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『駿河遊侠伝 賭場荒し』
『駿河遊侠伝 賭場荒し』(1964年・S39)

若くヤンチャで太っ腹な清水の次郎(後の次郎長大親分:勝新太郎)と弱気な相棒・髪常(大辻伺郎)が、イカサマ博打の腕を頼りに様々な親分衆のショバを渡り歩き、ひとかどの侠客に成長していく姿を描いたシリーズ第一作。

気ままに旅を続ける次郎だったが、気がかりなのは自分が放蕩しているうちに心無い義母らに売られてしまった初恋の人・おとき(藤村志保)の消息。どうやら“苦味走ったイイ男”に身請けされたらしいと知り心穏やかではない。

そんな折、次郎たちは恩義を受けた治助親分(山本礼三郎)から、弟分である三好村の吉左衛門(須賀不二男)の助っ人を頼まれた。吉左衛門夫妻の傲慢な態度に、どうもイケすかねえなあとぼやきつつ殴りこみに出向いたところ諍い相手は留守、出てきた女房はなんとおとき(藤村志保)だった。偶然の出会いに驚くふたり。今の主人はかけがえのないひとだと言うおときに、次郎は自分が来た目的を伝えられなかった。

翌日、そのまま帰路についた次郎たちは峠の茶屋で一服するなで肩の三度笠男を発見、彼こそが吉左衛門の敵でおときの亭主・岩村の七蔵(天知茂)であることを見抜く(やはりなで肩が決め手か?←おい)。彼らの襲撃を覚悟していた七蔵は静かに笠を取り向き合った。俺はこの道の先輩だから先にドスを抜くわけにはいかないと言う七蔵の善人オーラに気圧された次郎たちは彼を伴って治助親分の元へ戻り、悪いのは七蔵のシマに色気を出した吉左衛門だと知る。

次郎が仲裁役をかって出て、吉左衛門と七蔵の手打ちが無事に成立した。次郎と帰る道すがら、自分には過ぎた女房だとおときを褒め「いずれ足を洗って、百姓でもして静かに暮らすつもりなんだ」としんみり語る七蔵。だが手打ちが面白くない吉左衛門の子分達がわらわらとふたりに襲い掛かってきた。なんとか七蔵を逃がそうとする次郎だが、七蔵はここで逃げては男が廃るとばかりに奮戦。やはりさっきの台詞は死亡フラグだったのか!と緊張が走る中、再三の逃げろコールに応じる気になった七蔵は「次郎さん、それじゃあ」とすたこら退却。残された次郎はおときの幸せを願いながら、敵に突進してゆくのだった。

*死んで欲しくなかったとはいえ、あの状況で本当に逃げ出した七蔵さんには意表を突かれた。まあ、残すのが次郎長でカツシンさんだから大丈夫極まりないんだが。それに前年の『破れ傘長庵』の恨みはこれしきでは消えないというものである。

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| 映画::大映with勝新太郎 | 11:42 PM | comments (x) | trackback (x) |
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