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非情のライセンス 第1シリーズ #9
#9「兇悪の道」(1973年・S48・5月31日OA)

捜査一課のベテラン刑事・佐久間(美川陽一郎)は勇退を迫られ、鬱屈した日々を送っていた。幼い男の子が団地の屋上から不審な転落死を遂げ、母親の京子(市原悦子)に事情聴取に向かった際、先に特捜部のいけすかない会田(天知茂)が来ていたことで日頃のイライラが爆発。会田なんかに邪魔はさせんぞお、負けんぞお、会田のばかやろー、と地球が丸いことさえ会田のせいにしかねないほど彼に対抗意識を燃やし、酔いつぶれて同僚や娘の鈴子(真屋順子)に愚痴るのだった。

そんな父親を心配した鈴子は、苦しんでいる父の気持ちを察してほしい(つまり事件を譲ってほしい)と会田に直談判する。「無駄だな。そんな話をきいても俺には何の役にもたたない」会田は冷たく言い放ち、もっと父親を信じてやれ、今の彼には信じてくれる人が必要なんだと娘を返した。

会田が京子に接触したのは、道路開発局のタイプ課にいた彼女が道路拡張工事の不正に関わる文書を何者かに流している疑いがあったからである。京子のマンションにあった人形に着目した彼は、それがラブスナックの開店記念品であることを突き止め、このいかがわしい店に京子が南条(石井宏明)という男と頻繁にきていたこと、そして南条はすでに別の女と関係を持っているらしいことを聞き込んだ。

ホシは邪魔になった京子の口をふさぐかもしれない――。会田の懸念通り、ガス栓が何者かに故意に開かれ、就寝中の京子の身に危険が迫った。張り込み中の鈴木刑事(梅津栄)によって救い出された彼女だったが、「あたしが栓を閉め忘れた」の一点張り、あなたは女の気持ちなんか分かりません、と会田の言葉に耳を貸そうとしない。

会田は件のラブスナックへ足を運び、人待ち顔の道路開発局の封筒を持った女・かおり(森みつる)を尾行。南条と待ち合わせているらしいマンションに先に乗り込み、次に殺されるのはあんただ、とかおりを諭すのだが、彼女は土壇場で南条を逃がしてしまった。彼女を殴って外へ追う会田。しかしそこへ病院から逃走した京子が現れ、会田の前に立ちふさがる。「刑事さん、あたしを捕まえて下さい。あたしはあの人と一緒になるために……」自分の息子を殺したことを告白しようとする京子を、会田は止めた。「君を捕まえるのは、俺の役じゃない」

京子は佐久間の元で自白。なぜ私に、と驚く佐久間に京子は言う。「会田という刑事さんに言われたとき、あなたのところへこなければと思ったんです」それは父親のような気がしたからなのではないか――佐久間は一課を辞して小料理屋を経営している先輩・徳田(柳家小さん)の引き際を感じた状況と同じであることを悟った。「いくら日のあたる場所にいても、老木に花を求めるのは無理のようですなあ…」寂しそうに呟く佐久間に、橘(渡辺文雄)は何も言えなかった。

かおりを連れて張り込む会田の前に、南条が姿を見せた。だが会田は彼を駆け付けた佐久間に託し、そのまま背を向けて去るのだった(昭和ブルースは1番)

*寂しい未亡人とハイミスが陥った迷路と、老刑事の引退間際の悲哀と執念。どちらにも非情を装いながら人情味あふれるフォローを忘れない会田がいい感じ。
*初登場時(#3)からなぜか会田を目の敵にしていた佐久間刑事役の美川さんは天知プロ(A&Aプロ)創設時のメンバーなので、実はとても仲が良かったのかもしれない。
*愛くるしい体型の女の子が口をチュッととがらせてるラブスナック(凄いネーミングだ)の人形、たしかうちにもあった…。
*ためになる(?)会田語録「男が女に優しくするときは、それなりの理由があるもんだ」 …そうなんですか男性の皆様。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 11:38 PM | comments (x) | trackback (x) |
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