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非情のライセンス 第2シリーズ #103
#155「袋小路」(1976年・S51・10月21日OA)

『内縁の妻が死んだ場所で、純情ヤクザが後追い自殺』
R指定な寝起きの会田(天知茂)は、朝刊で目にしたこの記事に「んなわけないだろ」と朝から所轄署で聞き込みを開始。名うての前科者ヤクザが12も年上の姥桜のあとを追って死んだ、というディテールの胡散臭さに余計興味を惹かれる。

特捜部では、矢部(山村総)が会田の出勤の遅さにカンカンになっていた。患者を安楽死に追いやっているらしい医師・水谷(若林豪)を調べて欲しいという要請をあっさり断ろうとする不肖の部下に、朝から彼が何をしていたのかちゃあんと把握していた矢部さんは、最近の患者の名前が“木島キミ”――当のヤクザの内縁の妻であることを明かしてヤル気を刺激するのだった。

会田が赴いたときR指定な着替えをしていた水谷医師は、木島キミとヤクザの死について何か知っているらしく、ヤーさん連中からも嫌がらせを受けているのだが、「真実ってやつは必ずしも意味があるとは限らない」と、あくまで知らぬ存ぜぬを押し通す。だが「真実に意味があろうとなかろうと、甘かろうが苦かろうが、俺は真実を知りたい!」と真実追究に並々ならぬ意欲を燃やす会田は、彼がキミの長女・景子(水野久美)と浅からぬ関係があることを探りあてた。

「鬼婆」とあだ名されるほどイケズだった母親にこき使われながら、父の違う妹と眼の不自由な弟・駿介(川代家継)を水商売で養ってきた景子。母親の死で8千万が彼女に転がり込んだのだが、なぜか数か月前から名義を異父妹弟に書き換えていた。実は彼女は末期がんに侵されており、遺される彼らの生活のために、鬼婆・キミと連れ合いのヤクザを抹殺しようと計画、それを黙認したのが水谷だったのだ。

景子の最後の幸せを奪うつもりか!と水谷に詰られ(ひっくり返るくらいに殴られ)ながらも、会田は景子逮捕に向かった。この袋小路から出られるのならどこへだって行く、と気丈だった彼女も、娘がガンだと知ったキミが激しく動揺し泣き崩れていたという話を聞かされたとき、初めて母の愛に触れたと涙を流す。一晩だけ時間がほしい――そんな彼女の要請を断り切れずに外に出た会田は、苦い酒を飲んでいた居酒屋で水谷に会い、景子を悪しざまに言った酔客(と店)を彼と二人でボコボコにして拘置所入りとなった。

自殺を繰り返す女を3度助けたという水谷の苦労話を聞いていると、景子が自殺を図ったとの知らせが。その女とは景子のこと。4度目は助けられなかった、俺は人殺しだ――そう嘆く水谷に、君と同様、スイス方式で彼女に“毒薬”を握らせた俺も同罪だ、と静かに会田は呟いた。

後日、会田のもとへ「共犯者」水谷から連絡が入った。「一緒に木島景子に会ってくれ」向かった先には、姉の角膜をもらって眼が見えるようになった駿介の姿があった。窓に「水谷景子」と戯れ書きして逝った景子の眼は、水谷を優しく見つめていた(昭和ブルースは4番)

*スイス方式というのは、医者が患者に直接手を下すのではなく、患者に毒薬を渡して決めさせる安楽死の方法なんだとか。かなりデリケートでヘヴィーな内容を扱っていたものの、さりげなくメインを母娘の確執にもっていき無難に締めていた。不幸せという名の 猫がいる〜♪というアンニュイな歌(浅川マキ)がよく似合う話。

*(#35もそうだったが)豪さんとはつい殴りあってしまうらしい(ラストにちゃんとお返しした会田)。でもなにも裸体まで競わなくても

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 10:25 PM | comments (x) | trackback (x) |
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