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非情のライセンス 第2シリーズ #17
#69「兇悪の誇り」(1975年・S50・1月23日OA)

矢部警視(山村聡)から受けた指令に会田(天知茂)は耳を疑った。ある女を見つけ、捕らえる前に自殺させよというのだ。

同棲していた若い男(「ボク」とか言われて可愛がられていた西田健)との別れ話のもつれから殺人を犯したレストランの女性オーナー・梨花(加茂さくら)は旧子爵令嬢で、かつての夫は政府要人。事を荒立てないために殺人は銃の暴発で処理され、彼女は秘密裏に消されようとしていた。

逃亡を続ける梨花は、先祖の墓地だけでなく自宅までを買収していた英吉(仲谷昇)を訪ねた。戦争孤児だった英吉はかつて梨花の両親に拾われ、兄妹同様に育てられたのだが、梨花が彼を捨てて他の男と結婚したため、彼女への愛憎を募らせていた。梨花を屋敷の物置に監禁し、鞭でいたぶる英吉。だがそれは愛情の歪みがなせる業だった。

屋敷を突き止めた会田に梨花は銃を向け「(逮捕を)3日間だけ待って欲しい」と懇願した。3日経てば梨花は自殺してしまう、そう直感した会田だったが、彼女を信じてその場は引く。暴発ではなく、殺意をもって自分の品位を貶めた相手を殺したのだときっぱり言い切った梨花のプライドに賭けたのだ。

しかし機動隊まで動員して強引に彼女を捕らえよう(追いつめて自殺させよう)とする上層部。あえて彼らの人質になることで屋敷内に入り込んだ会田は梨花を説得するが、不治の病にかかっている英吉は、愛する梨花を道連れに死ぬつもりだった。「あんたまで彼女を自分の都合で殺そうとするのか!」憤る会田を尻目に、ライフル銃(の暴発?)で倒れる英吉。彼の後を追ってピストルで自殺を図ろうとする梨花を会田は張り飛ばした。

「あんたの「誇り」とはそんな程度のものなのか!」会田は自らの過去(=戦争孤児で、親代わりの姉は終戦翌年に進駐軍に犯され自殺)を梨花に話す。姉は自分を恥じたり悲観したりして自殺したんじゃない、犯人を捜して何度も警察に通いながら、相手が進駐軍だからととりあってもらえず抗議の自殺をしたのだと、そんな姉こそ、人間としての尊厳を持っていたのだと語る会田。
「俺は人間の愛や誇りがピストルなどで守れると思っちゃいない。こんなもの(=ピストル)で守れるのは、せいぜいヤクザの縄張りぐらいだ」
あとは好きなようにしろ、とピストルをあえて床に置き外へ出た彼の後から、梨花は無傷で出てきて会田に両手を静かに差し出した・・・。(昭和ブルースは4番)

*梨花と英吉の関係が「嵐が丘」のキャサリン&ヒースクリフのようで濃厚だった。

*それはそうと、会田のお姉さんをレイプした相手は鶴田浩二さんがその場で始末してくれたんじゃなかったんだろうか?(←まだその回を見ていないので分からないが)

*「聞いてるのか!」「いいえ、聞いてません」「分かっとるのか!」「いいえ、分かりません!」 矢部の不条理な命令にぶーたれる会田のやりとりが楽しかった(「そんな命令を平気で下せる部長こそ、自殺してもらいたいもんですな!」とか言っちゃう会田の性格を判った上で怒鳴りつけてる矢部さんがオトナで素敵だ)

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 04:04 PM | comments (x) | trackback (x) |
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