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非情のライセンス 第2シリーズ #76
#128「兇悪の慕情」(1976年・S51・4月1日OA)

土砂降りの夜。刑事の勘を騒がせながら(でも右田とポーカーに興じている)夜勤中の会田(天知茂)にタレ込み電話がかかって来た。だが直後に一課からお呼びがかかり、「帰り道だから俺が代わりに行ってやるよ」と彼の車(左ハンドル)に乗って出かけた矢部警視(山村聡)が、バイクの男に狙撃され負傷してしまう。

大事な部長が自分の代わりに撃たれたと信じて疑わない会田はお礼参りだと決め付け、心当たりの男たちと接触を図ることに。しかし、刑期を終え全うに働いていたひとりめ・山口金男(山谷初男)は自分を捕まえたデカの出現に「いつまで俺を苦しめるんだ!」と激しい憎悪をぶつけてきた。

「お前にとっては何十人のうちのひとりだが、あいつらにとって、お前の顔は一生忘れられないものなんだ」自己嫌悪に陥る会田に、こうなることは判っていたと静かに諭す矢部。そして、もうひとりのターゲット・田中透(沖田駿一)は暴走族とのゴロ巻きに余念がないバイク青年だったが、会田の顔を忘れるほど“今”を生きていた。

自分の勘が完全に外れていたことに安堵したのも束の間、会田は再び(*夜道で一度襲われている)狙撃の的に。他に忘れられない顔はないの、と綾(岸田今日子)に聞かれて会田は、1年前に死んだ女のことを思い出す。彼女・本島文子(村松美枝子)は麻薬を売っていたところを会田に逮捕され、交番から逃げ出そうとして車に轢かれて死んだのだった。もし彼女の背後に男がいたとしたら……? 調べると、文子には赤沢辰夫というヒモがいたことが判明した。

会田が勘を頼りに突っ走っている一方で、坂井刑事(宮口二郎)は現場の足あとから割り出した靴屋の店先を見張っていた。そこへ合流した会田は、同じマンションの住人である吉見(山崎純資)の姿を見て驚く。この吉見こそ、会田を文子の仇と付け狙う赤沢辰夫だったのだ。

坂井と会田に追い詰められた赤沢。赤ん坊をあやしていた子煩悩の君がなぜ、そう詰問する会田に彼は叫び発砲した。「文子のお腹には、俺の子がいたんだ!」 その言葉に動けないでいる会田のかわりに、坂井が赤沢を捕まえた。すさまじい形相の赤沢の顔が、会田とすれ違う。
俺の脳裏にまた、忘れられない顔がひとつ増えた――。
(絶妙なタイミングでの昭和ブルースは1番)

*まさに“生まれたときが悪いのか、それとも俺が悪いのか”を地で行く非情のライセンスな世界。眉間にまたひとつ苦悩の皺を増やす会田に胸キュン(超死語)だ。

*しかし、同じマンションの住民になってまで執拗に会田暗殺の機会をうかがっていたらしい赤沢、子作りの命中率に比べたら(失礼)ブローニングの命中率低すぎだろう!←ある意味大当たりだった矢部さん

*でも矢部さんも、わざわざ会田の車を借りるってどうなのか(そうか、左ハンドルに乗ってみたかったのか)

*文子の遺留品を見せてくれた一課の佐々木刑事(名前入り)に北町嘉朗さん。北町さんといえば居酒屋「吉田署」の板前だとばかり…。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 10:46 PM | comments (x) | trackback (x) |
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