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柳生新陰流 #11
#11「宗矩と荒木又右衛門」(1982年・S57 OA)

酔っ払いの狼藉者・河合又五郎(西田健)に弟を殺された渡辺数馬(川代家継)に頼られた義兄の荒木又右衛門(天知茂)だが、「弟の仇討ちはNG」の法度が立ち塞がり身動きがとれずにいた。しかし今わの際の藩主のGOサインを貰って、それまでの腰抜け呼ばわり(奥方との仲にも隙間風が吹いたらしい)を払拭すべく、消えた又五郎の行方を追い始めた。

又右衛門の剣の師匠である柳生宗矩(主役・萬屋錦之介)は、別れに訪れた彼に「槍だけは持たすなよ」と忠告し、息子十兵衛(目黒祐樹)をガードにつける。又五郎には彼の伯父・甚左衛門(北町嘉郎)がバックについていたが、又右衛門はその旧知の友とも闘う決意を固め、鍵屋の辻で待ち伏せるのだった…!

*三大討入の一つ、鍵屋の辻の決闘といえばアラカンさんの『剣聖 暁の三十六番斬り』が思い出されるが、完全なパシリ仕様だったあの頃と違って堂々の又右衛門役。荒木又右衛門といえば三十六人斬りだが、ここでは史実に基づいてか(十兵衛が邪魔してか)両刀使いながら控えめな人数だったように思う。

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| TVドラマ(時代劇)::その他(ゲスト) | 08:51 PM | comments (x) | trackback (x) |
清水次郎長 #2
#2「若親分誕生」(1971年・S46・5月15日OA)

旅の僧(佐野周二)から唐突に余命1年を宣告されて半ばヤケになり、地元で悪行放題だった鬼瓦(河津清三郎)を斬って清水を出た米屋の若旦那、次郎長こと長五郎(竹脇無我)らの面々は、剣の師匠・政五郎(大木実)のつてを頼りに、名うての侠客・大前田英五郎(天知茂)の住む村へとたどり着いた。

仲裁上手で鳴らした温厚な英五郎親分は彼らを快く迎え入れ、密かにつけて来たらしい黒駒の勝蔵(露口茂)を軽く牽制。さしもの勝蔵も、親分の仇討ちに逸る鬼瓦の子分たち(郷鍈治、小笠原弘)を止めざるを得ない。また、会うなり長五郎にウットリな妹の志乃(亀井光代)の一方的な片思いを諌める役割をもかってでる、気遣いたっぷりの英五郎親分(自分は独り身)である。

それでも悪知恵を働かせた勝蔵は、清水から長五郎を追ってきたお蝶(梓英子)に惚れた追分三五郎(近藤正臣)をダシに長五郎をおびき寄せる作戦に出たのだが、主役の活躍で(英五郎親分が腕を振るう暇もなく)鬼瓦の残党たちはあっけなく倒されてしまった。

子分候補も続々現れ、やたら強くなってるにも関わらず、まだうかない顔の長五郎を、英五郎親分は

「人間ってやつは、一度しか生きられねえ。米をはかって暮らすのも一生だが、乗りかかった船にのっかって、ぐんと漕ぎ出してみるのも男の生き方。世の中の皆の衆に命を預けてみませんか」

と侠客へと後押し、「清水次郎長」の呼び名を与えて温かく送り出すのだった。

*見守りキャラの王道のような英五郎親分。いいひと過ぎてこそばゆい(失礼)。立ち回りも見たかった…が、英五郎親分は刀は抜かない主義だったか?


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| TVドラマ(時代劇)::清水次郎長 | 11:48 PM | comments (x) | trackback (x) |
女・その愛のシリーズ #26
#26「あじさい」(1974年・S49・3月27日OA)

荒れ寺横の長屋に住むお君(江波杏子)は枕芸者。現在ホの字の三味線弾きの宗さん(鶴沢宗吉:天知茂)はもとより、寺男の辰ちゃん(辰治:倉岡伸太朗)をも籠絡している移り気な彼女の元へ、かつての主、山崎〆蔵(伊藤雄之助)がやってきた。お君が懇意にしているそば屋の女主人・お六(浦辺粂子)が居場所を教えたのだ。

お前には五百円の貸しがあるから俺のところへ戻れ、と迫る〆蔵とうさんを、3日間だけ待たせることにしたお君は、(彼女と同棲するために)師匠の家を飛び出して来たという宗さんをがっかりさせたくないためか、あるいは元来の性分のためか、「妹の操を守るために五百円必要なの」と嘘をつく。ちょうど宗さんに未練ありありな態度で長屋を訪れた師匠の出戻り娘(弓恵子)が、お君と添い遂げる決心の固い彼にキレて手切れ金三百円を置いていくというグッドタイミングな事が起こり金の問題は解決したかにみえたが、現れた〆蔵がお君の嘘をバラしたせいで宗さん大ショック、三味線抱えて夜の町へ消えてしまう。

なんだかんだいっても宗さんラブのお君は悲しむが、俺のかみさんにしてやるという〆蔵の言葉にほだされ、長屋を出ていくことに。しかしそこへ思わぬ伏兵・純情青年の辰ちゃんが別れに耐え切れず包丁をとりだしお君をグサリ。かくして、あじさいのような女(もちろん好きな花はあじさい)・お君は、頭を冷やしてタイムリーに戻ってきた宗さんの腕の中で、故郷の海を想いながら事切れるのだった(最後は、形見になったあじさいの簪を片手に雨の中をたたずむ宗さんの渋い顔で締め)。

*気がいいだけの二枚目の宗さん、こういうキャラクターをやらせると中途半端に面白くないのが実証されたような作品(ザンギリ頭が似合ってないのもマイナスポイント)。ああいう顔なんだから、原作みたいにお君殺すつもりでメスでも買って悶々とぎらついて欲しかった気がする。

*ただ、お君さんと1本のたばこを交互に吸うシーンはちょっと艶っぽくて良い

*新聞記事はこちら

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| TVドラマ(時代劇)::その他(シリーズ) | 12:18 AM | comments (x) | trackback (x) |
軍兵衛目安箱 #3
#3「脱牢者の待つ道」(1971年・S46・4月21日OA)

評定所の門前に、“尾羽打ち枯らした感じの”(それにしては相対的に体格の良い)浪人風の男・岩田新三郎(天知茂)が現われた。訴えてからもう百日も経つのだがどうなっているのだ、と詰め寄り、再度目安箱に訴状をつっ込んだ彼は、月番老中の名前を聞き出し踵を返す。月番は大久保加賀守(柳生博)、主人公・黒田軍兵衛(片岡千恵蔵)の主だった。

軍兵衛、そして彼を親分と仰ぐ宮田兵助(渡辺篤史)、榊原伝四郎(亀石征一郎)、三浦和馬(倉丘伸太郎)たちレギュラー陣は、越後代官の村上将監(穂積隆信)を斬るつもりである旨が書かれた岩田の訴状に驚き、彼を探すが住所が分からない(訴状に住所が書いてなかったので、評定所でも即ボツにされていた模様)。村上はこの度勘定吟味役に出世し、江戸入りする予定になっていた。

その頃岩田は、貧乏長屋に身を潜める病身の庄兵衛(吉田義夫)に預けてあったモノ(代官の行状を書いた書類か?)を受け取り、打倒村上に向けてその日に備えていた。その彼に涙目で縋るのが庄兵衛の娘おゆみ(御影京子)。どうやら岩田と親娘は過去に何やら曰くがあったらしい。そのあたりがまだよく分からないまま、渡辺岳夫とチェンバリカ・アンサンブルのBGMに乗って二人の逢瀬が展開される。

そして村上一行がまさに江戸入りしようとする橋の袂に姿を現した岩田。しかしそこには、軍兵衛たちも駆け付けていた。風の強い(おまけに撮影は冬っぽい)中、おもむろに(いろいろと微妙な肉付きの)片肌を脱いで背中の鞭の痕を露わにした岩田は、村上一行そっちのけで今までの事情を語り始めた。越後の代官所の手代だった彼は、竿の尺をごまかして年貢を多く取り立てる村上のやり口に反対したせいで牢に入れられ、同じく捕えられた庄兵衛親娘と共に脱牢、江戸で機会を待っていたのだ。

当然のごとく岩田サイドに立った軍兵衛の黙認のお蔭で勝負はあっけなく決まった。勘定吟味役が殺されたとはいえ、部下の気性を知る加賀守の恩情により事件は丸く収められ、軍兵衛の同僚の梅田宗右衛門(大坂志郎)も一安心、岩田と庄兵衛親娘は晴れて自由の身となるのだった。

*脱牢者のくせにやけに堂々と江戸市中を歩いている岩田さん、百日も待ってるあたりからして余裕がありすぎて負ける気がしなかった。そのせいでどんな悲惨な目に遭っているのかが分かりにくい難点が。ここはひとつ、鞭打ち事件などを再現してくれるとよかったのだが(おい)。

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| TVドラマ(時代劇)::その他(ゲスト) | 12:17 AM | comments (x) | trackback (x) |
夏の怪談シリーズ 真夜中の鬼女
真夜中の鬼女(1984年・S59・8月16日OA)

ある夜、一つ家に宿を求めた能面師の七三郎(漢字は当て字・天知茂)は、独り住まいの美しい女性(三ツ矢歌子)とまだタイトルも出ないうちから速攻で理(わり)ない仲になり、渋るのを説き伏せて彼女の能面を彫る。十日ほど経ってようやく完成した時、長居しやがって!(嘘)と鬼に様変わりした女に襲われ、思わずノミで刺し殺してしまったのだが、なぜか彫った小面は恐ろしい形相の般若面に変わっていた。

それから100年後の江戸。雨宿りの際、骨董屋に置かれていた件の般若面に一目ぼれして即ゲットした呉服問屋の白木屋主人が、面を被るなり苦しみ出して死亡。寡婦となったおまつ(三ツ矢歌子・二役)も般若面の毒気に当てられ、遺言で跡取りに定められた実子ではない姉娘のおそで(三原順子)を疎んじ始め、妹娘のおしの(石野真子)や使用人の卯之吉(目黒祐樹)を心配させるのだった。

卯之吉は、本来ならば骨董屋で般若面を買うはずだったが白いさっぱりした着物を汚したくなかったのか出遅れた会津藩お抱え能役者・斎藤宗山(そうざん・天知二役)に相談、面を引き取ってもらおうとするのだが、おまつは拒絶。夜な夜な面をかぶって心臓の悪いおそでを脅かす様子を、おそでに袖にされ出世が途絶えた番頭の平七(西沢利明)が企み顔で盗み見ていた。

七三郎の子孫である宗山は卯之吉と一計を案じ、白木屋の使用人たちを外出させて夜を迎えた。般若面を被り、おそでの寝所へ向かうおまつ。だがそこにいたのはおしのだった。面が取れなくなり狂乱するおまつだが、宗山が「私は七三郎だ」と語りかけ、供養を誓うと、般若面は元の小面となり地面に落ちたのだった(あとはめでたしめでたし)。

*新東宝コンビの仲良し共演。昔から天っちゃんは三ツ矢さんにとってはロクな男ではなかったが、今回も災難だったといえる。鬼を殺すんだもんなあ。それでもって鬼を説教しちゃうんだもんなあ。ダメだよなあ(どっちの味方だ)

*能役者なんだから舞ってくれるのか、と期待したものの、肩書だけでそれらしいことは全くしなかった宗山さんがちと残念。子孫も能面師で良かったんじゃないのか?(能面は少しだけ彫っていた)

*白木屋跡目争いのキーパーソン、番頭の平七の立場が今一つ生かされてなくて、ラストもあんな「へっ、まあいいや」ってな顔で生き残ってていいのか疑問だった。

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| TVドラマ(時代劇)::その他(単発など) | 12:16 AM | comments (x) | trackback (x) |
大岡越前 第1部 #24
「蛇の目傘の女」(1970年・S45・8月24日OA)

大岡越前1−24

2年前に起きた、“さみだれの弥助”一味による強盗事件。小頭の召し取りをきっかけに一網打尽にされた一味だが、牢屋にいた小頭が何者かに毒殺され、隠し金の在り処がうやむやになったままなのを、担当主任・神山左門(天知茂)はいまだに気にかけていた。

そんなある日、当時の牢番の吉蔵(小田部通麿)が江戸に舞い戻っていると聞いた左門さまは、妙に金回りが良くなっている吉蔵に「お前が小頭を毒殺したんじゃないのか!?」と軽くヤキを入れにいく。もみ合っている内にうっかり印籠をもぎ取られてしまった左門さまはそれに気づかずに帰ったのだが、その後吉蔵が印籠を握りしめて死んでいたせいで、北町の同心に呼び出される。驚く左門さまだが、犯行時刻は夕立の後だと聞いてひと安心。なぜならその頃は居酒屋の軒で雨宿り中で、しかも蛇の目傘の女・おみの(大原麗子)の誘いを受けていたからだ。

ところがおみのは「あたし、旦那を知りません」と左門さまと会ったことを完全否定、アリバイが無くなってしまう。「神山を北町には渡さん!」とかばってくれるお奉行様(今回は完全サブ・加藤剛)、無実を疑わず協力してくれる源さん(大坂志郎)や辰(高橋元太郎)などフォロー手厚い南町チームとは裏腹に、北町の岡っ引き・箕輪の軍次(高原駿雄)だけが「旦那は人殺しでぃ!おてんとうさまはお見通しだ!」などとネチネチ絡んできた。その言い様に思わず刀の柄に手をかけた左門さまだったが、軍次の執拗な粘着ぶりと、闇討ちを仕掛けてきた相手の刀が旗本邸からの盗品であったことから、軍次がさみだれ一味の隠し金と何らかの関係があると睨んだものの、確証には至らない。

一方、渡り酌婦で家無しのおみのを懇意の荒物屋夫婦に託した左門さまは、「早いとこしょっぴいて吐かせちまったらいいんだ!」と仏らしからぬ物騒な物言いをする源さん(左門さまが心配というより“若=お奉行”命)をよそに、頑ななおみのの気持ちをゆっくりほぐそうと、十手を返上して力を尽くす。その真摯な優しさに心が揺らぎだすおみのは、実は牢で死んだ小頭の妹。兄を拷問で殺したのは左門さまだと、兄の友人だった軍次にそそのかされ、復讐の一念での行為だった。

2年前の事件を目安箱へチクったのが軍次だと分かれば――。左手で書かれた投げ文の筆跡を再現させようと、酔っ払いに扮して軍次の右手を折る源さんと辰(今回、過激すぎ)。あとは軍次に字を書かせるだけだが、おみのにそれを仄めかし「これっきり会えないかもしれないが、達者でな」とさりげなく去る左門さま。軍次から左門さまは切腹だと聞かされ(切腹シーンを想像したりして)、ショックを受けたおみのは、軍次に字を書かせて番屋へ走るのだった。

*職務に忠実で、心身共にめっぽう強くて人に優しい左門さまが堪能できる回。加えて、そもそも印籠をその場で見つけていればこういう展開にはならなかったような気がするので、案外ウッカリ者な左門さまも堪能できる。

「俺は役人であることをかさにきたことなどない。だが、お前の心の傷が何のためなのか、きっと解いてみせる」とか「死にたきゃ勝手に死ねばいい。お前は俺の生き死にを握っているつもりでいるらしいが、俺はそんなに弱くはない」とかあの顔と声で言われたら、おみのちゃんでなくてもイチコロですわー!

*闇討ちされたときは十手でびしばし、後のVS軍次戦でも峰打ちでびしばし、実に与力らしい左門さまにもイチコロ(オリジナル左門さまは決して「地獄の舞」なんて披露しません)。

*画像はラスト、おみのに会いに行くんでしょ、と言われて照れる左門さま。

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| TVドラマ(時代劇)::大岡越前 | 12:07 AM | comments (x) | trackback (x) |
大奥(1969) #52(終)
#52(終)「華麗なる終焉」(1969年・S44・3月29日OA)

薩長軍が迫る中、江戸城内では夜を徹しての評定が行われていた。戦を避けたい慶喜(天知茂)は、大半の家臣の意見とは逆にただ一人和平を唱える勝安房守(夏目俊二)の真摯な提言に、既に人民の心が幕府から離れていることを悟り、城を明け渡して寛永寺で沙汰を待つと決心した。

――花もまた 哀れと思へ 大方の 春を春とも知らぬ我が身を――

徳川家を自ら売り渡すのかと詰る家臣たちの中、慶喜の苦渋の決断に勝は涙した。

出立前、美賀子(谷口香)に「笑って余を送り出して欲しい」と言う慶喜だが、永遠の別れかもしれぬ上、彼の子を身ごもっている美賀子には難しいことだった(泣き崩れる彼女と抱き合ってる時に「ご出立〜」で上様出番終了)。

*この後柳川(加賀まりこ)が美賀子や西尾(萬代峰子)たちすべての大奥の女たちを退避させ、日誌を焼き捨ててピストル自殺、そして怨霊(&語り手:岸田今日子)のホラーな一人芝居が強烈に印象深い最終回。

*史実では側室も数人いた慶喜だが、本編では正室一筋で、大奥的には非常に面白くない上様だったといえる(カッコいいから許すが)。

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| TVドラマ(時代劇)::大奥(1969) | 12:03 AM | comments (x) | trackback (x) |
大奥(1969) #51
#51「幕末の恋人たち」(1969年・S44・3月22日OA)

将軍となって5年目に初めて江戸入りした(前回の経緯がリピートされる)慶喜(天知茂)だが、薩長軍が迫る中、好戦派の重臣たちに囲まれて苦悩の色は増すばかり。結局、勝安房守(夏目俊二)の言に沿って恭順の意を固めるが、大奥古参の西尾(萬代峰子)はその決断が情けなく、女中たちを薙刀の稽古に打ち込ませる。西尾から上様が腑抜けなのはお前のせいだと暗に詰られて立つ瀬のない正室の美賀子(谷口香)は、「徳川の名を傷つけず、名誉ある休戦に持ち込みたいからだ」とコーヒーを啜りながら彼女にだけ真意を吐露する慶喜に、留守の間ずっと眺めていたという、上様直筆のフランス語が書かれた扇子を取り出しながら「私を徳川家の御台と思って下さいますか」と彼にとっては当然のことを聞かずにはいられなかった。

そんな折、有栖川宮と親交のあった和宮に取り成しをしてもらえまいか、と慶喜に頼まれた美賀子は、柳川(加賀まりこ)を伴って和宮に会いにゆくが、宮様は上様のフランスかぶれが殊の外お嫌いだ、と侍女に拒否される。それでも嵐の中、一晩中部屋の前に座り続ける美賀子。朝になり慶喜の命でようやく戻った彼女は、高熱を発して倒れた。熱に浮かされながらも力不足で申し訳ないと謝る美賀子に、慶喜は自分のふがいなさを責め、涙ながらに許しを請うのだった。

*菊絵(高田美和)が死にに行く近藤数馬(河原崎長一郎)の元へ押しかけて自害する悲恋のくだりは略(って、こっちがたぶんメイン)。

*今回は普通の上様ルック。

*和宮に会見拒否されたのは、和宮役が美空ひばりだったから(#49)というのも大きいと思う。

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| TVドラマ(時代劇)::大奥(1969) | 12:02 AM | comments (x) | trackback (x) |
大奥(1969) #50
#50「最後の将軍とその妻」(1969年・S44・3月15日OA)

十四代将軍家茂が急逝、次の将軍には一橋慶喜(天知茂)が就任した。京で朝廷との交渉にあたっている慶喜が一度も江戸入りを果たせないでいる間、大奥では御台所・美賀子(谷口香)が御付の柳川(加賀まりこ)と共に、フランスから殿が取り寄せたカーペットや応接セットを並べたり、殿の誕生日にフランス料理をふるまったりして、古参の西尾(萬代峰子)の神経を逆なでしていた。

平目のムニエール好きな愛しい殿の写真を前にして手紙を認める毎日の美賀子に対し、慶喜(ちょんまげにナポレオン風軍服)は薩長の倒幕路線を憂い、大政奉還を決意していた。そこへ帝崩御の報せが入り、板倉(中山昭二)ら重臣は次の若い帝が薩長の言うなりになるのではと反対するが、名を捨てて実を取ることを選んだ慶喜の決意は変わらない。

しかし自ら大阪まで引き、朝廷と和を結ぼうとする慶喜の思惑とは裏腹に、薩長との軋轢は増すばかりで、遂に江戸でもいざこざ勃発。数では勝っているのだから攻め込みましょう!と目の前で腹をかっさばく血気盛んな侍もいて、精神的に追い詰められる慶喜。そして彼の制止も空しく戦は始まり、鳥羽・伏見の戦で惨敗した慶喜は、「ワシは江戸へ帰る!」と宣言、大阪城から姿を消した。

消息不明になった上様を案じて毎夜仏間で手を合わせる美賀子の元へ、ずぶ濡れの慶喜が帰還。久々の再会を喜ぶ間もなく、朝敵の烙印を押されてしまった…と嘆く慶喜と美賀子はただ固く抱き合うのだった。

*逃げ帰ってくるなり大奥入りですか殿!と突っ込みたくなる展開だったが(脚本は高岩肇&宮川一郎)、彼が大奥に入らないとドラマは始まらないので仕方がない。

*フランス軍服にちょんまげ、ってのはいろいろと微妙ないでたちだった。

*実家に薩長関連者が出入りしていることを白い目で見られる奥女中に高田美和さん(上様との接点まるでなし)。

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| TVドラマ(時代劇)::大奥(1969) | 12:01 AM | comments (x) | trackback (x) |
江戸巷談 花の日本橋
#3、#4「晴れ姿 幡随院長兵衛」(1971・S46・10月19日、26日OA)CX 22:00-22:56

(10月19日朝日新聞)
【長兵衛を憎む吉兵衛】
口入れ屋伊勢屋の長兵衛(鶴田浩二)は、近頃売り出し中の男伊達だ。長兵衛をねたむ男たちもいつしか人柄にひかれて子分になった。唐犬権兵衛(芦屋雁之助)放れ駒四郎兵衛(汐路章)もそんな男たちだ。
だが、バクチ打ち法華の吉兵衛(天津敏)だけは執念深く長兵衛を憎んだ。彼は、幕府の処遇に不満を持つ旗本連中を後ろダテに長兵衛と対抗しようとした。
吉兵衛に恩義を受けた極楽十三(伊吹吾郎)は、そんな彼のやり方に反発を感じながら義理に生きる――。
(大阪版)
【祝言の夜に果たし状】
義理と人情と男だて。任侠の雄、幡随院長兵衛を鶴田浩二が演じる。二回。
口入れ屋・伊勢屋の長兵衛は、いま売り出し中。女たちが放っておかないから、ねたむ男が出るのは当然。しかし、彼の腕っぷしと人柄にひかれ、男らはいつしか彼の子分に。唐犬権兵衛(芦屋雁之助)や放れ駒四郎兵衛(汐路章)もそんな男たちだ。だが、ばくちうち法華の吉兵衛(天津敏)だけは執念深く長兵衛を恨み、乱暴ろうぜきの旗本を、長兵衛が指揮する工事現場へ乱入させる。一触即発の危機。長兵衛と旗本の頭目・水野十郎左衛門(天知茂)が出会ったのはその時。互いに通い合うものを感じつつ、その場をおさめる…。
やがて、長兵衛は先代の娘おとき(光本幸子)と祝言。その夜、吉兵衛の子分ながら長兵衛に心を寄せる極楽十三(伊吹吾郎)が祝いの品と一通の書状。言うに及ばず、それは、吉兵衛からの果たし状。
写真キャプション:幡随院長兵衛(鶴田浩二)と水野十郎左衛門(天知茂)の男と男の出会い(写真はこれ:東映太秦映画村にて)

(10月26日大阪版)
今日お目に… 鶴田浩二さん
口入れ屋・幡随院長兵衛を演じています。長兵衛といえば、最後には、ふろ場で殺されるということぐらいしか知らなかったんですが、台本を読んで、なぁーるほど、これは任侠道の元祖ではないかと手を打ちまして、じっくり意地と度胸の男だてに取り組みました。
どういう回りあわせか、わたしはあえない最期をとげる役が多いんですよ。実際、わたしも一度は海軍で死を覚悟した身。長兵衛と水野十郎左衛門との男の友情や、義侠心にはホロッときちまって、われながら情けねぇ古いやつなんだなァ、とアイソをつかしてるしだいです。
*私も鶴田さん同様、風呂場で長兵衛を殺す人(要するに悪いヤツ)=水野十郎左衛門という認識しかなかったが、そんな男と男の友情話(しかも相手は鶴田さん!)が花咲いているとは知らなかった。

#17「怪盗 腕くらべ」 #18「女泥棒の恋」(1972・S47・1月25日、2月1日OA)

(1月25日大阪版)
【身投げ男救ったが…】
義賊お坊吉三(天知茂)の活躍に江戸町民は大かっさい。小悪党の七之助(左とん平)が「オレも…」と意気込んでいる折りも折り、身投げ寸前の男の姿。「命をむだにするんじゃねぇ」と請合って、七之助は悪商人・駿河屋(天草四郎)の店へ。そこには、すでに吉三が押し入っていた。吉三の危機を救い、分け前の五十両を手にした七之助は、それをそっくり身投げ男に与えて、いい気分。だが、おかげで、駿河屋の番頭は娘おみよ(宇津宮雅代)を残して自殺。例の身投げ男は、駿河屋の刻印入りの五十両を持っていたために御用…。続編は、次回に放送。七之助の相棒お滝には、加賀まりこ。
写真キャプション:おみよ(宇津宮雅代)は目の前の男(天知茂)が父を自殺に追いやったお坊吉三とは知らない。

*天知-宇津宮コンビ、なんだか「無宿侍」を思い出すような感じである(前後逆だけど)

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