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『潜水艦ろ号未だ浮上せず』
『潜水艦ろ号未だ浮上せず』(1954年・S29)

この作品、天知茂の名前はクレジットに出てこない。スターレット同期生の小笠原弘氏が主役級の人物をのほほんと演じている(同じく同期の松本朝夫氏もクレジットされている)中、どういう気持ちで、どんな人物を演じていたのか。そもそも観ていてそれと分かるのか。 不安な気持ちで再生したところ、冒頭、もうすぐ休暇だばんざーい、と、のんびりタバコを吸っている「ろ」号乗組員の中にそれらしい人物を発見(ちょっと大きめの画像を載せてみました)。でも横顔だけなのでなんともいえないなあ、それに暗い潜水艦の中で探すの大変だなあ、と思っているうちに上陸休暇。主役レベルだけの話に替わってしまった。艦長(藤田進)と家族の束の間の団欒、カタブツの永田(小笠原弘)と料亭を手伝う幸子(美雪節子)との淡い恋・・・正直どうでも良いのだが、必要以上にほんわかスローテンポなのでまったりする。当時はこういうのんびり(悪くいえば間延びした)演技がウケていたんだろうか。

さて「ろ」号は英気を養ったあと、島で援軍を待つ同胞に物資を届けるために出航。そのころかの激戦地では、水も食料もなく兵隊たちが瀕死の状態で塹壕に伏していた。こういうところに転がっていたらさぞ似あうだろうと思っていたら、いた(さっきのはあまり自信がないが、今度はアップになるから間違いない)。地面で何かを発見したようだ。虫か。 じっと見つめる。いやそれ虫だってば。口元へ持っていって・・・ええっ、食べちゃうの? 旨いのか? ・・・不味かったらしい(当たり前だ)。しかし隣りの人などはヘルメットとスイカを間違えたあげく、遠くの木に生ったパパイヤを採りにいって撃たれて死んでいたので、虫で助かったというべきか。

「ろ」号が彼らに無事物資と弾薬を届けたあたりからやたらと忙しくなり、のんびり平泳ぎしている人(中山昭二)は置いてけぼりをくらって戦死、知らない間に日本に帰っていたかと思うとまた出撃したり、どこかでテープが途切れてるんじゃないかと思うくらいスピーディーかつシリアスに話が展開していった。最後まで頑張った「ろ」号と乗組員に敬礼。

*文字通り息詰まるクライマックスでは姿が見えなかったので、最初のタバコの人物はやはり違うのかもしれない。

*セリフは一言も無かった天っちゃんだが、それがかえって虫の息な様子(また虫か)を表現していてリアルだった。はっきりいって演技は巧いし何か違うオーラが出ているような気がするんだけどなあ。

*当然「ろ」号メインの話とはいえ、救援物資を受けた上陸班はあれからどうなったのか気になるところだ(天っちゃん生きのびてるのか?)

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| 映画::新東宝 | 10:16 PM | comments (x) | trackback (x) |
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