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闇を斬れ#18
「おんなの罠」(1981年・S56・8月4日OA)

基本的には金が繋ぎ目の某シリーズの仕事人連中とは違い、闇狩人メンバーは何で繋がっているのかがどうもはっきりしない。先週の展開をみると「仲間」意識が強いのかと思いきや、今回はのっけから安斉さんが仲間割れ。亡き兼子さま(尾上松禄)の魂を受け継いで打倒・田沼を誓おうと息巻く新さん(天知茂)に対し、田沼の悪事(の末端)を人知れず始末するならいいが、俺たち風情では相手が巨大すぎるんじゃないかとの安斉さんの主張はもっともだ。しかし渚さん(坂口良子)や哲三(三浦浩一)はいまさら何を言うんだこの裏切り者!と突っかかる。「まあ待て、喧嘩をしても始まらん」冷静に止める新さんだが、そもそもあなたが原因です。

一方、火盗改め・伊丹(=今週のヤラレ役人)は、故・兼子さま渾身の労作(=新さんの墓に自分の娘の遺体を入れてカモフラージュ)をわざわざ掘り返して蘭学者に骨を調べさせるという寝た子を起こす行動に出ていた。兼子さまの苦労はいったい何だったのか。名前の語呂(鳥居ショウジロウ→鳥飼シンジロウだからバレバレなことこの上ないのだが)から新さんに目星をつけた伊丹は彼を徹底マーク、部下の柳生十兵衛もどきは安斉さんの周辺を探るため、奥様を篭絡しにかかる。

伊丹の配下の尾行に気づきながらもぶらぶらと花街付近を歩いていた新さんは、怪しげな女衒に声をかけられる。女は要らんと言いつつ「武家の女とどうです今夜」との誘いを断り切れずに一軒の家へ。俯き加減で帯を解きかけた暗い目をした薄幸そうな女性を制した新さん。もしや自分でクルクルするのがお好みですかと思いきや(思ってませんが)、そばにあった三味線を手に取りチューニング、小粋に爪弾き始めた。そうかやっぱり舞台の合間に習ってたんだなあ(*51年公演パンフに、空き時間に三味線か踊りを習いたいという発言があった)

胸を病んでいるらしいその女性・おときさんの話をぽつりぽつりと聞いてやり、「貴方(=新さん)のような方は初めてです」との言葉に「あんたのような美しい女に会ったのは初めてだ」と草葉の陰(というか新さんの棺おけの中)で千草さんが歯軋りしていそうな浮いた台詞を残してそっと家を出る新さんだったが、実は彼女は伊丹の妻で、夫に命じられて新さんが闇狩人かどうかを探る役目を担っていたのだった(これが「おんなの罠」)。翌日新さんを見かけたおときさん、早逝した息子の墓前で(たぶんわざと)自害しかけたところを救ってもらい、彼の長屋に連れて行ってもらうところまでこぎつけた。

長屋へ帰るなり新さんひと言: 「さて、床(とこ)を敷こう」ってえらく積極的じゃないですか昼間から! ではなくて、病身のおときさんを労わってのこと(いちいちフォローを入れねばならないのもどうか)。そんな新さんの優しさにころっと騙され、もとい、ほだされたおときさん、闇狩人の寄り合い場所まで尾行・確認したというのに、真実を報告できずにあえなく変態夫・伊丹に殺されてしまう。物悲しい三味線の響きをBGMに敵地に乗り込む黒頭巾(新さん)、形見のかんざしを夫の額にびしゅっと突き刺してエンド。

安斉さんの件はどうなったかというと、奥様に探りを入れていた役者崩れの正体(=伊丹の密偵)を哲三が割り出したことで「仲間ってのはいいもんだな」(by 新さん)であっさり仲直り。うーん、甘いぞ皆の衆。それにもはや自分たちの正体を必死に隠すためだけに殺しを重ねているようで、割り切れないものが残った。

*兼子さまが出てくるオープニングはどうなるのかと思ったら、映像はそのままでナレーションだけが変更されていた。

*キメ台詞復活。

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| TVドラマ(時代劇)::闇を斬れ | 11:37 PM | comments (x) | trackback (x) |
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