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ああ忠臣蔵 #20
「主税と女間者」(1969年・S44・8月16日OA)

身請けした浮橋太夫(久保菜穂子)が去り、人を恋することの苦しさを共に噛みしめていた大石内蔵助(山村聡)&主税(三田明)親子のもとへ、おぬい(土田早苗)が再び姿を見せた。会うたびにおぬいへの恋心が疼く主税は、彼女が小林平八郎(戸田晧久)から「大石下向の時期を探れ」との命を受けた間者だとは知る由もない。だがおぬいもまた、主税を心の底から愛するようになっていた。

そんな折、おぬいと同じ日に江戸を出たはずだが諸事情により遅れを取っていた(推定)毛利小平太(トメ位置:天知茂)が山科に到着した。月末には江戸へ向かうつもりだ、との心強い言葉を貰っただけで慌てて踵を返そうとする小平太だったが(女間者のことを知らせるつもりで上洛したのではなかったらしい)、ご城代にまで顔色の悪さを指摘され、大事な身体なのだからまあゆっくりしていけと引き止められた。

「どう思う?このような時に人が恋をするということを…」殉死と決まってから祝言を挙げたそちなら分かるのではないか、と主税が恋をしていることを小平太に打ち明けた内蔵助。父として、人間の愛というものがどういうものなのか主税に知らせてやりたいと言う内蔵助の親心に打たれた小平太は、主税の恋人に会ってみることにする。

毛利さんは赤穂藩一の美男子、城下中の女性たちが騒いだそうだから会わせたくなかったんですよ、大丈夫取りはしません、などと和やかに談笑しながら主税と小平太はおぬいと合流。しかし、二人を残して目つきの鋭い小間物売り(=吉良方間者の井上左源太:上杉高也)を追った小平太は、吉良の間者らしき人物がここにいることを不審に思い、ふとおぬいの耳の後ろの黒子を見てハッとなる。彼女こそが、#18で松原多仲と密談していた女間者――。彼の疑念は、おぬいを尾行して左源太の襲撃を受けたことで確信に変わる。

小平太からおぬいの正体を告げられ動揺する主税。最愛の彼女の始末を暗に迫られ「あなたはお艶さんを斬れますか!」と詰め寄る主税に、我ら凡庸の輩が二つを求めるのは夢だと諭す小平太。「我らの死に場所は決まっているのです。父上がこの場におられても、きっとそうおっしゃるでしょう。…主税殿、信じておりますぞ」

走り去った主税を不安気に見送った小平太は、庭先に佇んでいた内蔵助に驚いた。よくぞ主税を信じてくれた、身体をいとえよ、そう声をかけてくれた内蔵助の目が潤んでいることに感極まった小平太は、江戸への帰路についた。

斬ること叶わずおぬいを逃した主税はその場で切腹しかけるが、小平太の先の言葉が(低音ボイスで)頭を過ぎって断念。項垂れて戻った息子を、それで良いのだと内蔵助は慰めた。「小平太は、そなたにとっては唯の同志以上の男。粗末に思うでないぞ」――。

*そんなに大石親子に重宝されていいんですか小平太さん、な回。しかしこの設定がきっと討ち入りの土壇場で効いてくるんだろうなあ。ちなみに脚本の西沢裕子さんは、後にあの「兇悪のおかあさん」なども執筆されている。

*「信じておりますぞ」=おぬいを必ず斬れよ、なのかと最初は思ってしまったが、彼女を斬る・斬らないに関わらず、主税がその場の激情に任せて間違いを犯さぬよう「信じておりますぞ」だったのか、と分かってご城代同様涙目に。

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| TVドラマ(時代劇)::ああ忠臣蔵 | 12:43 AM | comments (x) | trackback (x) |
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