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非情のライセンス 第2シリーズ #20
#72「兇悪の純愛」(1975年・S50・2月13日OA)

女優の茜ひとみ(朝丘雪路)はパトロンの金融商会を訪ねようとした際、思いがけず郷里の先輩、英之(山下洵一郎)に再会した。だが英之と数人の仲間が出てきた金融商会の中は血の海、ひとみはビックリ仰天。

彼らが強盗殺人を犯したことを週刊誌で知ったひとみ。彼女の車が現場の近くにあったことから、車の中や自宅マンションの中まで勝手に入り込んで問い詰めるしつこい刑事(=会田:天知茂)が現れるが、彼女は知らぬ存ぜぬを通す。スキャンダル女優として悪名高いひとみだったが、かつて恋仲だった英之への想いだけは清らかなまま保ち続けていたからだ。

その英之がひとみに接触を図ってきた。
――故郷の金沢にいる両親にひとめ会ってから自首したい、そのためにどうしても君の車が必要なんだ。
その言葉を信じたい彼女は協力を誓う。しかしひとみは、英之が既に仲間のひとりを射殺し、奪った500万円すべてを持ち逃げしようとしている事実を知らなかった。裏切られた仲間の中根(黒部・ハヤタ・進)たちは金を取り返さんと、ひとみから英之の居場所を聞き出そうとするのだが、英之ラブの彼女は彼らの脅しに屈しないばかりか、自分が500万を出そうと持ちかける。

英之にはさらにOL連続殺人犯という余罪もあった。あんな男を庇う必要はないと(またちゃっかりマンションに潜り込んで)諭す会田にさえ、ひとみは自分の肉体と引き換えに英之を見逃してくれと懇願。実はそのときすでに、一課との協力体制(&会田の冗談みたいなガンさばき)によって英之は逮捕されていたのだが、彼女の一方的ながらもひたむきな純愛を目の当たりにした会田は、黙ってマンションを去る。

翌朝、金を下ろしたひとみに近づいた中根たちを、橘(渡辺文雄)ら一課のメンバーが一網打尽にした。呆然とするひとみに英之逮捕を告げる会田。「尾方(秀之)はあなたの夢の中で生きるような男じゃない」 でも美しい思い出だけは大切に、そう言って去った会田の言葉を胸に、ひとみは英之との思い出の“起き上がり”(金沢名産の可愛いダルマ)をじっと見つめるのだった。(昭和ブルースは1番)

*相変わらず肩章付きトレンチをぱりっと着こなしている会田だが、やたらと立体感のある黒のごっついネクタイが気になって仕方がなかった。あれは総絞りなのか、それともフリルなのか?
*橘班長さんとのアイコンタクトな関係が相変わらずクールでいい。
*英之役の山下さんは『ごろつき犬』『鉄砲犬』で天っちゃんと共演しているが、どちらも幸薄い極道役の山下さんが先に死んでいるので接点はなさそう。
*女性はお手のもの、な大門刑事(高城丈二)登場。週刊誌の新米記者に扮してひとみに接近するも、一課の連中にバラされておしまい。
*自らの夢をひとみに託す付き人・珠子さん(小桜京子)もいい味を出していた。

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| TVドラマ(現代劇)::非情のライセンス2 | 03:39 PM | comments (x) | trackback (x) |
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