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大奥(1983)#28
「女帝への階段」(1983年・S58・10月11日OA)

#27のダイジェスト(むろん湯浴みシーン含む)で開始した今回。間部詮房(天知茂)の狙い通りに西の丸の殿様・徳川家宣(露口茂)は、他の女人とは一味違うお喜世(いしだあゆみ)に一目でぞっこん、めでたく彼女は寵愛を受けるようになる。

明けて正月、5代将軍綱吉が逝去し、家宣は6代将軍に。綱吉に重宝された柳沢吉保(かなり無理のある老け役:あおい輝彦)は家宣に呼び出され、間部&新井白石(山村聡)の特捜師弟に挟まれた状態で、生類憐みの令の廃止を告げられる。抗っても前後の凶悪視線に射抜かれてはなすすべもなく、せめて落髪したい、と申し出たときには既に家宣(と白石)は退出した後。それは順番違い、先に職を辞すべきでしょう私ならそうしますなあ、などとうそぶく間部に、「いずれお手前にも失脚の時が・・・底なしの落とし穴が…それ、すぐそこに待ち受けているやもしれぬぞ」と捨て台詞を吐くしかない吉保だった。

だが未だ権力に未練のある吉保は、男子・大五郎君を産んで以来上様の足が遠のきヒステリー気味のお須免(自分の側室の従妹:松本留美)と共謀、かつてのお喜世の腐れ縁・文次郎(峰岸徹)を利用して、彼女の過去を上様に暴露せんと画策する。相変わらず小物の文次郎は、吉保子飼いの才蔵(遠藤征慈)に唆され、お喜世に濃厚な恋文を書くよう言われてホイホイその通りにするのだが、謎のコワモテ侍・助川(宮口二郎)にバッサリ斬られてあっけなくお陀仏。助川が恋文を届けた殿様は、誰あろう間部その人だった(特捜部恐るべし)。

まもなくお喜世が懐妊した。身辺保護のため、家宣ゆかりの根津御殿行きを勧めた間部は「心に夜叉を」「この闘いに勝ってこそ、天の頂きに上ることができるのです」と彼女を叱咤激励。大五郎君は(虚弱ゆえ)お世継にはなれません、そう言い切る間部に、お喜世は恐ろしさを感じる。

そんな折、間部と白石を連れた家宣が根津御殿を訪れた。「間部をどう思う? 政(まつりごと)一筋で、おなごには全く関心がないらしい」家宣の言葉にここへきたあらましを思い出しながら「つまりません、女に興味のない殿方なんて…!」と言い切り、それでは(間部が)気の毒だと言う家宣にストレートに愛を告げるお喜世。翌日、白石と歓談中に物乞いに打ち掛けを与えたことを(白石が仲の良い間部に言ったらしく)厳しく間部に諌められ「そなたには心というものが欠片もないのでしょ、キライ!私は上様が大好き!」と必要以上に煽ったお喜世だが、よろめいた彼女を咄嗟に抱き止めてくれた間部の半ば理性のたがが外れかかったような視線をもろに浴び、言葉とは裏腹の自分の想いを見られた気がしたのか、なんで今さらそんな眼をするのよ!と腹立たしくなったのか、思わず間部をビンタしてその場を去る。一瞬驚いた間部だが、次第に諦観してゆくその表情はどこか満足気でもあった。

月満ちてお喜世は鍋松を出産。輝くばかりの“お腹様”となったお喜世の参詣の様子を垣間見た父・玄哲(長門裕之)は、奇しくも境内で瞽女となった出奔妻に巡り逢った。娘とは正反対の人生を送りながら悔いはないという彼女に、どちらの道にも仏はいる事を噛みしめる。

その頃、お須免の産んだ大五郎が風邪をこじらせて死去、お喜世が一服盛ったのではとの憶測が流れた。間部を問い詰めるお喜世。「そなたが殺したのですね」しばらく沈黙してから否定する間部(沈黙長過ぎ)を信じることにした彼女は、我が子のため、今こそ心を夜叉に、鬼になると誓う。そのために、そなたのことも特別な殿御からただの家臣とみなします、そう宣言して去る完成品のお喜世を、間部は万感の思いで見送るのだった――(お喜世を思わせる咲き誇るハスの花と共にセフィニ〜♪)

*ストイックを通り越してマゾ気すら感じてしまった間部のマイ・フェア・レディ物語、ひとまず完結。彼に敗れてみじめに去った柳沢吉保に未来の姿がオーバーラップしつつも(あれほど惨めではなく、むしろ最後まで壮麗なんだが)、野望を達成した姿に拍手。

*聡さん演じる新井白石とは直接会話シーンはなく、裏で仲良くしてんだろうなと想像するしかないとはいえ、宮口二郎さんを加えた強力タッグがなんとも非ライ的で嬉しかった。

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| TVドラマ(時代劇)::大奥(1983) | 11:47 PM | comments (x) | trackback (x) |
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