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非情のライセンス 第3シリーズ #3
#179「兇悪の赤い薔薇・禁じられた愛」(1980年・S55・5月15日OA)

年明け(当時)に逮捕されたP.マッカートニーに端を発し、若者の間に蔓延しているマリファナ煙草の出どころを探る会田(天知茂)ら特捜部は、大麻入りショート・ピースを売っているバーのピアノ弾き・ノリコ(園まり)を突き止め、黒幕検挙のために泳がせる。

8年前に両親を亡くし、弟アキラの学費のために売人に身を落としているノリコには、愛する男がいた。その彼・立岡(漢字は当て字:河原崎健三)は、彼女の父の会社を潰し、両親を自殺に追い込んだ一流商社の西原商事に勤める男。それと知りながら立岡を愛し、彼からマリファナ煙草の売買を請け負っているノリコは口を割ろうとしない。

西岡商事の存在に感づいた会田は、「(売人のノリコが吐いたから)もうすっかりネタは割れてるんだぜ」と取締役の江崎(漢字は当て字:北原義郎)を脅しをかけた。直後に暴走車に撥ねられそうになるノリコ。君の抹殺を命じたのは恋人だと言う会田の言葉が信じられない彼女だったが(そもそもそう仕組んだのは会田なわけだが)、姉には内緒だと立岡に誘われてマリファナ煙草を捌いていたアキラが殺されてしまったことで、ようやく会田たちに立岡の名前を打ち明けた。

彼の居場所は知らぬと言いながら、ノリコは特捜部のガードをくぐり抜けて立岡の元へ。だが高飛びの準備に余念がない彼は、「どこまでも付いて行くわ…!」と抱きつくノリコをうるさそうに追い払いヒゲを剃り始めた。そんな立岡に感情を爆発させたノリコは、彼のピストルを奪い取ると、怒りに任せて弾をブチ込むのだった(そのあと自殺しかけた彼女を駆け付けた会田が止めて昭和ブルースは新録1番)

*愛してはいけなかった男を愛してしまったノリコの悲劇、なのだが、その矛盾に苦しむ描写があまり出てこないせいか、はたまたBGMがやたら賑やかで軽薄なせいか、心にガツンと響くまでは至らなかった(脚本の廣澤栄さんといえば「男のうたは兇悪」とか個人的に好きな話が多いんだけども、どうも第3シリーズは辛口になってしまうなあ…)

*あと、脚本家が違うとはいえ、#2あんなことをしでかしていた「エスプリ」のママ・しずえ(野川由美子)と伴くん(角川博)が何食わぬ顔で店を存続させているのはどうなんだろうか。

*西原商事がちゃっかりマリファナを輸入し、(匂い消しの)線香とセットで若者に売りさばいている件を評した会田の時代を感じる一言「まことにナウなアイデアだ」



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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス3 | 09:52 PM | comments (x) | trackback (x) |
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