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非情のライセンス 第1シリーズ #40
#40「兇悪の望郷」(1974年・S49・1月3日OA)

暴力団・真中組への融資を検討する金融会社の調査員・金山三郎になりすまして組を内偵中の会田(チェック柄のトレンチ着用:天知茂)。組長(加藤嘉)の下には、武闘派の上野(山岡徹也)らと対立する経済面担当のやり手・戸塚(今井健二)がいて一触即発状態。“金山さん”こと会田はそこを上手く突き、内部分裂を図ろうというのだ。

一方、戸塚の部下・須藤(倉岡伸太朗)を探して街に来た松井(帽子とベージュのトレンチがきまっている正義と真実の使徒:片岡千恵蔵)とひょんなことから知り合いになった会田は、お互いに身分は明かさぬまま、タダモノではない気配を感じ取り牽制しあう。松井は刑事だった須藤の元上司。当時から戸塚の言いなりだった須藤のせいで部下2名が殉職、さらに彼に騙された愛娘の洋子(大川栄子)が自殺に追いやられていた。そんな理由があるため、しばらく須藤には手を出さないでほしい、と言われても大人しく引き下がる松井ではない。

洋子と瓜二つのホステス・秋子(大川栄子:二役)が須藤と繋がっていることを突き止めた松井は、須藤が彼女のアパートに押しかけた現場を取り押さえる。だがそこに、須藤をつけていた会田が現われた。任務のため真中組との取引を円滑に進めねばならない会田は須藤を逃がし、松井に銃を向ける。抵抗しなかった彼に安堵し背を向けた会田をふいに呼び止める松井。殺気を感じ振り向いた際の咄嗟の構えから会田を同業だと見抜いた松井は、あんまり無茶はするなよと余裕のコメントを送るのだった。

会田の切り崩し作戦が功を奏し、戸塚と組長サイドの対立は決定的に。襲ってきた上野らを射殺し逃走しようとする戸塚の前に、会田、そして、彼を尾行して本当の宿敵の居場所を知った松井が姿を見せる。いくら撃っても弾が当たらない(のは多羅尾伴内からのお約束の)せいか、お前の娘を利用したのはオレだ、ざまあみろと、半ばヤケになりペラペラと喋りまくって彼を挑発する戸塚だったが、会田の放った銃弾で転落死。それは、復讐のためとはいえ松井に罪を犯させまいとした会田の温情だった。

須藤と縁を切って故郷へ帰る秋子に娘の形見をことづけ、自らはあてのない旅に出発する松井(トラックで)を、会田はあたたかく見送った(昭和ブルースは4番)

*既に舞台では何度も共演している千恵蔵御大と天っちゃん。髪型も似ている(それは言うな)。それにしても、センパイ役者さんとの絡みになるときまって舎弟キャラが顔を出すというか、表情がどこか和むのが興味深い(もちろん、銃を構えてハッと向き直ったときの真剣そのものの顔もこれまたカッコいいのだが)

*事件後、千恵蔵御大と静かに飲んでいる最中に、クリーニング屋の太郎さん(左とん平)が登場。御大を見て「どこかで見たことあるんだよなあ・・・あっ、多羅尾伴内だ!」と叫ぶタロさんにぺしっと裏拳でツッコむ会田、ナイスタイミング。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス1 | 12:06 AM | comments (x) | trackback (x) |
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