■ADMIN■
ADMIN ID:
ADMIN PW:
■CATEGORIES■
■POWERED BY■
BLOGN(ぶろぐん)
BLOGNPLUS(ぶろぐん+)
■OTHER■

闇を斬れ#26 (終)
「田沼意次没落の日」(1981年・S56・9月29日OA)

溺愛していたジュニア・意知(原田大二郎)の横死に動転する田沼意次(三國連太郎)。お前らが側に付いていながらどういうことじゃあ!腹を切れえ!と家来をベシベシどつきまくり、棺に抱きつき泣き崩れる半狂乱のダディを見ていると、前回ジュニアをぶった切った新さん(天知茂)がすこぶる悪いヤツに思えてきたりもする(それくらい三國氏の演技が濃いのだ)。

だがそこは天下の田沼意次。登城の際に愁傷に(というかしらじらしく)お悔やみを述べる闇狩人の総元締めの白河藩主・松平定信(沖雅也)にチクリと釘刺すのを忘れないばかりか、大目付に過去の行状を調べられそうになるとすべてジュニアの責任にして罪を逃れ、一方で精鋭部隊を呼び寄せて「死人(=しびと)狩り」(=闇狩人たちの抹殺)を命じる老獪さを披露してくれる。

追求の目がよりいっそう厳しくなったものの、ここまで来たら打倒・意次も果たさねば!と意気込む安斉さん(山城新伍)たちだったが、殿(=定信公)からOKサインが出ないうちは下手に動くな、ひとまず言われた通り江戸を離れようと新さんは(自分も悔しそうだが)仲間を諌める。

だが精鋭部隊は容赦なく彼らに迫っていた。夜、長屋にいるところを急襲された新さんは腕を射られてちょっとピンチ。咄嗟に逃げ込んだ民家には、ひとりの女性(松坂慶子)がいた。「まあ、新次郎さま」「おしのさん!」そうか良かったね知り合いで、って誰。 どうやら第2話目に出てきた人らしい(見逃してるっちゅうねん)

馴染の女性に傷の手当をしてもらって思い出話に花を咲かせている運の良い新さんとは裏腹に、安斉さんは江戸を離れる前に渚さんとしっぽり、などと不埒な考えを起こしたせいで渚さんの家の前で田沼精鋭にとっ掴まってしまい、えぐい拷問(=両足に釘刺して蝋燭ともして逆さづり、という気合の入りよう)を受ける羽目に。覚悟を決めた安斉さんは忍んできた哲三(三浦浩一)の助けを断り、彼を逃がすために自害して果てた。

だが屋敷を出る際に銃弾を受けた哲三も、いつもの寄り合い場所に着くなり倒れた。「お嬢さん(=渚さん)と海が見たかった」と呟き、渚さんの腕の中で息を引き取った哲。ちょっぴり手持ち無沙汰な新さんは安斉さんと彼の死にただ嘆くばかりだ。そして哲三の亡骸を船に乗せて海へ流そうとした二人だが、水中から表れた精鋭部隊に襲われ、渚さんがあえなく落命。哲と二人、仲良く手をつないで海へと旅立つことになってしまった。

仲間をほんの数分の内にバタバタと亡くした新さんは、最愛の(?)隠密わんこ・火山をおしのさんに預けると、数十メートル先から殺人オーラを振りまきつつ田沼意次の駕籠を急襲し、命を落とそうとする。のだが、他でもない松平定信公から止めが入ってしまう。ダディを無傷のまま(駕籠から出しもしないで)引き返させた定信公に詰め寄る新さん(そうだよな、せめて顔くらい見たいよな)。老中である田沼を殺れば政局が乱れて幕府が立ち行かなくなる、とすこぶる正論な(だが闇狩人たちの存在意義を真っ向から否定するような)理屈を並べる定信公、いざとなったら及び腰である(城内でダディ毒気に中てられたのか?それともポスト田沼を狙うが故の姦計か?)

死に場所を求める新さん、かくなるうえは将軍さまに直訴しようと向かった休憩所に、時の将軍・徳川家治さまがしずしずとおな〜り〜。演じているのはなんと天っちゃんだ(なんと、といってもオープニング映像の中で既に「家治:二役」と出てくるネタばらしの速いことといったら)。訴状を受け取ってもらえて(自分に)、やっと切腹しようとしたら将軍さま(自分)からも止めが入ってやっぱり死ねない。死人が二度も死んでどうする、生きてその身を役立てるようにと優しい言葉を(自分に)掛けてもらった新さんは、もう一度白河藩に戻って欲しいという定信公の頼みを断り、市井に生きる決心をして、おしのさんや火山に見送られながらいずこともなく去っていった(海岸を歩いていただけかもしれないが)。

そのしばらく後、田沼意次は失脚、松平定信が老中になりましたとさ、のナレーションでお終い。

*仲間が全員死ぬ、というのは「テレビドラマ 伝説の時代」で読んで知っていたのだが、前々から「目的達成のためには犠牲はやむを得ない」という新さんのスタンスが全面に押し出されていたせいもあってか、皆さんなんだかあっけなく逝ってしまわれた。やっぱり仲間はわんこだけで充分だったのかもしれない(失礼)

*しかし将軍さまと二役ってのはさすがに驚いた。画面がディープすぎてそれまでの展開を忘れそうになったほどだ。天っちゃんを説得する大事な役をこなせるのは天っちゃんしかいなかったというわけか。でも将軍さまと瓜二つだったら、他に闇狩人活動の仕方があったろうになあ。

*その将軍さま(=家治)、史実では田沼失脚より先に謎の病死を遂げているそうだ。やっぱり新さんに関わるとロクなことはなかったりして。

*とにかく、最終回でお腹いっぱいにさせてくれた新さん(天っちゃん)にアプローズ(=拍手)。楽しめました!

| http://www.amachi.info/blog/index.php?e=354 |
| TVドラマ(時代劇)::闇を斬れ | 11:26 PM | comments (x) | trackback (x) |
PAGE TOP ↑