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銭形平次 #284
「白い粉」(1971年・S46・10月13日OA)

近ごろ急に心証を落としていた河内屋(梅津栄)が首を吊った。平次(大川橋蔵)は死体が握り締めていた赤い油紙に着目、紙に残った白い粉の分析を、町で評判の蘭方医・伊藤北陽(天知茂)に依頼した。白い粉をつけた小指を舐めハッと顔色を変える、というありがちなシーンを大真面目にこなしてくれた天っちゃんもとい北陽は、この粉がご禁制の麻薬・モルヒネだと断言し、なぜか出どころをしきりに聞きたがった。

ご禁制の麻薬が巷に出回っていることを憂慮し、中毒患者とおぼしき人たちを洗い出した平次だが、患者は既に北陽が引き取ったと知り驚く。そして粉を売りさばいている上方のバイヤー・弥六(芦屋雁之助)を発見した時も、一足先に北陽が接触を図っていた。

だが北陽は、薬事方与力の佐久間(金田竜之介)に面会した後、引き取ったばかりの患者を家に帰してしまった。不審を抱いた平次が夜中にこっそり北陽の屋敷に忍び込むと(不法侵入じゃないのか親分)、棚にはモルヒネの赤い包みが。問い詰める平次に北陽は「三日待ってくれ、そうすれば全て終わる」と嘆願する。

ところが平次が根負けして彼の頼みを聞き入れた矢先、弥六が何者かに殺されてしまった。有無を言わさず北陽をしょっぴく平次。しかし北陽は町の人たちから非常に愛されており、「センセーを返せー!」と平次サイドがすっかり悪者扱い。しかも佐久間まで乗り出し横槍を入れてきたため、釈放せざるを得なくなる。

釈放された夜、北陽は佐久間宅を訪れた。実は弥六を使って町に麻薬をばら撒き金儲けをしていたのは佐久間だった。どうしてもモルヒネを入手しなければならない理由があった北陽は、弥六から真相を聞きながら、あえて沈黙を守ったのだ。その代償のモルヒネをケチ臭く出し渋った佐久間に北陽は懐刀を向けた(が、あっけなく床に倒される)。あわやと言うところで平次親分の必殺武器が飛び出し、佐久間は御用に。

モルヒネだけはちゃっかりゲットした北陽は平次を誘い医院へ向かう。北陽は、足に傷を負った少年の手術に使いたいがためにモルヒネを必要としていたのだった。手術成功後、北陽は平次の前に両手を差し出した。使い方によっては人の命を救うことができ、一方では人生を狂わせる麻薬。どちらも目の当たりにした平次は複雑な気持ちを隠せなかった・・・。

・・・と、ここでエンドマークでも良かったと思うのだが、「私は立派な人間ではない、立派な医者ですらないのだ・・・」と呟いた北陽が、少年の傷はそもそも彼の誤診が原因で、その失敗を密かに挽回する二度目の手術にモルヒネが必要だった、と告白するオチがつく。この一捻りで、麻薬使用の是非という重いテーマが北陽の個人レベルの苦悩話になってしまった感があるが、「悩める天っちゃん」(あとやっぱり子供に優しい天っちゃんとか)は堪能できる作品。

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| TVドラマ(時代劇)::銭形平次 | 12:18 AM | comments (x) | trackback (x) |
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