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非情のライセンス 第1シリーズ #28
#28「兇悪の欲望」(1973年・S48・10月11日OA)

娘が殺されるかもしれない――。
会田(天知茂)は、病床の根岸仙助(高杉哲平)から娘の優子(岩本多代)の保護を依頼された。婿養子の始(戸浦六宏)は仙助が専務を務める石油会社の部長で、秘書の牧村紀子(珠めぐみ)と関係を持っていた。

その頃、妻とは冷めていながらも煮え切らない始に失望してか、クラブのママ・美江子(原知佐子)の元で酔いつぶれた紀子は、彼女から優子がいかに冷酷な女かを吹きこまれる。かつて、優子が運転していたモーターボートで息子の一郎が事故に遭い、片足が不自由になったという美江子は、「相手は人間じゃないの。けだものよ」と優子を痛烈批判。最近妙な男たちに付きまとわれ、優子の関与を疑い始めた紀子は、美江子の助言通り、殺し屋を雇って優子を消すことを決心した。

優子の静養先、油壺のヨットハーバーで殺し屋と落ち合い、優子をボートにおびき寄せる紀子と美江子。紀子に付きまとう男たちが特捜部の四方(葉山良二)や坂井(宮口二朗)であること、美江子が雇った殺し屋も坂井にすり替わっていることが分かっている我々視聴者は、殺し屋が手を下す前に紀子が優子を刺殺してしまいビックリするのだが、“殺し屋”坂井はさして驚きもせず、死体をロープで縛り海へ投げ捨てた。

翌日、紀子が出社すると始が鈴木刑事(梅津栄)の訪問を受けていた。紀子のアリバイ工作をしてやった始は心置きなく紀子といちゃいちゃ、のはずが、突如現れる優子の亡霊。おびえた紀子は始を避け始めたため、実は美江子ともデキていた始は彼女を家に呼び寄せていちゃいちゃするが、再びハープの音色と共に優子の亡霊が出現。おまけに刑事(=四方)が、遺体が見つかったと報告に来た。

始と美江子は、紀子の始末をつけてしまおうと彼女を廃工場へと呼び出した。しかし盗聴により事情を知った特捜部が駆け付け、始たちは逮捕される。そこへ生きていた優子が姿を見せた。すべての元凶は、舅の病気により出世が見込めなくなった始がライバル会社への移籍に欲を出し、しがらみを断つために美江子と共謀して優子を亡き者にせんと画策したことにあった。ところが道具として選ばれた秘書の紀子は、優子の異母姉妹だったのだ。

ボートで事故に遭った一郎は優子の子供で、加害者は美江子だった事実も判明。パパを呼ぶ子供の声を背に護送される始。
――巨大な企業間の欲望の渦巻の前には、個人の欲望などひとたまりもなく押しつぶされる。
そして残るのは、無残に破壊されて不幸せの海に沈んでゆく、家庭という名の小さな船だ――。

(「だが俺は、その背後でゆったりした椅子に座っている野郎を許すことはできない」としてライバル会社に捜査のメスが入ったことが示されつつ昭和ブルースは4番)

*秘書とクラブのママが共謀して妻をどうにかする話、に見せかけてクライマックスでどんでん返しがあるのだが、秘書の言動(尾行を怖がったり、亡霊に気絶したり)が真に迫っているので、とってつけたような真相に多少の違和感が。姉を救うための演技とはいえ、本当は始を愛していたかもしれない女心の複雑さ、だと思えばいいのか。

*ラストはきちっと締めてくれた会田だが、矢部さんポジションにいるためか出番が少ないのが残念(9月いっぱいやっていた舞台のせい?)

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 11:58 PM | comments (x) | trackback (x) |
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