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非情のライセンス 第3シリーズ #11
#187「兇悪の女囚・コールガール殺人事件」(1980年・S55・8月7日OA)

殺人罪で服役中の西山女囚(漢字は当て字:早瀬久美)は、夫の葬儀のため仮釈放された。事故死という旦那の死因が彼女には(そしてOPで殺しの実況中継を目の当たりにした我々視聴者も当然)信じられず、事実、京浜連合会会長の武藤(早川雄三)以下の物騒な顔の連中が葬儀にウロウロしていた。そんな中、ひときわ物騒な面構えの男(=会田:今回もパッチワークみたいな明智ネクタイの天知茂)が近寄ってきて彼女に囁く。「俺と逃げる気はないかね?」かくして西山未亡人は、警官とヤクザを振り切り、会田との逃避行に踏み切った。

服(「エスプリ」ママ・しずえさんの)を与えられ、旦那の愛人をボコ殴りさせてもらい、ディスコに行った帰りに若いにーちゃんと熱い一夜を過ごす西山さん。京浜連合と捜査一課をかわしながら彼女を好きなようにさせるスポンサー会田の真意は、彼女が犯した殺人の真相を聞くことにあった。内外の重要人物と関係を持ち、寝物語をテープに録っていた同僚コールガールを“はずみ”で殺したことになっている西山さんだが、実際は旦那の属する京浜連合会に命じられて、テープを盗み出す目的があった。しかし旦那は愛人と高跳びするため、殺人のからくりをネタに武藤から金をせびろうとして殺されたのだ。

さんざん遊んだ西山さんだが、会田の頼みを無視。そればかりか、一夜を共にしたにーちゃんを利用して、マルトモ商事の加納社長(漢字は当て字:玉川伊佐男)を手持ちのテープで脅そうと画策する。だが再びヤクザたちに襲われ、しぶしぶ打ち明けた西山さんを連れて、会田は加納社長の元へと乗り込み、庇護を要求した。

社長のゴージャスなマンションを与えられた二人。手伝いのにーちゃんが殺されたのを知り、危険を説く会田に、こんな良い目をしたらもうム所生活なんかに戻れないと西山さんは武藤たちと交渉、海外逃亡用の10万ドルを要求する。うまくいけば儲けものだワ、とあくまでポジティブな西山さんに折れた会田は、テープの所在と引き換えに自由を約束した。

やがて10万ドルが部屋に届けられる。届けにきたヤクザが速攻で逃げようとするのに不審を抱いた会田が「(札束に)触るな!」と声を上げたときには既に遅く、運が尽きた西山さんは札束を抱いたまま爆死してしまうのだった(物悲しく響くオルゴール「エリーゼのために」に被って昭和ブルース新録1番)

*もちろんこのあと、武藤の事務所とマルトモ商事に殴り込んで関係者を逮捕。焼け焦げた現場に白い花束をささげる会田であった。

*脱獄を手助けした咎で会田の罷免を要求する橘係長(渡辺文雄)と総監室長(戸浦六宏)を、あいつの任務が表沙汰になれば国際問題になりますよ、と不敵に笑って追い払った矢部部長(山村聡)。さすがだ。

*西山さんをしずえさん(野川由美子)のマンションに匿おうとした会田、帰ってきたしずえさんに肘鉄をくらう。当然だ。

*会田の車は(日産)ローレルのグレイ。



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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス3 | 03:27 PM | comments (x) | trackback (x) |
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