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『検事とその妹』
『検事とその妹』(1956年・S31)

(台本を入手)

苦学して検事になった矢島健作(丹波哲郎)は、自分を支え続けてくれた妹の明子(日比野恵子)の幸せだけを願っていた。そんな彼女が近々結婚することになり、兄貴としては嬉しさ半分、寂しさ半分の複雑な心境だ。

フィアンセは健作の学友の弟で芝野秀雄(天知茂)、県河川係長26歳。4シーン目あたりから、明子の腕をとって自動車に乗せて料亭へ、という流れになり、新居の設計図を拡げながら「ハハハ…」と嬉しそうに細かい間取りを決める秀雄、「こっちにいらっしゃい」と明子を隣の席に誘おうとしてモジモジされると「明子さんは純情なんだなあ、ハハハ」とそれきっと胡散臭いんだろうなと想像したくなる笑い声を何度もあげて盛り上がっている男である。

しかしその秀雄が、土木工事で賄賂を貰っていたことが判明する。妹のために揉み消そうかとも考えるが、死人まで出た重い事件ゆえ苦悩しながら正義を貫くことを決心する健作。そして事件を知った実の兄貴(中村彰)から馬鹿モン!と怒鳴られた秀雄は
「…す、すみません(泣きかけて)ぼ、僕あ、出来るだけ早くあの人を仕合わせにしたかったんです…」
うなだれてポロッポロッと泪を落とすのであった。

このあと取調室で義理の兄貴(予定=健作)から「名前は?」と尋問されるシーンがあるが、物語のメインは健作が担当する別口の姉弟愛(筑紫あけみ&北原隆)事件なので、秀雄はそのままフェードアウトしてしまうようである。そして刑に服すことになる秀雄を3年でも5年でも待つわ、とけなげに誓う明子に「そうか。少し弱かったけど、秀雄君もほんとうはいい人間だからなあ」と健作が励ましておしまい。

*悪人ではないがヘタレ度が高そうな秀雄くん。丹波さんの取り調べにびびっている図など見てみたいものである。

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| 映画::新東宝 | 11:09 PM | comments (x) | trackback (x) |
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