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『皇室と戦争とわが民族』
『皇室と戦争とわが民族』(1960年・S35)

突如飛来した銀色の怪鳥ロプロス(違)のお蔭で地方の豪族に勝利を収め、若くきれいなお后(三ツ矢歌子)と橿原の山中にいた神武天皇(嵐寛寿郎)があっと云う間に東條英機になっているような(そのWキャストはどうなのかアラカンさん)忙しい展開の天皇陛下バンザイ準ドキュメンタリー映画。

いかに陛下が第二次大戦を回避しようとされたか、また戦争を早く終結させようと尽力なさったかというストーリーが延々と続き、とうとう玉音放送を吹き込む段になったとき、それを阻止せんと近衛師団の青年将校たちが反旗を翻した。師団長(明智十三郎)に熱く迫る畑中少佐(宇津井健)の横にいたのが椎崎少佐(といっても役名はまるで出てこない天知茂)。やがて航空隊の上原大尉(菅原文太)も畑中の誘いに応じて押しかけてきた。叫ぶ宇津井氏、がなる文太の熱血テンションと比べるとかなり低音&低温そうな(そもそも台詞があまり無い)天っちゃんだが、畑中に目配せされるや否や真っ先に刀剣を抜いてズバーッと反対者を斬って捨て、宇津井氏に撃たれて果てた師団長の印鑑を勝手にニセ命令書にポンと押す文字通りの実行犯

だが彼らの反乱は、軍司令官(沼田曜一)によってあっけなく鎮圧された。「お前たちの考えはよおく分かる」と言われて慟哭する3人。頬を涙で濡らしながら唇を噛み締め俯き加減に肩を震わせる天っちゃん、という滅多に見られない姿が拝めるのが貴重。

早まるな、俺と一緒に来い四郎(とは云ってません←そりゃ「地獄」)と沼田さんに諭されたにも関わらず、畑中と椎崎は部下と共に死出の旅路へ。「天皇陛下、バンザーイ!」部下達の叫びと銃声が聞えたのちに周囲に響き渡る2発の銃声。カメラが戻ると、椎崎は畑中(手前)の側でうつ伏せに倒れ絶命していた。

*この事件(宮城事件)に関しては、67年の映画『日本のいちばん長い日』(ここでの椎崎役は中丸忠雄さん)が詳しいようだ。しかし史実によれば椎崎は少佐ではなく中佐。あれで宇津井氏よりワンランク上という設定だったのか?(とてもそうは見えないので同じ「少佐」にしたのだろうか)

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| 映画::新東宝 | 10:21 PM | comments (x) | trackback (x) |
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