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非情のライセンス 第1シリーズ #24
#24「兇悪の回路」(1973年・S48・9月13日OA)

――“ボンバー”が生きていた。
「キャリオカ」のママ・河村志津(村松英子)の付き合いで着物の新作発表会場にいた会田(天知茂)は、矢部警視(山村聡)からの電話に驚いた。
1年半前、あさま山荘6人目の男として浮上したその人物を追い、クラブ「るーかす」のママ・佳子(白石奈緒美)が女に化けた本人であると断定した瞬間、鉄パイプ爆弾を取り出し自爆したはずのボンバー。彼(女)はボンバーではなかったのだ。

「ボンバーは都内に潜入している」と言い残し、鉄パイプ爆弾の巻き添えで刑事が死亡した。どうやらボンバーは同志たちに、逮捕に来た刑事を道連れに自爆しろ、と命じているらしい。会田は喉を傷めて引退したという「るーかす」のトランペット奏者・根岸(地井武夫)を訪ね、当時のバーテン・滝本(広田正光)の居場所を聞く。田舎に籠った滝本は崖の上でいきなり会田に襲いかかり、弾みで落下して魔法瓶に仕込んであった爆弾で死亡。果たして彼がボンバーだったのか?

非番で再び志津とデート中、ジャズ喫茶のマスター・時岡(江幡高志)から「シカゴで根岸そっくりのペット奏者を見た」と聞かされた会田は、根岸の2人1役に気づく。ボンバーの肉声テープのバックに流れていたトランペット、それは根岸ではなく、彼の双子の兄弟の演奏だったのだ。

根岸=ボンバーを今度こそ確信した会田は彼のアパートへ出向き、トランペットを持って出てきた同志の京子(土井かつえ)を問い詰めるが、彼女は舌を噛み切り自殺。トランペットには爆弾が仕込まれていた。「自ら信ずるもののために、かくも見事に死んでいける人間がいたという事実に、私はたわいもなく感動させられてしまっているんですよ…」会田は、ボンバーが指導者として恥じない見事な自爆を遂げるなら、甘んじて道連れになると矢部に告げる。

矢部の心配り(「キャリオカ」での特別上等なディナー)を受け、翌朝、矢部や警官隊の見守る中、単身ボンバーのアパートへ乗り込む会田。

――おそらくボンバーは逮捕される瞬間、自爆するだろう。俺を道連れにして。
なのに俺は、むしろそれを望んでいる。
所詮俺は、死に場所を求めて生きてきた男なんだ。


「同じことなら、大勢の前で道連れにしてやる」そう言って外に出たボンバーだが、さあ殺せとばかりに無言で詰め寄る会田の迫力に気圧されたのか、爆弾トランペットを放り出して逃走。足を撃たれ「待て、撃つな、撃たないでくれ!」と泣き喚くボンバーの情けない様子に、恰好の死に場所を台無しにされて目が殺気立っている会田の銃を持つ手に力がこもる。しかし間一髪で矢部の止めが入った。それでも気持ちが収まらない会田の飛び蹴りやボコ殴りを受けたボンバーは、這いながら愛器に近づき、一人で自爆するのだった。
(目が虚ろな会田の肩にぐっと手を置いて励ます矢部さんのバックに昭和ブルース1番)

*「見くびって油断するなよ」「それは私に対するご忠告でしょうか、命を大切にしろという」「馬鹿、大事に使えばまだまだ当分はこきつかえると思ってるからだよ」だの、「カッコいいこと(前述の道連れ上等発言)言って。もうそろそろ俺にこきつかわれるのが厭になったんだろう」「もちろん。それが一番の理由ですよ」「この野郎!(笑い)」だの、「もっと怒鳴ってくださいよ。地獄へ行ってしまったら、そういう優しい声は、もう到底聞けないでしょうからね」「憎まれ口を叩きやがって。おめおめ生き残ったりしたら、ただじゃおかないからな」だの、会田と矢部さんの互いを思い遣りながらの大人のやり取りが印象的。しかし矢部さん、非番時でさえ居場所を把握してるとは、ほんとに会田が好きなんだな!

*クラブ「るーかす」で会田が接触したホステス・千草役に天地総子さん。「ベベ(=ブリジッド・バルドー)の足にも触ったことあるんだけど、君の足はそれ以上だな」「声だけはまるでヘップバーンみたいって言われるの」など、アマチつながりで軽妙トークを展開していた。

*伊村刑事(滝波錦司)という地味な同僚(?)が地味に登場。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 11:55 PM | comments (x) | trackback (x) |
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