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非情のライセンス 第2シリーズ #26
#78「兇悪の友情」(1975年・S50・3月27日OA)

矢部部長(山村聡)の仲人で見合い結婚した大門刑事(名は「錠二」:高城丈二)。特捜の面々も集う披露宴に、怪しい暗号電報が届けられた。結婚を呪うその文面に、会田(ぱりっと礼服:天知茂)は式場の隅で大門を恨めしげに見つめていた女(珠めぐみ)がいたのを思い出した。

博多-神戸-横浜の新婚旅行に出かけた大門夫妻の行く先々で、彼らの支払いを先に済ませて去る女(同一人物)がつきまとう。披露宴でもさんざん女性関係について聞かされた新妻・悠子(ひしみゆり子)は当然おもしろくなく(しかもハネムーンの夜だというのに野暮な同僚=会田から電話がかかってくるし)「アタシちっとも幸せな気がしない!」と大門をなじるのだが、そこは特捜きってのレディキラー(らしい)、お前とはこれから愛が始まるんだ、それじゃいけないのかと彼は悪びれる様子もない。

翌朝、悠子に例の女・眉子が近付いてきた。恋仲だった男と行くはずだったというハネムーンルートを聞いて驚く悠子。自分と全く同じ――眉子の相手が大門その人という意味でも、全く同じだったのだ。ヤクザ幹部の情婦だった眉子は、接触を図ってきた大門に本気で惚れて幹部を裏切ったのだが、彼にとってはしょせん囮捜査の一環に過ぎず、すぐに眉子から離れていってしまったのである。

にっくき大門をおびき寄せた眉子は、挙式当日に処刑された幹部の恨みを晴らさんとする子分たちに彼を預けた。拷問を受け「死にたくなければ俺たちの犬になれ!」と迫られた大門だが激しく抵抗、その結果、朝霧の中で無残な磔死体となって発見される憂き目に。

間にあってやれなかった悔恨の念を兇悪な死に顔と共に心に深く刻みつけた会田は執拗に犯人探しを進める。そして大門の墓に参る眉子に遭遇、殺すつもりじゃなかったと嘆く彼女に話を聞こうとしたところを銃弾に襲われた。追い詰めた初老の男は「見逃してくれ、会田くん」と懇願。大門を拷問したメンバーのひとり、彼の名を知るこの男は、会田と同じ元4課(=マル暴担当)で退職した浜崎(浜村純)だった。

腕利きのデカでありながら退職後にヤクザの犬に成り下がった浜崎は、自らの勘の衰えを悟り、大門を後釜に据えようと画策したのだ。真相を知った会田は浜崎にペンと紙、そして拳銃をばんと放り投げ、遺書を書け、さもなくば俺と撃ち合って死ねと銃を突き付ける。その剣幕にかつてのデカ魂が蘇った浜崎は、アジトの場所を“遺書”としてしたためる。

アジトへのガサ入れ当日。わざと慌てたそぶりで銃をぶっぱなし、次々と銃刀器の在り処を暴露していった浜崎はボスの貝山(竜崎一郎)の銃弾に倒れ、会田の腕の中で微笑みながらこと切れた。血が上った会田は逃げる貝山をビル屋上まで追い詰めるのだが、そこで貝山は心臓発作であっけなく昇天。 怒りの矛先を失った会田はだらんと垂れさがる腕に渾身の力で手錠を掛け、空に向かって弾を放つしかなかった――(昭和ブルースは1番)

*大門と浜崎、ふたりへの友情が炸裂する回。特に後半の会田の火傷しそうな言動から目が離せなかった。あと一歩というところで相手が頓死、というのは第1シリーズ最終話もそうだったが(親友・タロさんの死に顔が兇悪だったという点も同じか)、「人殺しになってもいいから、生きている内に弾をぶちこみたかった…!」という前回にはない明確な独白が第3シリーズの最終話へと繋がっていくのかもしれない。

*大門さんといえば今まで「おはら餅(#13「兇悪の噴煙」)」「妄想スリーサイズ(#14「兇悪のロマン」)」くらいしか思い浮かばなかったが、あのトラウマになりそうな死に顔だけは忘れないと思う。

*浜崎さんに熱く詰め寄る会田。いろいろもっともなセリフを言ってくれていたのだが、「デカは贅沢をしちゃいけねえんだ!」だけには「アンタに言われてもなあ」と突っ込んでしまった。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:27 PM | comments (x) | trackback (x) |
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