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『太平洋戦争 謎の戦艦陸奥』
『太平洋戦争 謎の戦艦陸奥』(1960年・S35)

戦艦・陸奥(むつ)副長の伏見浩介中佐(天知茂)は、艦長(物静かだがちょっと得たいの知れない沼田曜一)や部下・松本(頭一つ分デカい菅原文太)たちの信望も厚く、陸奥が恋人と公言してはばからない“コチコチの海軍”@叔父さん(=海軍将校)談。

戦争末期、僚友艦がミッドウェイ海域で撃沈されるなか、陸奥だけに帰艦命令が下る。海軍の象徴として、陸奥は無傷でいなければならなかったのだ。しかし、呉に停泊した陸奥を破壊し、日本国民に精神的打撃を与えようと暗躍する組織があった。僚友艦を見殺しにした罪悪感、戦闘に加われない疎外感を抱いた乗組員の心のスキをつき、組織は色々と仕掛けてくるのだが、あわやというところでなぜか突然現われて乗組員の気持ちを和ませる伏見中佐(本人無自覚)のおかげで陸奥は事なきを得ていた(が、乗組員のほうは結局のところ溺死・爆死など悲惨な最期を遂げる羽目に)。

一方、将校クラブのマダム・美佐子(小畑絹子)は、陸奥の技師であった父が設計図盗難の罪を着せられ銃殺されたことから陸奥を憎み、組織に加担する一人だったが、伏見に出会い、愛してしまったことで板ばさみになる。そして伏見もいつのまにか、外泊の多さを艦長が心配して松本に偵察させるほど、美佐子にのめりこんでいた。

陸奥の火薬庫に時限爆弾を数発仕掛けることに成功した組織。伏見を死なせたくない美佐子は、爆破当日に彼を呼び出そうとするのだが、ボス(ドイツ人)にばれて部屋に軟禁される。約束の時間になっても現われない美佐子を伏見は必ず訪ねてくるだろう、そこを射殺してやれというドイツ人の魂胆だったが、部屋に現われたのは、伏見の伝言を携えた部下の松本だった(なんでこんな大事な場面でお前なんだ文太!とツッコミたくなるシーンだ)。銃撃戦となり美佐子は被弾、松本の腕の中で(なんでこんな大事な場面で…以下同)「陸奥が・・・陸奥に・・・」と呟き絶命した。ショックは分かるが、ちゃんと言わなきゃ分からないよ美佐子さん!

予科練たちが実習に乗り込んだその日。歓迎会の途中で席を立ちアンニュイに甲板に佇む伏見に、松本は美佐子の死を告げた。驚愕する伏見に、時限爆弾が見つかったとの知らせが追い討ちを掛ける。タイムリミットが刻々と迫る中、必死に残りの爆弾の捜索を始める乗組員たち。そうそう、その箱の中だ! その棚の一番下! もうちょっと・・・というところで「よし、捜索を止めろ。これ以上は危険だ、全員退避!」って伏見中佐、そりゃないでしょうに(涙)かくして、美佐子が命がけで守りたかった男は、爆弾の至近距離で最愛の陸奥と共に海へと沈んでいった・・・(艦長以下ほぼ全員死亡)

とにかく「いい人」の伏見中佐だが、結果的に何の役にも立っていない(しかも無駄死)あたりが寂しいというか、善人役の天っちゃんってのは物足りないものだなあと実感。

*やはり伏見が美佐子にクラっときたのはこの一言「あなたの後姿、まるで白鳥が悶えているみたいだわ…何か苦しんでいらっしゃるのね」が原因か? (こっちがクラッときた)

「平和のための戦争などありえない」名言を残して去った平和主義の叔父さん(細川俊夫)が素敵。

当時のポスターの下半分は思いっきり誇張(というより詐欺)です

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| 映画::新東宝 | 01:55 PM | comments (x) | trackback (x) |
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