもしれないが(暴言)

*そういえばQueenのPV「Sheer Heart Attack」(Queen Rocks収録)で使われていた「雲霧…」アイキャッチ、まさにこの作品のものだとようやく判明(たぶんお千代姐さんの目だったと思う)。アイキャッチが文字通りアイキャッチ(=目のアップ)になっているあたりが面白い。

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| TVドラマ(時代劇)::雲霧仁左衛門 | 12:11 AM | comments (x) | trackback (x) |
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