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非情のライセンス 第2シリーズ #16
#68「兇悪の青い鳥」(1975年・S50・1月16日OA)

一子(=いっちゃん)はいつもひとりぼっち。夜のお仕事をしているママはいっちゃんが邪魔だし、よく遊んでくれた眼鏡のおにいちゃん――ママは「ろくでなしのパパ」だっていう――はいつのまにかいっちゃんを置いてどこかに行ってしまった。

ある日、大好きな近所のおにいちゃん(下条アトム)にこっそり付いて行くと、おにいちゃんは知らないおうちで知らないおじさんのお首をギュッとしていた。でもその後、デパートの屋上や、大きなお船がたくさんいる海に連れて行ってくれたから、いっちゃんはそんな優しいおにいちゃんが大好きだ。

工場の高いところから落ちて頭に怪我をしたいっちゃんの元に、ちょっと面白い顔をしたケイサツのひと(右田刑事:左とん平)がきた。ケイサツのひとはみんな悪いひとだってママは言うし、おにいちゃんと約束したから、いっちゃんは何もしゃべらなかった。

でも次に家に来た白いコートのおじちゃん(会田:天知茂)は、ママとなんだか難しいお話をしてたと思ったらプイといなくなっちゃって、いっちゃんがアヒルのおばさんのところでエサをあげていたら来てくれた。怖いお顔だけど、いっちゃんがニコッてしたら微笑んでくれたから、悪いひとじゃないみたい。

白いコートのおじちゃんは次の日もやってきて、ドライヴに行こうよって誘ってくれた。ケイサツのひとじゃないの?って聞いたらウンって言ったし、おじさんは悪いひとじゃないよって言ってくれたから、いっちゃんは嬉しくて一緒に付いていった。食べ物屋さんの2階でトランプしながら、おにいちゃんのことをちょっと喋っちゃったんだけど、内緒にしようねって言われたから安心した。

この頃おにいちゃんは誰もいないところばかり連れて行ってくれるけど、いっちゃんはおにいちゃんがやっぱり大好き。でもおにいちゃんはもうすぐ引越すかもしれない、ってアヒルのおばさんから聞いてすごく心配になったから、付いてきちゃダメだよって言われたのに古い工場まで付いて行った。急に姿が見えなくなったおにいちゃんを探すうち、重たい扉が閉まっちゃって、いっちゃんは閉じ込められてしまった。一生懸命おにいちゃんを呼んだけど来てくれなくて、そのうち何も分からなくなった。

気が付くと扉が開いていて、おにいちゃんが涙を流しながらいっちゃんを抱きしめてくれた。そこへ白いコートのおじちゃんとケイサツのひとが来て、大好きなおにいちゃんをタイホする、って言った。白いコートのおじちゃんはケイサツのひとじゃないって言ったのに、いいひとだと思ってたのに!「 おじちゃんのウソつき! 」思いっきりにらむとおじちゃんはちょっぴり悲しそうな顔をしたけど、もうひとりのひとが止めるのもきかずに、いっちゃんの目の前で、おにいちゃんの手に光る輪っかをガチャンとはめた。

「人を殺すということは良くないということだけは、分からせなければいけないんだ! たとえどんなにむごいことであっても・・・それがいずれこの子のためになるんだ・・・強く生きなければならない、この子のためにな・・・!」

おじちゃんの言葉。今はよく分からない。
夕陽の中、おにいちゃんは車に乗せられて行ってしまった。一生懸命追いかけたけど、いっちゃんを置いて、行ってしまった。

――おにいちゃん、行っちゃいや!
――おじちゃんの、ウソつき!

*会田の辛さをいつか分かってやってくれよ、いっちゃん・・・!(ちなみに「昭和ブルース」は王道の1番)

*おにいちゃん=小倉伸一は、生活のためにクラブで働いていた新妻を誘惑し自殺に追い込んだ男を絞殺。その現場を一子に見られたために、連れ回してひと気のない場所で殺そうとしていたのだった(どうやら彼女の頭の怪我も、彼が突き落としたせいらしい)

*育児放棄の一子の母親(夜の女)を見て、自分の母親もひどい女だったと会田に過去を語る右田刑事。「会田さんには分からないんだ。俺は男だったからまだましだったけど、あの子は女の子なんですよ・・・!」ラストの車中での言葉に、彼の優しさが滲み出ていた。そこで何も言わずに車を一子から遠ざける会田がまた切なくていい。

*でもってそんな優しい右田刑事がお気に入りになったらしい会田は、彼と自宅(会田の)で一杯やる仲になっていた。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 04:06 PM | comments (x) | trackback (x) |
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