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非情のライセンス 第2シリーズ #95
#147「兇悪のめぐり逢い」(1976年・S51・8月19日OA)

矢部警視(山村聡)の友人で会田(天知茂)とも親交のあった小宮刑事(外野村晋)が殺された。葬儀におもむいた会田はそこで、忘れ得ぬ女性の姿を発見する。四方の奥さん(#3「兇悪の序曲」)…ではなくて、6年前に恋仲だった啓子(宮本信子)である。だが彼女は会田を見ると顔色を変え、逃げるようにその場を離れた。

小宮が自分の助けを借りたがっていたことを二課の古賀刑事(太田博之)から聞かされた会田は、彼が射殺された現場に居合わせたのが啓子だと知る。彼女の夫の佐伯(塚本信夫)は、とある収賄事件の重要参考人だった。夫と息子に囲まれ何不自由ない主婦生活を営んでいるかにみえる啓子は、小宮の死について聞き込みに出向いた会田をけんもほろろに追い返す。

啓子の態度には理由がある。6年前、暴力団の組長の娘だった彼女は、内偵にきた会田をそれと知らずに愛したが、手入れの際に父親を彼に殺されたのだ。小宮を撃ったのはかつての組の者ではないのか、と迫る一課の橘(渡辺文雄)の執拗な取調べにも、見かねた会田の助け舟にも口を閉ざし続ける啓子。しかし、彼女と結婚するために会田が刑事を辞職しようとしていた事実を知り、心が揺れる。

銃弾は小宮ではなく啓子を狙った可能性が高いとみた会田と坂井(宮口二郎)は彼女宅を張り込み、案の定、その筋の連中が押し入り啓子の首を絞めようとしたところを逮捕した。やはり狙いは啓子だったのだ。そして、彼女のコネを利用するため会社の指示で結婚した佐伯もまた、用済みとばかりに殺された。

マンションに連れて来られた啓子は、6年前、父を密告したのは自分だと会田に打ち明ける。ヤクザの血を呪い、父さえいなければ…そう思ったのだと。貴方が私を真剣に愛してくれていたのは知っていた、と言う啓子に、それならなぜ佐伯と結婚したんだ、子供まで作ったんだ!と詰る会田だが、子供は佐伯の愛人の子だと聞かされ呆然とする。自分の血が流れていない子供なら愛せると思った、でも本当は、愛する人の子供が欲しかった――。今度生まれ変わったら結婚してくれるわね、そう涙にくれる啓子を、会田はただしっかりと抱き締めるしかなかった(昭和ブルースは4番)

*会田の切ないラブ・ストーリー。現在のギクシャクした関係と6年前のラブラブな様子が交互に映し出されて(長髪で若々しい啓子さんと、髪型その他は一緒でもほぼ素で嬉しそうに微笑んでる会田は必見)、ついそっちに頭がいってしまうので、事件の真相がいまいち掴めていないような。啓子さん、別に人を殺してるわけじゃないから罪軽いんじゃないのか? 旦那死んでるし、子供は婆ちゃんが見ててくれそうだから、待っててやれよ会田!

*啓子さんの前で辞職云々の話を暴露したのは橘さん。実は会田をバックアップか?

*親友が殺され頭にきていたらしい矢部さん、取調べ室で拳銃取り出してどこぞの元締めのような凄みを漂わせていた。

*ロボコン、(ある意味)ゲスト出演。東映だもんなあ。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 10:38 PM | comments (x) | trackback (x) |
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