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地平線がぎらぎらっ
『地平線がぎらぎらっ』 (1961年・S36)

おハイソな婦人の弱みをフィルムに収め荒稼ぎしていた松田茂(天知茂)はとうとう後ろに手が回ったが、刑務所内ではボス的存在のカポネ(多々良純)の二番手のクールな参謀格位置をキープ。通称・教授として、海坊主(晴海勇三)・バーテン(沖竜次)・色キチ(大辻三郎)の同部屋メンバーとまずまず快適な囚人ライフを送っていた。

ところが新入りのマイト(ジェリー藤尾)は傍若無人。ムショの秩序もへったくれもないフリースタイルが皆の神経を逆なでし、さばいちまおうぜ、ってな話になった時に、彼がダイヤ強奪犯の片割れと判明して状況が一変。おこぼれに預かろうと脱獄を計画するカポネ達に、最初は鼻で笑って取り合わなかった教授だったが、うまくいったらダイヤ山分け、というマイトの言葉に俄然はりきり、袖口から鍵開けグッズなんぞを取り出し率先して脱獄を決行する

なんとか脱獄できたものの、仲間割れから海坊主と色キチが排除され、嫁と間男にキレたバーテンが脱落。残るはマイトとカポネと教授、そしてマイトが拾った八重ちゃん(星輝美)だけとなるが、逃げるどさくさでマイトがマムシに咬まれてしまった。八重ちゃんが医者を呼びに走った隙に、カポネ達は瀕死のマイトからダイヤの在り処を聞き出そうとする。

「柿が…喰いてぇ…」
「そうか、柿の木の下に埋めたんだなっ!?」

そんなことは誰も言ってないのだが、通り名に恥じぬ強烈な独断で柿の木を探す教授。しかし、それらしき木の下を必死で掘り起こす彼にカポネのライフルが火を吹いた。これでダイヤは俺とお前だけのものだ!と勝ち誇るカポネだが、「ダイヤの話は嘘だ」とマイトに告げられ逆上、岩を振り上げたところで、死に切れてなかったらしい教授が放った銃弾に倒れるのだった(たぶんみんな死んでるが、医者連れた八重ちゃんが走ってくるところでエンドマーク)。

*10円ハゲでもついてそうないけてないヅラから、皆にいじめられる臆病者のキャラクター(「パピヨン」ならルイ・ドガ的な人物)を想像していたのだが、クレジットが(多々良さんとコンビで)トメ位置なだけあって、力は無さそうでも態度だけはデカくて一目置かれている大物で驚いた(カポネたちの脱獄計画をチクったと疑われ「俺はそれほど仁義を忘れちゃいない」と言う時などすごくカッコいい)。…ただ情けない顔で土下座したり滅多に見られないカッコ悪さもおまけについてくる。

*多々良さんとはこの10数年後、特捜コンビになるんだなあと思うと感慨深い(特にラストの欲の突っ張りあいとか)。

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| 映画::新東宝 | 11:39 PM | comments (x) | trackback (x) |
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