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非情のライセンス 第2シリーズ #87
#139「兇悪の弾痕」(1976年・S51・6月17日OA)

暴力団の手入れに失敗、逃走を許した挙句に左腕を撃たれて開始早々ツイてない会田(天知茂)は、病院で腕をさすりながら事の起こりを苦々しく反芻する。

発端は、抗争かまびすしい門脇組VS相沢組に関する1本のタレ込み電話。右田(左とん平)と出向いた指定場所には、佐伯麻里(北川美佳)と名乗るヤク中(にはあまりみえない)女が待っていた。大組織を率いる門脇(天津敏)に対し、ヤクを回して貰えず困窮している自分の亭主・相沢(山本昌平)が殴りこみを掛ける、そこを押さえて二人とも逮捕してほしいという彼女の言葉に従って現場で張っていたところ、冒頭のようなことになったのである(ちなみに麻里の策略ではなく、「刑事らしいヤツらが張り込んでますぜ」と単純に身元が割れての失敗。そりゃ見張ってるのが会田と坂井だもの、バレて当然だろう

会田の回想は、病室を訪れた麻里によって中断した。新聞沙汰になったおかげで二人は争わずに済む、と礼を言う麻里。商品のように門脇から相沢へ回されたと語る彼女から、二人の男、とくに門脇への思慕を会田は嗅ぎ取った。そして同じものを嗅ぎ取りジェラシーと劣等感に苛まれる男・相沢は、門脇の居場所(=千丈崎の千丈ホテル)を突き止め、決着をつける為に単身で乗り込もうとしていた。制止しきれなかったことを悔やみ、銃を喉に押し当てた麻里を止めた会田もまた、「どっちにしたってたかがヤクザの情婦じゃないか」と深入りを懸念する矢部警視(山村聡)の忠告を聞き流して千丈崎へと向かう。

そのころ、千丈崎でホテルという名の民宿を営む斉藤さん夫妻(宗近晴見&生田くみ子)は、兇悪な面相の2人組の宿泊客が指名手配されている門脇と子分の足立(佐藤京一)であることを知りびっくり仰天。そこへ兇悪な顔の男(=相沢)が現れ足立をあっさりバラしてしまい、おまけに彼らの上部組織から派遣されたという、左腕を黒革でガードしたこれまた輪をかけて兇悪そうな男(=会田)まで飛び込んできた。特捜の右田とかいう男のおせっかいな電話により刑事であることがバレた最後の男(=会田)は、頼りになるどころか殴られて昏倒、不安と危険は増すばかりだ。

切羽詰った斉藤さんのフライングもあれど、兇悪顔の三すくみ状態は明け方まで続いた。と、そこへ麻里がやって来て愛しい男(たち)の無事な姿に安堵するのだが、門脇と相沢はまたもや彼女を品物のようにしか扱わず、男同士の決闘のため外へ出て行った。ふたりを止めて!半狂乱の彼女に再び懇願された会田は「虫けら共は死ぬがいい。地べたに這いつくばって、虫のように死ぬがいいんだ…!」とまるで取り合わない。

しかし、罪も無い一般市民たちが抗争のとばっちりを受けた事実が脳裏をよぎり、床に落ちていた拳銃を握り締めて会田は二人の後を追う。そこには相沢の死体と、金とヤクを持って立ち去ろうとする門脇の姿が。会田の拳銃には弾が無いという事実を読み切れなかった門脇は、虫のように死んでいった。追いかけてきた麻里は遺体に取りすがり、憎しみをこめた目で会田に銃を向ける。

――撃てばあんたは、正真正銘の品物になってしまう。この(鞄の)中の1枚の札よりも軽い品物になってしまう――。

銃を取り落とし号泣する麻里に背を向け、会田はその場を去っていった(昭和ブルースは1番)

*天津敏、山本昌平そして天知茂(おまけで佐藤京一)の兇悪顔トリオで画面が濃厚な回。ただその濃さに比べると、展開がもうちょっと兇悪でも良かったかなと思う。麻里さんが綺麗すぎて“抜け殻”の女には見えない、ってのもネック(三船御大に遠慮?)。とはいえ会田は左腕負傷のハンディがある上に、昏倒だの水責め(?)だのといろいろ受難。お疲れ様でした。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 10:27 PM | comments (x) | trackback (x) |
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