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非情のライセンス 第2シリーズ #35
#87「兇悪の裏帳簿」(1975年・S50・5月29日OA)

「やっとだ…」サングラスの会田(天知茂)は海岸に佇む男女を見て呟いた。暴力団・総和会から裏帳簿をくすねて5000万を脅し取った男・滝本庄平(若林豪)の行方をようやく突き止めたのだ。俺は組のモンじゃない心配するなと彼なりにフレンドリーに近づいた会田だが、滝本は猛反発(会田がそのスジの人にしか見えないから、というよりデカ嫌いなので)、帳簿の在り処を話すどころではない。

元漁師の滝本は、かつての仲間たちとの船出を夢見て、金を漁船の購入につぎ込んでいた。会田は滝本と一緒にいたリサ(市毛良枝)に接近して帳簿の所在を聞き出そうとするが、仲間の密告によって総和会のヒットマンたちも滝本に迫っていた。

滝本の潜伏場所をわざと連中に電話で知らせ、張り込ませている坂井刑事(宮口二郎)に捕えさせようという会田の計画は、裏をかかれた坂井の負傷で頓挫。あやうく消されそうになった滝本を救った会田だが、帳簿の件ではしらを切りとおされる。

凄腕の漁師だったが陸でみじめに横死したリサの父の供養のため、また自分自身の漁師としてのたぎる血を鎮めるためにひたすら海に出たがっている滝本に、船は来ない、仲間も誰一人集まらないと会田は冷酷に告げる。滝本が船をたのんだ業者は悪徳ブローカーであり、今の生活に安んじているかつての漁師仲間は、組に身を置いていた滝本が怖くてただ調子をあわせていただけなのだと。

過酷な事実を突き付けられてショックを受けた滝本を、総和会の新手の銃弾が襲った。リサが救急車を呼びに行っている間、そばで励ます会田(犯人はすでに射殺済み)。
青い海が見える―。昏い灰色の海を目前にして呟く滝本に、俺も見たことがある、広島のピカの時にな、とさりげなく過去を打ち明け、会田は頑なな彼の心を溶かしてゆくのだった。

滝本は一命を取り留めた。帳簿はすでに焼却済だったが、中身を写したカメラをリサから手渡された会田はネガを坂井に託して彼の手柄にした(弟子思い)。そして後日、紹介した海での仕事に向かう滝本(あれだけ反抗していたのにすっかり「会田さん」と敬語使用)を見送った会田の表情は明るかった(昭和ブルースは3番)

*体格的には結構差があるのにやっぱり伝さんは剣さんには頭が上がらないのかあ(ってそれは「江戸の牙」)。

*滝本と激しい肉弾戦を繰り広げたり風が吹きすさぶ屋外でアクションしたりが多い回。リサさんやら滝本やらに「大丈夫かっ!」と駆け寄るたびに「そっちこそ大丈夫なのかっ!?」と突っ込んでしまった(カットによってはかなりヤバかった…)←何がかは自粛

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:17 PM | comments (x) | trackback (x) |
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